ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

ヤッパリ・・・ダメだった

2012-06-15 20:06:36 | マテリアル
F450に取り付けた市販の雲台・・・色々やってみたのだが、揺れが止まらない。

振動が止まらない訳では・・・無い。


結構、思考を凝らした防振が功を奏して・・・軽量かつ高い防振は出来たのである。


フライト中に、雲台を触って見ても・・・何の振動も感じられない。

我ながら・・・簡単な方法で、良くここまで防振が出来たと思える程の出来だ。


従って、基本的にブレ無く動画を撮影する事が出来るのだが・・・揺れが収まらないので、
困っていた。


それまでは・・・2Axisを動作させていた。

弊社で自社開発した雲台では、スタビライザーを作動させた方が良い結果が得られるのだが・・・。

この中国製の雲台では、2Axisを作動させても一向に改善しないので・・・試に、
2Axisの作動を止めて見た。


その結果・・・???

今まで悩まされていた、妙な揺れがかなり少なくなったのである。

今の状態でも、編集時にモーションスタビライザーを使用すれば、使えるのでは?・・・と、
思える程に改善した。

しかし・・・カメラスタビライザーは動画撮影では必須なので、今装着している雲台が使えない以上、
新たに雲台を製作する必要が生じてしまった。

そうと決まれば、躊躇している余裕は無い。


早速・・・行動を起こして、使用出来そうな材料を探した。

何とか・・・1台位は雲台を作れるだけの材料が確保できた。


そこで・・・すぐさま新しい軽量雲台の設計に入った。

脳裏には・・・既に、新しい雲台の青写真が出来上がっている。


新しい雲台の完成が・・・今から楽しみでしょうがない。




クリエイターの依頼で・・・

2012-06-15 00:01:00 | マテリアル
ある映像クリエイターの依頼で・・・GoPro専用機を製作した。



機体は・・・DJI製のF450である。


このF450・・・WooKongMの発売当初に、おまけで付いて来たのだが・・・機体剛性が不足している様に
思えたので、作る気にもならなかった機体である。


今回使用した雲台は、以前に知人が良さそうな雲台が有るから購入すると言ったので・・・代理購入して頂いた
中国製?の、模型用として一般的に販売されている?小型の雲台を使用している。
(本当は、自分で購入した訳ではないので・・・製造メーカーが何処なのかも知らないのだが・・・)

この雲台・・・生意気にも2Axisの制御が出来る様な構造になっている。

しかし、この2Axis雲台・・・格好だけで使い物にならない事は直ぐに判った・・・実際にテストを行って見ないと
ハッキリしないが・・・恐らく、雲台部分は作り直す必要が出てくるだろう。



モーターやアンプは機体サイズからすると、規格外では有ったが・・・手持ちにあったチョット大き目なモノを
使用している。



今回は、急遽機体を仕上げる(格好にする)必要があったので、そんな有り合わせのパーツを流用する事と
相成ったのだが・・・。



だがこのF450・・・実際に組み立てて判った事なのだがメインフレームが基板化されており、
スキッドの取り付け時に・・・フレームに穴を開ける訳には行かないのである。
(それまでは、箱を開けて見ただけで、実際に触ってみた事も無かった)


基板に・・・やたら穴を開けると、その穴開け位置次第でショートしたり電源が喪失する可能性がある。


これには、少々頭をひねったが・・・恐らく、元々その様な用途で使用する事は考えていないのだろう。



DJIの機体は・・・基本的に同じ手法で設計されている様なので・・・フレームを加工出来ない事は、
S800も同様であったが・・・勿論、こちらは空撮を視野に入れて開発されている事は間違い無い。


