tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

紀州のワイルドな「柿の葉ずし」

2024年05月10日 | グルメガイド
一昨日(2024.5.8)、小・中学校の同級生から、柿の葉ずしが届いた(10個入りを2箱も)。福本商店(和歌山県伊都郡かつらぎ町広口)の商品だった。

早速いただいたところ、酢がよく利いていてサバもサケも身の厚い、紀州らしくワイルドな柿の葉ずしだった、これはうまい!福本商店の柿の葉ずしは、機械を使わず「完全手作り」なのだそうだ。お店の周辺は、四郷(しごう)という串柿の里である。同町のHPによると、



串柿の里 四郷(広口・滝・東谷・平)地区は、400年前から串柿の特産地として長い歴史と伝統を育んできた。串柿は1本の細い竹串に10個の干し柿をさしたもので、三種の神器の一つである剣に見立てている。


この写真は、かつらぎ町のHPから拝借

11月初旬、家族総出で皮をむき、柿をすだれ状に組み立てる作業が続く。家々の軒先や長い柿屋(干場)に吊るしている様子は、錦秋の自然景観と調和し、あかね色の串柿は玉のれんのようで、晩秋の風物詩として、訪れる人々を楽しませる。

ずいぶん以前に何度か、母の車で連れて行ってもらったが、串柿がずらりと並んで干されている様子は、圧巻である。近くには、「道の駅くしがきの里」もオープンしている。


密封されて届いたので、葉の表面が汗をかいていた!

柿の葉ずしは、熊野で獲れた塩鯖を吉野で売り、それを住民が祭り食(行事食)として作るようになって定着した、とよく言われるが、和歌山県北部の紀の川流域(かつらぎ町、九度山町、橋本市など)でも作るし、奈良県では御所市でも作るので、私は紀の川(吉野川)を遡ってサバを売りに来たものだと思っている。



昨日(5/9)、奈良シニア大学の授業で「奈良の食」の話をした。授業が終わってから、東吉野村のご出身の2人の女性が、「ウチでは朴の葉ずしを作っていました。葉が大きいので、形は正方形になります」「ウチでは大きくて細長い朴の葉にくるみ、食べるときに包丁でカットしていました」というお話をうかがった。

紀州と大和の郷土食・柿の葉ずし、これからも子々孫々に伝えていってほしいものだ。
コメント (2)
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