よき友ありて

　人づき合いがあまり得意とはいえないわたしは、普段は深く、狭くが人間関係の基本になっている。たいていの友人は１０年、２０年と長く、なかには４０年以上のつきあいを重ねているものもいる。
　それがイベントなどをやると、急に人間関係の幅が広がり、初対面の人とふれあう機会も多くなる。楽しい反面、これがけっこうプレッシャーになる。そこからのがれるには、部屋で孤独に還るのもよいが、本当に気のおけない友人との語らいが、なによりのリラクゼーションになる。
　今日も友人のＳ氏と藤沢のレストランで、コーヒーを飲みながら１、２時間どうということのない会話をかわしたが、帰ってみると昨日からのとげのささったような気分がだいぶ晴れていることに気づいた。
　友というのはやはりよいものだとしみじみ思った。