tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

神饌/野本暉房さんの写真集、淡交社から発刊!

2018年03月16日 | ブック・レビュー
 神饌 供えるこころ
 野本暉房(写真)/倉橋みどり(文)
 淡交社

写真家・野本暉房(のもと・てるふさ)さんの写真集『神饌(SHINSEN)供えるこころ 奈良大和路の祭りと人』が3月16日付で刊行された。文章は倉橋みどりさん、序文は鹿谷勲さんが書かれている。県下各地の神まつりと神饌が、カラフルな写真で紹介されていて、これは見ごたえがある。Amazonの「内容紹介」には、

神さまへのお供え物=「神饌」にはこんなにいろいろなすがた・かたちがあります
奈良のお祭りで献じられる「神饌」のかたちに、古代から息づく信仰のすがたを探る
奈良県内各地の神社の祭礼で、神前に献じられる「神饌」のさまざまを紹介する一書。県内各地のお祭りには、いまだ古代の気配を残しつつ、今日まで脈々と守り伝えられているものや習わしがたくさんあります。

本書ではその祭りの要でもある神饌=神様へのお供えものに焦点をあて、県内の伝統行事をきめ細かく撮影し続けてきた野本暉房氏の写真をふんだんに用いながら、神饌のすがた・かたち、また神饌の製作に関わる人々の活動や、神饌のお下がりをいただく直会(なおらい)の様子などを通じて、それぞれの地に息づく信仰のありようも明らかにしてゆきます。

野本さんのFacebookには、

この度、倉橋みどりさん、鹿谷勲さんのお力を得て、淡交社より「神饌-供えるこころ・奈良大和の祭りとひと」を出版させていただきました。おかげさまで、売れ行きも順調な滑り出しのようでうれしいことでございます。

これを記念に、4月早々に写真展(県文化会館 4/4~8)「神まつり-供えるこころ」と少しテーマも広げて開催させていただきます。詳細は添付ポスターの通りでございます。近くになれば再々お願いのアップをさせていただきますがまずは取り急ぎで宜しくお願いします。


3月15日付の奈良新聞には《「神饌」に豊穣、安寧願い 河合の写真家 野本さんら出版 独特の形や人々紹介》の見出しで、大きな記事が出ていた。出版を記念した写真展「神まつり」は4月4日(水)~8日(日)に奈良県文化会館で開催される。

近鉄奈良駅前・小西町の「啓林堂書店奈良店」でも本書が平積みされていた。皆さん、ぜひお買い求めください!



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追加募集!奈良まほろばソムリエの会の無料セミナー/2018年3月18日(日)、奈良市中部公民館とナラニクルで開催

2018年03月15日 | お知らせ
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は3月18日(日)、奈良市中部公民館と奈良市観光センター(ナラニクル)で9本の無料講座を開催いたします(当ブログ記事は、こちら)。先日、6本の講座が満員札止め、とお知らせいたしましたが昨日、現地で協議の結果「古都奈良・世界遺産20周年記念講座」(中部公民館第2講座室)の3講座でそれぞれ10席程度を追加することといたしました。追加募集するのは、最も人気のあった、

古都奈良・世界遺産20周年講座 定員20人(奈良市中部公民館 第2講座室)
①10:30~12:00「春日大社と春日山原始林~ご創建1250年の年に~」徳南毅一
 平城京守護のため創建された春日大社は、今年で1250年目を迎えました。春日大社と原始林のすべてを詳しく解説します。
②13:00~14:30「これで分かる!元興寺~今年は創建1300年~」池川愼一
 蘇我馬子が飛鳥に建立した法興寺を前身とし、平城遷都に伴い移建され今年で1300年。そんな元興寺の魅力を語ります。
③14:50~16:20「意外に知らない興福寺~祝!中金堂落慶~」山﨑愛子
 本年10月、興福寺中金堂の落慶法要が行われます。当会のルーキー・山﨑が、お寺の見どころを元気いっぱいに語ります!


です。ご参加には予約が必要です。Eメール(order@narashikanko.or.jp )またはお電話(0742-22-3900)で、奈良市観光協会にお申し込みください。部屋が狭いので、予約なし(飛び入り)での立ち見は出来ませんので、必ずご予約をお願いいたします。

なお、以下の講座でも若干(それぞれ1~3名程度)のキャンセルが出ていますので、参加ご希望の方はお早めに奈良市観光協会にお問い合わせいただきますよう、よろしくお願いいたします。

入門講座 定員30人(奈良市中部公民館 第3講座室)
①10:30~12:00「天才仏師!運慶~その生涯と作品~」鉄田憲男/浅井博明
 昨年、東京で開催された運慶展は大人気を博しました。この天才仏師の謎の生涯と作品群を、2部構成で解説します。
②13:00~14:30「知ってるつもり?!奈良市の年中行事」石田一雄
 有名行事から知る人ぞ知る行事まで。知っているようで案外知らない奈良市内の年中行事の数々を、一挙に紹介します。
③14:50~16:20「弘法大師・空海とその時代」柏尾信尚
 奈良仏教から平安仏教へ、その流れの先頭に立った弘法大師・空海の足跡とその時代を、分かりやすく紹介します。

