青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

宇奈月に賑わい戻る

2020年10月07日 17時00分00秒 | 富山地方鉄道

(新幹線の駅となり@舌山駅)

北陸新幹線の停車駅である黒部宇奈月温泉の駐車場にクルマをデポし、歩いて舌山の駅までやって来ました。地鉄の新黒部(=黒部宇奈月温泉)と舌山の駅は距離にして300m程度。新黒部の駅の計画が持ち上がった際、あまりにも近くにある舌山の駅は新黒部が出来たら用済みになっちゃうのではないか・・・?という懸念もあったのですが、新黒部が棒線駅として整備されたため、交換設備のある舌山の駅は廃止される事なく今に残ることになります。舌山の駅は水色に塗られた木造の古風な駅ですが、電鉄黒部より先、旧黒部鉄道の区間になると急にこの色のトタン張り木造駅舎が増えて来ます。浦山や内山なんかもこのタイプですよね。

舌山の駅に進入する14760形。新黒部が停車場扱いで出発信号がないので、平日の夕方に一本だけ電鉄富山発の舌山行きが設定されています。実質的な新黒部行きを、折り返しが出来る舌山まで引っ張った1駅だけの延長運転ですね。地鉄のダイヤにはたまに「早月加積折り返し」とか訳の分からん列車が設定される事がありますが、だいたいが折り返し運転の出来る駅まで運用を引っ張ったがためのものらしい。回送で流さずにわざわざ客扱いをするのは謎だけど。

折角フリーきっぷを持っているので、たまには宇奈月へ地鉄の電車旅。黒部川の扇状地を、強めのノッチを入れながら上がって行く14760形。2両モーターのパワフルな加速・・・を期待したのですが、黒部線内は駅間の線形がそこまで良くないのかあまりスピードが出ません。駅の前後のポイントを渡る際もおっかなびっくりと言う感じ。運転席の後ろに陣取りつつ運転士さんのハンドルさばきを愛でながら・・・

秋の4連休、車内にだいぶ行楽客も戻っているようで、14760のクロスシートも殆どが塞がっていました。黒部峡谷もまだ紅葉には早いかな、と言う時期ではありましたが、トロッコ列車に乗り換える人波からも、8月から始まった「Go To~」の効果は相当にありそうです。大勢の人間が行楽に繰り出すことで、コロナの感染拡大は危惧されるところではありますが、やはり賑わいの戻った宇奈月の駅前を眺めると、何となくホッとするというか・・・行楽地の行楽地らしい姿を見るのも久し振りですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする