美しい日本の私 川端康成のエッセイ。
著名な小説家でノーベル文学賞受賞した偉大な日本の私である。
日本文学の持つ美。日本人の持つ美、目に見える
美しさ、魂の持つ美を文字で詳説していて、言葉、文字の
ひとつひとつが深い印象を与え考えさせられるものが多い。
文章表現が幾分固く感じるので、伝えたい事を捉えないと
眠くなる事があるが、書かれている日本人の深さが
現代ではだいぶ薄れているような気がして少々残念な
気分になる。本の最初の方は昭和初期、戦前戦後に
書かれたものが多いが読み進むにつれて昭和40年代に
近づくと文書の口語表現が現代に近くなり親近感が持てる。
何度か読み返さないと深みを解釈するとこに至らない
ような感じがして、時間を置いてまた開いてみようと思う。