S800に於いては・・・Z15を売らんが為に、ワザと他の雲台を取り付けられない様に
しているのではないか?・・・と、思える程である。


実際に弊社では・・・S800専用に設計した、自社開発3Axis雲台を取り付けているのだが、
その取り付け方法で頭を悩ませたのは・・・言うまでも無い。





他にもDJIの機体で共通している事は・・・トルクアームの剛性が・・・全く不足していると言う事である。

要は・・・機体が、グニャグニャしているのである・・・これには参った。




少し脱線してしまったので・・・F450に話を戻す。

そんな訳で、何とかスキッドを特殊な方法でフローティングしながら機体に取り付けた。

実際にフライトさせると・・・機体が根本的に小さいので・・・塊が飛んでいる様で飛行時の姿勢が見難い。


その事は、当然予想していたのだが・・・機体を見失わない様に・・・何か抜本的な対策が必要であろう。



実際の映像の方は・・・手振れ補正も無いGoProを搭載するので難度が高く・・・実際は、
なかなか手ごわいのである。


小さいからと言って、防振の手抜きは出来ない。

カメラも100gしかない・・・軽過ぎるのである。

その上、機体が小さい故に、スペースや重量の関係で制約が有るので・・・事を更に難しくしている。


全てに通ずる事だと思うが・・・小さいモノを作るのは・・・中々難しいと言う事だろうか。


マルチでは・・・通常使用されている様な2kg前後の機体では、その機体サイズから
スペース的にも余裕が有る。

因って・・・雲台の防振も然程難しく無いので、苦労する事も少ないのだが・・・。


処が・・・それ以上の機体やそれ以下の機体では・・・振動対策の次元が違う。


比較的大きなサイズの、マルチコプターの防振ノウハウは・・・既に手に入れた。

しかし、今回の様な小型のクワットコプターの防振は・・・今一つ要領を得ないでいる。

勿論・・・現在でも、ブレはほぼ解消出来ているのだが・・・妙な揺れがある。


以前・・・ガウイに両面テープでGoProを張り付けて撮影した時には、
今回の様な異質な揺れは無かった。


もしかしたら・・・機体の特性???



そこで試に・・・この機体で空撮を行っている映像をYouTubeで検索して見た。

しかし・・・YouTubeで検索した限り・・・まともな映像を見つける事は出来なかった。


超軽量で、効果的な防振をどうやって行うのか?・・・もう少しの処で悩んでいる。

夜な夜な寝ながら考えている今日この頃ですが、核心的な部分で中々良い答えが見付からない。


何方か・・・いい方法が有ったら、教えて頂けませんか~

S800ペイロードテスト

2012-06-14 00:01:00 | マテリアル
先日入手したS800専用の雲台が完成して、振動に関する様々なデータを取得した。

そのデータを基に、基本的にトータルでの防振対策が終了した。


実際にフライトさせて、雲台の振動係数他を計測してみたのだが・・・何だか・・・結構いける予感。




直ぐにでもカメラを搭載して、撮影して見たいと言う衝動に駆られるのだが・・・暫くそこは、ガマンするとしよう。


何故なら・・・先日、懇意にしている会社のS800が原因不明で落ちた・・・との情報を得ているので、
機体性能の確認や耐久性の検証も含めて、何故S800が墜落したのか?その原因究明がが済むまでは・・・
高価なカメラを搭載する訳には行かない。

テスト撮影より先に・・・様々なテストを済ませる必要があるからだ。


弊社では、基本的に全ての機体に於いて、自社開発を行っている。

しかし、今回は・・・興味本位からとは言え、市販品を購入した。

これは、非常に珍しい事なのだが、折角購入したので・・・テストの結果次第で業務にも使用する可能性がある。


しかし、何処の誰が、どんな風に組んだのか?判らない様な機体に於いては、初飛行前に
機体の組み付け状況に不備が無いか?を、確認する必要がある。


その結果判った事とは・・・今回の墜落の原因とは直接関係が無いと思われるが、そもそもネジロックを使用して
組み付けられていなければならない個所にネジロックが塗布されていなかったり、明らかに適正トルクで
締め付けられていないネジが・・・数個所で見つかった。

多分それらのネジは・・・そのまま飛行させていたら、脱落する事は容易に想像出来る。

適正トルクでネジを締めていない・・・と言うよりも・・・多分、締め忘れ?


