ゴルフタイムスの世界   Eagle Eye

ゴルフタイムス編集の古賀のイーグルアイは、焦点を外さないのが自慢です。面白くて、実践的で参考になる記事を提供したい。

82 Masters の余韻と日本選手の考え方

2018-04-21 | 危うい日本のゴルフの世界

余韻は、生き物。マスターズの風

82 Mastersは、パトリックリードの強さが際立ったゲーム運びで、リッキーファーラ―やジョーダンスピースの猛追をしのいで、優勝したのは、前号で書いた。

記者は、翌日、霧雨の中、10時40分マグノリアレーンを徐行し、クラブハウスへついた。出迎えのスタッフが、バレーパーキングの世話をしてくれて、クラブハウスに入るとロッカー係りが、Good Morning と挨拶をし、ベンホーガンのロッカーを貸してくれた。ベンが使ったロッカーとなると、感激以外の何物でもない。クラブハウスの前から、練習レンジへカートで運んでくれて、あの広々とした練習場に顔をだして、タイトリースとの新ボールを打ち始めた。まずは、50ヤード、100ヤードを入念にこなし、アイアン、ドラヴァ―に移った。貸しクラブでもよかったのだが、ナショナルには、ないので、前日、街のゴルフショップで一番安いフルセットを仕方なく買い求めた。13本だったので、56度のタイトリースと付け加えた。これは、中古品で6000円で手に入れた。

意外と、この56度が、フィールドで活躍するのだ。寄せワンに欠かせない逸品である。

スタートは、デイレクターほか、プロもいてくれて、ペアリングは、アトランタ屋その他の地方のプレヤーと写真のような顔触れだった。3人とも、270ヤード前後のショットを常にする若者で、自分を70ヤードから離して満足げに見えたが、3オンを確実にする戦法で、ドラヴァ―は、フェアウエイの真ん中、外さず、パーが5つつも取れたのは、ラッキーであった。プレーをするというよりは、ベンホーガンブリッジやクリークの流れ、裏まで見えるグリーン奥のたたずまいを見ることで、精神的安定を用意した。5万を超える観衆が去った戦場、誰もいない環境のそのギャップが、激しく呑み込むのに、別世界の気分だ。速いグリーンは、もちろん知っているから、友達に借りた値段がつかないほど高いEVNROLLのパターが、面白いほど適していて、入ることに戸惑いを感じるくらいの出来栄えであった。重さが十分なパターは、高速にはもってこいだ。ラインだしが、力が要らなくて、静かに気持ちよくグリーンを噛んで転がる。自分は、パットは下手な上ではないので、グリーンの速さだけ読めれば、神がかりのパッテイングができるのだ。そろそろ、大学で、パター論を書いた本を推敲しようかと思っているくらい厚かましい男なのだ。日本の片隅から来たgolfフェローをオーガスタのグリーンは、気持ちよく受け入れてくれたことに感謝する。ボビージョーンズやクリホードやマッケンジーに心から感謝しながらのプレーである。プレーは、OUTからインむかう。テイ―グランドは、一番前とはいっても、長い。実に長く感じる。

12番では、見事なパットで、パーをとる。16番も長いパットを沈めて、パーをとる。18番は、三打目でのせて、2パットだ。気分が乗るときは、リズムもしっかりしていて、ワンラウンドが、つつがなく終了である。永遠なれ!!!マスターズ。感謝あるのみ。

世界の一流コースを回ると、すこぶる余韻が脳裏から長い時間、離れない。

パインヴァレーやウイングフッド、ベイヒル、ミュアフィールドヴィレジ、ピーチツリー、サイプレスポイント、などなど余韻は、生命を持った不思議な生き物でもある。

特に、オーガスタナショナルは、激しい戦を38年以上も見てくると、余韻は、自分の脈と同調して刻々と体中に覆いかぶさっていきつづけているのだ。

タイガーの復活、マクロイのカムバック、ババワトソンの剛力、スピースら若者の躍進、ジャックやゲイリーのパーフォーマンス、パー3コンテストの魅力などなどマスターズは、メジャーでも特別なのだ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 正しい歴史認識 31  南... | トップ | 石川遼のゴルフ 第二章と日... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

危うい日本のゴルフの世界」カテゴリの最新記事