青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

津軽厳凍詩

2019年02月13日 17時00分00秒 | 弘南鉄道

(チャーシューでっか!@津軽ニボシ系ラーメン)

風呂から上がった後はお食事。やっぱあったかいものが食いたいね。という事で弘前市内に出てラーメン。こっちの方は「津軽ニボシ系」というジャンルがあって、とにかく煮干しを効かせてスープを取るスタイルが人気。最近東京でもつけ麺系だとカツオ粉みたいな魚粉がかかって出てくるものが多いですけど、どんなもんかいな。という事でスマホで調べてそこそこ評判良さそうな店に行ってみました。トンコツ系の濃厚スープと煮干しの取り合わせ、思ったほどは煮干し臭くなくて食べやすい。パツパツの歯切れの良い麺に大ぶりのチャーシュー、ラーメン食べながらご飯も頼みたくなるようなそんな味です。ごちそうさまでした。

 

朝から寒い中を撮り歩いて、温泉も入ったしメシも食ったし…となれば、ちょっと気持ちが緩み気味(笑)。線路際から離れて、ちょっくら弘南線に揺られてみたくなりました。津軽尾上の駅は、蝦夷征討に功績を残した坂上田村麻呂が建立した津軽の鎮守・猿賀神社の最寄り駅。社寺を模したちょっと立派な造りになっているのは、以前は尾上町の中心として町の顔だった由来もありますでしょうか。


両サイドを高校に挟まれた津軽尾上の駅。駅前は旧尾上町の中心として、図書館や商店、銀行などが立ち並びちょっとした商店街を形成しています。が、駅前にある銀行は店舗の統廃合のためなくなってしまう旨の張り紙が出されていた。どこも地方経済の縮小・衰退傾向は続く。待合室の改札を知らせるランプに快速電車運転の名残りが。上りの停車駅は黒石・津軽尾上・平賀・弘前東高前・弘前。下りが弘前~平賀までの各駅と、津軽尾上・黒石に停車していたそうだ。もう10年以上前に休止になったままらしいが。


黒石行き、弘前行き、どっちに乗ろうか。とりあえず朝の弘前の駅でフリーパスは買っているのでどっちでも良いのだが、黒石行きは中間車改造のペタンコ編成。構内にうず高く積もった雪の中を、スマホ片手に乗客が降りて来た。弘南線は多かれ少なかれ乗客がいて、駅も何だかんだと乗る人降りる人がいる。しっかりと津軽の足として活躍している姿が嬉しい。


地吹雪に凍て付いた弘前行きの36列車がやって来た。待合室で電車を待っていた女子高生たちと一緒に、構内踏切を渡ってホームに上がる。家路を急ぐ女子高生たちが、ワンマン電車の入口で扉が開くのを待っている。レトロな二段窓とコルゲートが凍り付いた質感を際立たせるために、ここはあえてのモノクロで焼いてみました。津軽厳凍…そんな言葉を実感するような、弘南線のプチトリップです。
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