もしかしたら・・・弊社で購入した機体だけなのかも知れないが・・・それが、実に多い。


そう言えば・・・墜落したS800でも、モーターシャフトを固定しているセットスクリューが
抜けたと、U社長が言っていたのを思い出した。




それらを踏まえて、当然・・・モーターまでも分解して、内部に於いても確認・検証・修正を行って、
その他にも必要な対策や改造も施した。


その機体で・・・現在まで、耐久テストを行っていたのだが・・・改修を加えた機体は、
実に調子よく飛行していた。



そんな訳で、少なくとも機体側の問題は解決したかの様に思っていた。



しかし・・・今回、またまたU社長より墜落の情報を得た。


そこでもう一度・・・機体を前に、各部を点検しながら墜落の可能性がある個所を探した。


その結果・・・その症状から、原因となり得る個所を発見したのである。



トラブル発生のメカニズムが・・・ほぼ、解明できた・・・多分。

それは・・・機体の構造的な問題であったが・・・墜落した機体は、初飛行から
僅か7フライト目で発生した様だ。


もしも・・・それが原因だった場合は・・・どのS800に於いても、何れ
同様のトラブルが発生する可能性がある。


当然・・・弊社では、早速その対策を行った。



その上で本日より、本格的なペイロード試験や、各種のデータ取りを開始した。


弊社のフライト実証試験はマルチコプターに限らず、テストは具体的にテーマを掲げて、
それは・・・一つずつ地道に、根気良く行われるのである。


本日の試験は・・・ペイロード変化(数種類のカメラの変更)に対して、同一容量の
バッテリーでフライト時間変動がどの位あるか?の計測である。

これらのデータが取れない事には・・・とても業務で使用する訳には行かないからだ。


自社開発したマルチローターでは、ミラーレスではない本格的な1眼レフカメラを搭載すると、
ハンディーカム搭載時と比較して、2割程度フライト時間が短くなる。


果たして・・・S800では、どうなのだろうか?


ロケ・・・

2012-06-13 06:08:23 | 撮影
先日、ラジヘリのロケがあった。


それは・・・朝6:00から夕方4:00迄、ほぼ通しのスケジュールで行われた。

勿論、撮影機材は・・・弊社で開発が終了した、マルチコプターを投入して行った。


事実上の、新型マルチのデビュー戦である。


ロケに使用したカメラは、通常良く使用されているSONYのハンディーカムとミラーレスではない、
従来型のCANON EOSデジタルの1眼レフカメラを使用した。


通常ラジヘリを使用して行われる撮影はで、止まっている車や構造物、
或いは景色、動きの遅いモノなどを空中から撮影するのが常の様だが・・・。

要は・・・あまりラジヘリを移動させないか、ゆっくり移動させながらの撮影スタイルである。


しかし、今回のロケでは、それらの撮影とは・・・一線を隔していた。

例えば・・・高速で走行している車を、チェイスカーを使わずに並走して撮影したり、
フレームインして来た車を捉えたまま、回り込んで撮影したりと・・・要求レベルが高いので、
撮影難度が高い。


通常は、撮れるモノを何となく写していたのだが・・・実際の撮影時では要求されるレベルが・・・全く違う。


もっとも・・・今回のロケでは、今迄ラジヘリ空撮では行った事がない様な
シーンに敢えて挑戦したので・・・無理も無いのである。


プロの映像クリエイターは、切り口が違う・・・中々・・・手強い。


また、その難度の高い撮影時に於いて・・・使用しているマテリアルに問題点も見えてきた。


それは・・・弊社製の1.2GHzのビデオトランスミッターと比較して軽量だとの理由から、
技適取得済みの2.4GHzのタイプをテストで搭載していた。

先ずこれが・・・肝心な処で・・・役に立たない。


完全にフレームに収め無ければならない様な肝心な処で・・・映像が途切れてしまうのである。


勿論・・・至近距離での撮影や100m程度の離隔で、ヘリと地上ステーションの間が完全に
見通せる時には・・・殆ど問題は無い。

処が・・・100m以上で、ヘリを旋回させたりすると・・・NGの比率が多くなる。

動画撮影では、その様な事態は絶対に避けなければならない。

シーン数も多かったのだが・・・お蔭で・・・1日で約30回もフライトする事に・・・。


マルチコプターを使用した撮影では、至近距離での撮影が多いと決めつけていたのだが・・・
実際の現場では、それ程甘く無い様で・・・少し反省した。

それと共に、使用するマテリアルの選択の重要性を痛感した一日でもあった。

PS:現在、送信出力を下げた・・・新型の1.2GHzビデオトランスミッターを開発中で、
   その開発もほぼ終了していますので、7月上旬から運用を開始する予定です。
   これは超軽量で、マルチコプター専用とも言えるモノですが、携帯局の免許が必要です。
   勿論・・・販売致しますので、ご期待ください。



今回も、写真が有りませんが・・・済みません。






S800・・・ロールアウト

2012-06-07 19:57:24 | マテリアル
先日から製作していた、DJIのS800が、ようやく初飛行を終えた。



何か・・・機体自体は、凄く重いのだが・・・実際に飛行させてみると、その割に軽々とフライトする。

まあ・・・ペイロードを掛けていないので、軽々と飛んでもらわないと困るのだが・・・・。

機体の振動をチェックするが・・・KV値の低いモーターを使用している為か?弊社で開発した機体よりも低周波の振動がある。


さて・・・この新手の振動を、どの様に料理しようか・・・?


こればっかりは・・・やってみないと判らない。

ん~・・・どうするか・・・中々いい考えが浮かばない。

そうだ・・・寝ながら考えよ~・・・と。