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青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

轍の城下町

2019年03月03日 17時00分00秒 | 弘南鉄道

(土淵川に沿って@弘高下~中央弘前間)

石川の高架橋から再びラッセルを弘前方向に追い掛けたのですが、弘前の市街に向かう道(県道127号線)は案外混雑しておりノロノロ状態。積雪した市街の道を慎重に車間距離を開けて走る弘前市民の皆様のため、なかなか距離が稼げずラッセルに追い付けません…(笑)。途中で道を間違えるミステークもあったため(カーナビ付けてて道間違えるってどうよ)、中途半端に追わずに大きく先回りして中央弘前の駅周辺へ。すっかり陽射しの戻った津軽の城下町を、軽やかにシュプールを描きながらラッセルがやって来ました。


大鰐の駅を出てから約1時間のラッセル作業もいよいよラストスパート。こうして見ると、大鰐線も大鰐の周辺と弘前市街とでは大きく沿線風景が違いますね。市街地の除雪は、周辺の住宅街に飛ばした雪が散らからないよう、丁寧にウイングの開きを調整して行われます。市街でもそれなりに積もった弘前の朝、深い轍を掘り進みながらゴールへ。

 

雪晴れの中央弘前で、その翼を畳むキ105。一仕事を終え、暫しの休憩時間…とはいかないのが辛いところ。ドン突きのホームしかない中央弘前では普通列車との交換は出来ませんので、さっさと手じまいをして引き上げなくてはいけません。今度はED221を先頭に回送の準備に入ります。ラッセルが出た!という情報が回ったのか、この辺りでは撮影者の姿もちらほら。ものの5分で折り返して行くラッセル編成。回送列車では押し役に徹していたED221が主役となります。

 

中央弘前までの仕事を終え、ちょっとくたびれ加減のキ105を先輩が労いながら大鰐へ。すっかり青空になった弘前の街を、少し柔らかな表情に戻った古豪コンビがそそくさと戻って行きます。後で聞けば、この日は弘南線でも午前スジ(9:30黒石発)でラッセルが出たそうなので、弘前のファンはどちらを選ぶか、嬉しい悲鳴だったのではないでしょうか…ちなみに、回送では普通列車と同じくらいの立ったスジで大鰐に戻ってしまうので、追っ掛けは効きません。返しは一発勝負になっちゃうみたいですね。

無理をすれば追えない事もなかったのかもしれないけど、体中に満たされて行く満足感が、それを拒んだ。
いつまでも残したい鉄道情景、改めての出会いに感謝。去って行く古豪の背中を見ながら、暫く余韻に浸る。
もうこれで撮影切り上げて、一人で祝杯でも挙げようかなって感じになっちゃったねえ…(笑)。
コメント
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