定量分析というと、学生時代に専攻していた化学を思い出して、ビジネスの
分析手法としてつかうことに少々違和感があった。
この本を読んでみると、分析手法がいくつもあってひとつひとつが興味深く
読めた。
自分の性格からして数量、統計分析が苦手で、どちらかというと、定性的な
検討と経験値でものごとを判断することが多いのだが、経験だけでは妥当
なのかどうか自分の考えに対しても判断に困ったりする。
定量分析で出した指標で物事を判断することへの傾向を導き出す。
いろいろなやり方があって、統計的な導き出し方が興味をそそる。
実際に起きている事象や対象をどうやって、統計的数値に転化して分析する
かを具体的、簡単な事例で解り易く解説してある。
解説もあまり深堀せず概略的なものにとどめ、実際のサンプルと導き出し方
数値の見方と傾向の判断など理解しやすい内容だと思う。
定量分析の基礎の基礎という感じの記述だと思うが、統計、確立に弱い自分
には、その基礎的な内容は、あらためて勉強になった。
分析の方法も相関分析、回帰分析、期待値原理、感度分析、ベイジアン決定理論、
ゲーム理論など、その指標、数値の見方で事象のとらえ方など身になる内容だと思う。
例示も簡単なものなので、現実の事象に当てはめるには、多少の経験も
いるかと思うが、いくつかの手法を使って判断の指標、分散、標準偏差など
出してみて、実際に数値を出して傾向を見て実感をつかんでみることが
大切だと思う。