本当にそうですか? なぜ、異なる教育環境が必要ですか?
知的障害者学校に併設やめて、ろう学校保護者ら計画見直し求め署名活動…高知
知的障害者が学ぶ日高養護学校(高知県日高村)の分校を高知ろう学校(高知市中万々)に併設する案を含んだ高知県教委の特別支援学校再編計画を受け、ろう学校の保護者や県聴覚障害者協会などが、高知市内で計画の見直しを求める署名活動を行った。
県内の知的障害を持つ子どもは増加傾向にあり、日高養護学校では10年前の約2倍に増え、対策が必要という。県教委の計画では「増加に対応するとともに、それぞれの障害教育の専門性を確保する」としているが、ろう学校の保護者らは「聴覚障害と知的障害には、それぞれ異なる教育環境が必要」と訴えている。
嘆願書は▽高知市内で小学―高校の一環教育を受けられる知的障害者の特別支援学校を新設▽難聴園児の早期教育、福祉や労働機関との連携を深めるなど、ろう学校の機能強化――を求め、3月上旬をめどに県議会に提出する予定。署名は3万人が目標で、この日は約50人が高知市内の商店街でビラを配るなどして協力を求めた。
娘2人がろう学校に通う「県難聴児を持つ親の会」会長の小松成江さん(42)は「耳の聞こえない子どもの教育には、集中できる環境が必要。併設すれば、違う障害を持つ子どもたちとの交流はできても、勉強の場として機能するかは不安が残る」と話した。