深イイ奈良講座 定員20人(奈良市観光協会 ナラニクル 体験スペース)
①10:30~12:00「新薬師寺とおたいまつ」小倉涼眞尼(小倉つき子)
 毎年4月8日、新薬師寺ではおたいまつが行われます。同寺での勤務経験もある講師が、すべての魅力を語ります。
②13:00~14:30「月ヶ瀬梅林の魅力」友松洋之子
 いにしえより多くの人を引き付ける月ヶ瀬梅林。Nara観光コンシェルジュ最優秀賞に輝く講師が、梅林を楽しくご案内。
③14:50~16:20「奈良市の近・現代建築」橋本厚
 奈良は、古代だけではありません。市内にある数多くの近・現代の名建築を、分かりやすくご紹介いたします。


当日は「奈良まほろばかるた」も用意しています。@1,200円を当会にご寄付いただければ、1セット差し上げますので、ご希望の方は当日「奈良市中部公民館 第2講座室」へ!

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仏教伝来物語(セミナー)/クラブツーリズム奈良で3月24日(土)開催!(2018 Topic)

2018年03月14日 | お知らせ
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」が毎月第4土曜日の13:00~14:30、クラブツーリズム奈良旅行センター(近鉄奈良駅ビル5階)で開講している「まほろばソムリエのヤマトロジー講座」。

3月24日(日)には、会員の徳南毅一(とくなん・きいち)さんが「仏教伝来物語~仏法僧が日本に来た日~」を語る。要申し込みで、受講料は香り高いコーヒーがついて1,200円。チラシには9月までのスケジュールが掲載されている。抜粋すると、

まほろばソムリエのヤマトロジー講座(コース番号 B5385-923)
第4土曜日はヤマトロジーの日。
奈良のスペシャリスト「奈良まほろばソムリエ」がやさしく解説します!



写真は2月24日の「天平の僧・行基菩薩」(講師は小倉涼眞尼こと小倉つき子さん)

3月24日 仏教伝来物語~仏法僧が日本に来た日~(徳南毅一)
4月28日 郡山城を築いた藤堂高虎~名人が築いた数々の城を紹介~(浅井博明)
5月26日 春日大社と春日山原始林~ご創建1250年を祝して~(徳南毅一)
6月23日 極悪人?松永久秀~その実像に迫る~(松永佳緒莉)
7月28日 知ってるつもり?!興福寺~中金堂落慶をお祝いして~(山﨑愛子)
8月25日 奈良が発祥!大相撲~その魅力をひもとく~(柏尾信尚)
9月22日 卑弥呼は大和に眠るか~邪馬台国と纒向遺跡~(池川愼一)
開講日:毎月第4土曜日
受講料:1,200円
時 間:13:00~14:30
詳細はこちら。お電話でのお問い合わせはこちら 0742-90-1000(日祝休業)


春日大社(創建1250年)、興福寺(10月に中金堂落慶)などのタイムリーな話から、邪馬台国、相撲の発祥、仏教伝来、松永久秀、藤堂高虎などなど、興味深い話が勢揃い。講師の面々は、ご参加者が求めるテーマを探して日々、新ネタの発掘に取り組んでいる。

皆さん、ぜひお申し込みください!

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平城宮跡歴史公園/いよいよ3月24日(土)オープン!(2018 Topic)

2018年03月13日 | 奈良にこだわる
平城宮跡歴史公園は、いよいよ3月24日(土)に開園し「朱雀門ひろば」などがオープンする。24日(土)と25日(日)には、開園イベントも開催される。奈良県ビジターズビューローのHPには、
※画像(チラシ)は、奈良県ビジターズビューローのホームページから拝借

今に続く律令国家が形成された奈良時代の政治・文化の中心であった平城宮の地に、“奈良時代を今に感じる”をテーマとした「平城宮跡歴史公園」が開園します。朱雀門の南のエリアには、復原的に整備された当時のメインストリートとともに、新たなにぎわいの空間「朱雀門ひろば」が誕生します。

3月24日(土)、25日(日)の開園イベントでは「朱雀市」、ステージイベント、バサラ踊り、パフォーマンスのほか、「特別イベント」「自然体験」「時代交流」「歴史・文化」にまつわる「熱気球登場体験」「史跡ウォーク」「セグウェイ登場体験」「天平衣装体験」など各種の体験イベントが実施されます。(有料のものがあります。事前受付が必要なものがあります。)


平城宮跡歴史公園に関する詳しい情報は、近畿地方整備局(国交省)のHPに出ている。アクティビティなどの体験イベントは、こちらに出ている。「平城宮跡(奈良市佐紀町)」について『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』には、

平城京跡は奈良市街一帯に所在し、その北部中央に平城宮跡がある。平城京は奈良時代の首都であり、平城宮は現代の皇居と霞ヶ関の官庁街の機能を併せもつ。和銅三年(七一〇)から延暦三年(七八四)まで存続し、元明天皇から桓武天皇までがここを都とした。

