巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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素晴らしき哉、世界

2017-03-03 22:20:08 | 
今日という一日に
さり気なく、別れを告げ
誰も歓迎しない、明日へ旅立つよ

流れに任せ、身を委ねるより
流れに逆らい、身をやつすべし

時代の反逆児さながらの僕の信条
僕の生き方は産まれながらに破天荒

渾々と湧き出すイメージのように
悠々と闊歩していればいいのに
現実はそんなに甘いはずがない
僕は開幕ダッシュを決めなければならない

日本の中心が何処かは知らないが
そこに住む人々は日本の中心だと思っている
そんな場所に向かう最終の特急列車

お前達にいったいこの国の何が解ると言うんだ
悪態をついているうちに、目的地まであと30分
時間に追われる僕は車内で今回の旅を振り返る

この世のよさ、素晴らしさ、不思議さ
良くも悪くもいろんな人間がいること
タコ焼き屋を生業にするあの夫婦も
そこへ引き寄せられる客の人間模様も
すべてひっくるめて僕はこの国を愛す

この社会の汚点を言い出せばキリがない
陰と陽をすべて受け入れた上で
この世界が好きだ!と敢えて言おう

乗換駅が近付き、僕は筆を急ぐ
君のことを好きだというだけで
何故こんなに時間がかかるのか
僕にも解らない、理解できない

ひねくれ者の僕に今回の旅の思い出をあげよう
僕はこうやって一箇所ずつ
自分の居場所を確保して
仮住まいの本拠地での生活に潤いを与える

人生の価値

2017-03-03 09:07:36 | 
悲しい男のためにハタと思いつく
こんなラブストーリーはどうだろう

君はホテルのラウンジでくつろいでいる
なんだろう、哲学書か聖書を読みながら
僕はボーイだ、彼女の元にコーヒーを届ける
一杯のエスプレッソ
彼女は僕に微笑みかける
僕は「ごゆっくりどうぞ」と一言返す
これが僕達二人の始まりだった

人生の価値って
バーカウンターで客一人
ジャックダニエルを飲みながら
寡黙なマスターと打ち解けて話せるか否か
ここがポイントだと思う
僕はそこから人生訓、処世術を数多く学んだ

感性で生きる僕には
物語をつくることくらいしかできないけど

何処かで見た風景
何処かで聞いた音楽

大切にしたい僕の原風景
忘れ得ぬ郷土の自然
夢を醒ます心地よい音楽

おおよそ僕にしか関係性のないものたち
僕と僕の人生は僕自身が折り合いをつけるしかない
僕の心と僕の身体に深く刻み込む

僕は重い十字架を背負って
今この場所に立っている

人生の価値を見出しながら