ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

S800ペイロードテスト

2012-06-14 00:01:00 | マテリアル
先日入手したS800専用の雲台が完成して、振動に関する様々なデータを取得した。

そのデータを基に、基本的にトータルでの防振対策が終了した。


実際にフライトさせて、雲台の振動係数他を計測してみたのだが・・・何だか・・・結構いける予感。




直ぐにでもカメラを搭載して、撮影して見たいと言う衝動に駆られるのだが・・・暫くそこは、ガマンするとしよう。


何故なら・・・先日、懇意にしている会社のS800が原因不明で落ちた・・・との情報を得ているので、
機体性能の確認や耐久性の検証も含めて、何故S800が墜落したのか?その原因究明がが済むまでは・・・
高価なカメラを搭載する訳には行かない。

テスト撮影より先に・・・様々なテストを済ませる必要があるからだ。


弊社では、基本的に全ての機体に於いて、自社開発を行っている。

しかし、今回は・・・興味本位からとは言え、市販品を購入した。

これは、非常に珍しい事なのだが、折角購入したので・・・テストの結果次第で業務にも使用する可能性がある。


しかし、何処の誰が、どんな風に組んだのか?判らない様な機体に於いては、初飛行前に
機体の組み付け状況に不備が無いか?を、確認する必要がある。


その結果判った事とは・・・今回の墜落の原因とは直接関係が無いと思われるが、そもそもネジロックを使用して
組み付けられていなければならない個所にネジロックが塗布されていなかったり、明らかに適正トルクで
締め付けられていないネジが・・・数個所で見つかった。

多分それらのネジは・・・そのまま飛行させていたら、脱落する事は容易に想像出来る。

適正トルクでネジを締めていない・・・と言うよりも・・・多分、締め忘れ?


もしかしたら・・・弊社で購入した機体だけなのかも知れないが・・・それが、実に多い。


そう言えば・・・墜落したS800でも、モーターシャフトを固定しているセットスクリューが
抜けたと、U社長が言っていたのを思い出した。




それらを踏まえて、当然・・・モーターまでも分解して、内部に於いても確認・検証・修正を行って、
その他にも必要な対策や改造も施した。


その機体で・・・現在まで、耐久テストを行っていたのだが・・・改修を加えた機体は、
実に調子よく飛行していた。



そんな訳で、少なくとも機体側の問題は解決したかの様に思っていた。



しかし・・・今回、またまたU社長より墜落の情報を得た。


そこでもう一度・・・機体を前に、各部を点検しながら墜落の可能性がある個所を探した。


その結果・・・その症状から、原因となり得る個所を発見したのである。



トラブル発生のメカニズムが・・・ほぼ、解明できた・・・多分。

それは・・・機体の構造的な問題であったが・・・墜落した機体は、初飛行から
僅か7フライト目で発生した様だ。


もしも・・・それが原因だった場合は・・・どのS800に於いても、何れ
同様のトラブルが発生する可能性がある。


当然・・・弊社では、早速その対策を行った。



その上で本日より、本格的なペイロード試験や、各種のデータ取りを開始した。


弊社のフライト実証試験はマルチコプターに限らず、テストは具体的にテーマを掲げて、
それは・・・一つずつ地道に、根気良く行われるのである。


本日の試験は・・・ペイロード変化(数種類のカメラの変更)に対して、同一容量の
バッテリーでフライト時間変動がどの位あるか?の計測である。

これらのデータが取れない事には・・・とても業務で使用する訳には行かないからだ。


自社開発したマルチローターでは、ミラーレスではない本格的な1眼レフカメラを搭載すると、
ハンディーカム搭載時と比較して、2割程度フライト時間が短くなる。


果たして・・・S800では、どうなのだろうか?