平城宮は約一㌔四方の区画に、ほかの都城には見られない東張出部を取り付けた外形をなし、その外周を築地大垣が巡る。総面積は約一三〇㌶。築地大垣の各面には宮城門を配し、朱雀大路に開く南面正門は朱雀門とも呼ばれる。

宮内には天皇の御在所である内裏や、儀式・政務の際の中心施設である大極殿・朝堂院などがあり、その周囲には官衙を配置していた。東張出部(東院地区)の南半は皇太子の居所と考えられ、その南端では池を中心とした庭園が見つかっている。

平城宮の構造は、聖武天皇の時代に大きく変化する。恭仁京遷都(天平十二年)~平城京還都(天平十七年)を境に、大極殿は西から東へと移り、第一次大極殿の跡地には宮殿建物が林立。一方、内裏は奈良時代を通じて同じ場所にあり、その構造は建て替えのたびに複雑化していく。

こうした増改築は長岡京への遷都まで続けられたことが判明している。九世紀初めには平城上皇が一時還都したが、その後は田畑と化した。


今年は、平城宮跡を含む世界遺産「古都奈良の文化財」が登録されてから、20周年を迎える。この年に「朱雀門ひろば」などがオープンするのは、グッドタイミングである。平城宮跡へは、近鉄大和西大寺駅から徒歩約15分。皆さん、ぜひ「平城宮跡歴史公園」に足をお運びください!

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蔵王権現(金峯山寺蔵王堂秘仏ご本尊)特別ご開帳/2018年は3月31日(土)~5月6日(日)です!

2018年03月12日 | お知らせ
今年も、吉野山の金峯山寺蔵王堂秘仏ご本尊「金剛蔵王権現像3体」(国重文)の特別ご開帳が始まる。お寺のHPによると、

平成30年「秘仏本尊 特別ご開帳」のお知らせ
平成30年 国宝仁王門大修理勧進秘仏ご本尊特別御開帳の日程が決まりました。
◼︎平成30年3月31日(土)~5月6日(日)
平成30年は「国宝仁王門大修理勧進」「神仏霊場会発足10周年記念」ともに節目の年となっております。引き続き詳細や関連行事についてもお知らせしてまいります。
チラシは、こちら(PDF)


金峯山寺とはどんなお寺か。『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』(山と渓谷社刊)の「金峯山寺(吉野郡吉野町吉野山)」によると、
 
役行者を開基とする。金峯山とは蔵王堂のある吉野山の麓、吉野川六田柳の渡しから大峰山寺のある山上ヶ岳の少し南、化粧(けわい)の宿まで続く一連の峰を指す総称で、奈良時代からその名がある。役行者が金峯山を本拠地として修験道に励み、山岳信仰を世に広めたと伝えられるため、当山は修験道の聖地として古くから崇拝された。

醍醐寺を開いた当山派修験の祖、理源大師聖宝が金峯山に入って以来、その弟子貞崇など多くの修験僧が入山。御岳精進への関心が高まり、宇多天皇・藤原道長・頼通の参詣をはじめとする皇室・貴族の御岳詣は白河上皇の世に絶頂を迎えた。永承四年(一〇四九)に興福寺僧円縁が金峯山検校となってからは興福寺に所属し、慶長十九年(一六一四)の徳川家康の命により、天台系の日光輪王寺宮の支配に入った。

明治の神仏分離令により金峯山一山の修験寺院はすべて廃され、金峯山寺の山上蔵王堂(山上ヶ岳)は当地の地主神金峯神社の奥の宮、山下蔵王堂(吉野山)は金峯神社の口の宮と定められた。その後、吉野山四ヶ院が寺院に復興するにあわせ、明治十九年(一八八六)には山上・山下の蔵王堂の寺院への復帰が許され、明治二十二年には金峯山寺の寺号も取り戻すにいたった。

しかし、復興した金峯山寺は山下蔵王堂が中心とされ、山上蔵王堂は先に復興した四ヶ院と洞川の一寺を加えた五ヶ寺が護持院となって、大峯山寺本堂として今日に至っている。さらに金峯山寺は昭和二十三年(一九四八)に天台宗から離れて大峯修験宗を立て、昭和二十七年以後は金峯山修験本宗と改称して総本山となっている。

天正二十年(一五九二)頃に再建された蔵王堂、延元三年(一三三八)頃に建立された仁王門が国宝、北側参道に立つ銅の鳥居(室町時代)が重要文化財。寺宝も数多く、平安時代の金銀鍍金双鳥宝相華文経箱、金銅経箱台付二箱、経巻九紙、経軸二本はいずれも国宝。


数奇な運命をたどっているのだ。もともと金峯山(六田・柳の渡し~山上ヶ岳の南・化粧の宿)の「山下蔵王堂(吉野山)」「山上蔵王堂(山上ヶ岳)」と一対だっものが、神仏分離令によって分かれ、そしてまた別々の寺院(金峯山寺と大峯山寺)として復帰したのである。

今年の吉野山の桜の開花予想は、4月1日(下千本)~4日(上千本)のようだ。桜の時期は混み合うので、十分ご注意を。



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