アフリカのろう者と手話の歴史―A・J・フォスターの「王国」を訪ねて亀井 伸孝明石書店このアイテムの詳細を見る |
地域の小さな手話サークルへお邪魔しました。お邪魔するのは2度目です。
私も入れて10人足らずです。10月から年末までの予定を相談しておられました。
ここのサークルには約束としていることがあります。それは聞こえる人も声を出さないということです。みんな相手が自分のほうを見てくれているかどうかを確認しながら手話で話していきます。半面、手話を学び始めた人の情報保障をどうするかが課題だと意見が出ていました。
ここには学校へ行くことのなかった一人のろう青年が通ってきています。サークルの中でコミュニケーションがとれるようになってきたんだそうです。手話の語彙もすごく増えています。テレビもよく見ているようで、私に例の「事故米」のことを訊いてきてくれました。もちろん絵を描いたり漢字を書いたりしながらです。
彼が次回の例会の当番になりました。会計さんが「1000円を持って行ってお菓子を買って領収証を貰ってきて…」と頼んでいます。ところが彼には「領収証」という手話が通じませんでした。そうしてたら一人がポケットからコンビニのレシートを取り出し彼に見せました。彼はしっかりわかったようです。レシートがプリントされ出てくるのをちぎるしぐさをしていました。
こうやってお互いの語彙が増えていくのですよね。
地域での取り組みの原点を見せていただいたように感じています。
サークルのみんなに乾杯! です。