先日、あるきっかけで帚木蓬生著の「安楽病棟」(新潮文庫)を知り、読んだ。
帯には、「終末期医療の現状と問題点を鮮やかに描くミステリー」と書いてあり、確かに最後は「様々な症状の老人が暮らす痴呆病棟で起きた、相次ぐ患者の急死」が、実は、担当医師による安楽死の実験であったと言う終わり方になっている。
その意味で、ミステリーなんだろうが、「深夜、引き出しに排尿する男性、お地蔵さんの帽子と前垂れを縫い続ける女性、気をつけの姿勢で寝る元近衛兵の男性、異食症で食べた五百円硬貨がお腹に入ったままの女性、自分を23歳の独身だと思い込む女性などなど」様々な痴呆老人の姿は、精神科の医師である著者のドキュメントとも言えるものだ。
我が身の行く先を見るようで、背筋がぞっとする思いがした。
そして、一人一人症状の違う痴呆老人に合わせてきめ細かな看護と介護をする関係者の努力に、頭が下がる。
70歳を超えた人に、一読をお勧めする。
ーーーーーーーーーーーー
私は、若手落語家・柳家吉緑さん(千葉県東金市出身)を応援しています。
http://ameblo.jp/y-kichiroku/
帯には、「終末期医療の現状と問題点を鮮やかに描くミステリー」と書いてあり、確かに最後は「様々な症状の老人が暮らす痴呆病棟で起きた、相次ぐ患者の急死」が、実は、担当医師による安楽死の実験であったと言う終わり方になっている。
その意味で、ミステリーなんだろうが、「深夜、引き出しに排尿する男性、お地蔵さんの帽子と前垂れを縫い続ける女性、気をつけの姿勢で寝る元近衛兵の男性、異食症で食べた五百円硬貨がお腹に入ったままの女性、自分を23歳の独身だと思い込む女性などなど」様々な痴呆老人の姿は、精神科の医師である著者のドキュメントとも言えるものだ。
我が身の行く先を見るようで、背筋がぞっとする思いがした。
そして、一人一人症状の違う痴呆老人に合わせてきめ細かな看護と介護をする関係者の努力に、頭が下がる。
70歳を超えた人に、一読をお勧めする。
ーーーーーーーーーーーー
私は、若手落語家・柳家吉緑さん(千葉県東金市出身)を応援しています。
http://ameblo.jp/y-kichiroku/