(TxT)<戯れ言ですよ

とみーのにっき&おえかきちょう

花咲くいろは 第11話 夜に吼える

2011年07月11日 | 視聴済アニメごった煮
初めてぶつかる大人の壁。ダメママン再登場。

 そんな今回のお話は…
 湯乃鷺温泉街の特集が載った旅行雑誌の発売日。
 緒花は旅館ランキングでの喜翆荘の高評価を期待していたが、現実は10点満点中の5点。またランキングの結果を受けてか、予約キャンセルが相次いでいた。
 ランキングの結果に納得のできない緒花は、「喜翆荘にめちゃくちゃな評価をつけた犯人と戦ってきます」と書おきを残し、電車に飛び乗っていた。
 交渉(?)のすえ、なんとか出版社で記事を担当したライターの名刺を見せてもらうのだが……。
 以上公式のあらすじ。

 記事を担当したライターはダメママンこと緒花の母「皐月」であった。
 来てもいない旅館の評価をどうして書けるのか。実家だというのもあるが、湯乃鷺に建設中のリゾートスパ(だったっけ?)がどうも圧力をかけたらしく、まぁいわゆる大人の事情なのである。しかし緒花はそれでは納得がいかず、身内に裏切られたとしか思えない。
 また小さい頃から自由奔放なママンが仕事だからと約束を破ってきたことが、こんな仕事のためだったのかと怒りを露にするも、そんな仕事でお前を育てたのだと居直られてしまう。
 そして東京に戻ってきたので南都無しに孝一を見に行けば女の影。彼はまだ自分のことを思ってくれているようで、バイト先の女への返事を保留しているが、それを否定する緒花自身も同じことをしていたのだった。
 雨に打たれ行けば壁にぶつかる。湯乃鷺に来て、輝く自分を目指しぼんぼって(なりたい自分を目指してがんばるの意。『ぼんぼる』は緒花の造語)、何とか上手いこと言ってきた緒花が初めて味わう挫折。
 結果が伴わなかった努力に、その結果を出した評価は大人の事情で歪められ、気付きはじめた男への想いはすでに遅く、そんな状況を思い雨に打たれながら歩けばナンパ野郎に引っ掛かってしまう。
 もうどうしたらいいか分からず、たまらず逃げ出した緒花が口走った言葉は「母ちゃん!」であった。しかしその声に応えたのは、喜翆荘の仕事仲間、民子だった。
 「母ちゃん!」の叫びに「緒花!」の声が聞こえた時、私はこの良い所をママンが持っていくのだろうと思ったのだが、上記したようにそれは皐月ではなく民子の声であった。もう東京は緒花の日常ではなくなっていたのだ。前回夢の中で彼女自身が選んだ通り、彼女の日常は湯の鷺、喜翆荘へといつのまにか移っていった。そしてなんも考えていなかった東京の人「松前緒花」は、湯乃鷺に来て「輝ける自分」を目指しぼんぼる「松前緒花」へと変わった。
 もうなんも考えずに無為に生きてきた子供ではなく、壁にぶち当たり悩み考える大人の階段を上りはじめたのだ。見ていても第1話でかの時に感じた苛立はもう彼女の中に無い
ことを見ても、彼女の成長が窺える。
 しかしそこはまだ17歳の娘。対処できない事柄の連続についに泣き出してしまう。ここから何を得て緒花はステップアップしていくのだろうか。
 打ちひしがれる緒花は見る結構つらい話ではあったが、これからどうなっていくかを楽しみにさせてくれる。

 個人的にはやっぱりダメママンこと皐月だろう。この人、ダメなんだかそうでないんだかよく分からない人である。
 基本的にはこの人はダメなママンであることは間違いなく、第1話で彼氏と夜逃げしたにも関わらず、別れて東京に帰ってきているのに緒花に連絡ひとつよこさない。しかもそれを悪く思っている様子はこれっぽっちもない。
 しかし、上記したようにこんな仕事のために今まで自分は我慢してきたのかと怒る緒花には、そうだよ、この仕事でお前を育てたんだもんねと言ったりする。
 もし自分が皐月の立場であったなら、緒花の問いになんて応えたら良いのか分からない。だが下手な言い訳するよりか、皐月の言うようなことの方が随分マシ、というかまぁ事実ではあるんですが、彼女は緒花を自分の子供というよりは、いち人間として対等に扱っているようにも思える。ま、単に負けず嫌いというふうにも見えるんですけど(笑)。
 それでありながら、スト風の抗議をする緒花に文句を言うでもなく差し入れしたり親らしい優しい一面を見せたりするのだが、でもよく考えるとこの行為、母親っぽいかと言われるとそうでもない。
 案外、母娘ふたりでこれまで人生という戦場で生きてきた戦友、という感じなのかもしれないなぁ。
 なんにせよ、喰えない女である。弟である縁はさぞ苦労したことであろうな(笑)。

 というわけで、湯乃サギからは馴れての東京編は次回も続くようで、ダメママンと孝一に緒花がどう向き合っていくのか、そして良い所で現れた民子と徹はどう絡んでくるのか、次回も楽しみだ。


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