うまくは言えないけど

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2005年07月23日 | TV見て一言
日本テレビの世界一受けたい授業で斎藤孝さんがコメント力について講義していました。

気の利いたコメントで個性を出そうという趣旨の話でした。有名人のコメントを紹介して、気の利いたコメントの見本のように言っていました。マリリン・モンローが「寝る時に何を着ているのか」という質問に「シャネルのNo5よ」と答えたそうです。いかにもアメリカのスターが言いそうな発言です。これはいいです。

その次にイチロー選手をコメントがスゴくいいとほめたたえていました。「なぜ、バントをしたか」の質問に「引退したら答えます」、愛犬の名前を聞かれて「彼の許可をとっていないので、答えられない」との答えを絶賛していました。斎藤さんは、謎めいているだとか、オシャレだとかいうような発言をして、タレントの人たちも感心したようなリアクションをとっていました。

しかし、これはほんとに気が利いているのでしょうか。ボクには質問した記者やファンをバカにしているように聞こえます。答えたくない質問には少し論点をずらして答えるといいと言っていました。煙に巻くつもりならそれでも構わないと思います。でも、プロスポーツ選手はファンに対してもっと誠実であるべきだとボクは思います。特に野球に関する事はできる限りきちんと答えなくてはいけないと思います。まあ、愛犬の名前もそれくらい普通に言えばいいとは思いますが、プライベートのこだわりは構いません(それでも言い方があるようには思いますが)。

ヤンキースの松井選手は、ずっとホームランがでない時もヒットが打てない時もきちんと答えています。自分が調子が悪い時にその事を聞かれて話したい訳がありません。でも松井選手はきちんと答えます。これが、松井選手が愛される理由の一つだと思います。

イチロー選手は何冊も本が出ていて、その中でコメント集のような物も出ています。パラッと立ち読みした程度なので、はっきりとした事は言えませんが、いいように受け取りすぎのように感じました。ボクは別にイチロー選手が嫌いではありませんが、自己表現はあまり上手くないし、天才ゆえにファンへの感謝の気持ちが少ない選手だと思っています。

コメントは技を訓練すれば誰でも気上手になると言っていました。でも気の利いたコメントが必要でしょうか。言えないよりは言える方がいいのかもしれませんが、相手の心に残るコメントは上辺の技ではないと思います。発言は誰かに伝わるのですから、その相手に対する誠実さが大切だと思います。口べたの人が一所懸命発言したコメントとしゃべるの得意な人が適当におしゃれな事を言うのとどちらが心に残るかという事です。

本もたくさん書かれていますし、テレビにもたくさん出演されていますから、人気があるのは間違いありません。でもボクはこの斎藤孝さんがどうも好きになれませんでした。でも、このコメントのチョイスを見て分かったような気がします。コメントはそんな小手先の話ではなく、その一言一言がその人をあらわしているものだと思います。ボクはオシャレで気の利いた事は言えませんが、少なくともその時に思った事を正直に、そして相手の事を考えながら誠実に伝えたいと思います。

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