夢を形にすること
* * * * * * * * * *
言うまでもないジブリ作品、見ました!!
ゼロ戦設計者として知られる堀越二郎と
同時代の文学者堀辰雄の人生をモデルとした、
待望の大人を対象としたアニメ。
飛行機の設計技師二郎が関東大震災、経済不況そして戦争へと突入する
1920年代に生きる姿を描いています。
技術視察のため、ドイツや西洋諸国を訪問。
しかし、はじめから飛行機がうまくできたわけではない。
失敗の失意の中、避暑休暇で訪れた山のホテルで、
ある女性と再開します。
彼女とは関東大震災の大混乱の時に出会ったきりでした。
二人はそこで愛を育みますが・・・。
二郎が子供の頃から夢見たこと。
それが飛行機を設計することです。
彼はその夢に向かって突き進み、夢を形にしていきます。
本作で二郎の声を務めている「エヴァンゲリオン」監督、庵野秀明氏は
「夢を形にしていく」ところが、
二郎と自分との共通点、と語っています。
わかります。
私は二郎が設計図を引いているシーンが、すごく好き。
好きな仕事に打ち込んでいる人の姿って、美しいのですよね。
そういうところがすごく良く出来ていたと思います。
この姿は、アニメーターたちの姿に通じています。
いつも夢のなかで、敬愛するイタリアの飛行機設計技師カプローニと対話する二郎。
大人になってもその飛行機への情熱は少年の頃のまま。
菜穂子さんはきっと二郎のそういうところが大好きで、
だからそういう二郎を「見届けたい」と思ったのでしょうね。
嬉し恥ずかし、ジブリ初というキスシーン。
いや、ホント初恋の味・・・の雰囲気でした。
リアルな物語ではありますが、
二郎の「夢」の中で、ジブリらしい自由でファンタジックなシーンもたっぷりなのがうれしい。
空を飛ぶのは宮崎駿監督にとって、永遠のテーマなのかもしれません。
さて、ということで一応の満足は得たのですが、
ジブリ戦略にはちょっと一言いいたくなるのです。
なんだかあまりにもPRが派手すぎるというか、いかにも鳴り物入り。
私としてはもう少し、まっさらな状態で見たかったと思うのです。
飛行機などの効果音がすべて人の声で作られているとか、
カストルプ氏は、ジブリの恩人ともいえるスティーブン・アルパート氏がモデルで、
彼自身が吹き替えをしているとか。
しかもその歌の収録がすごく大変だったとか。
(いや、つい前宣伝のTV番組を見てしまった私のせいなんですけど・・・)
そもそも、ジブリ作品というだけでつい期待も高まってしまうものですし・・・。
もう少し、なにも知らない状態でこの作品を見て、
本当に「すばらしい」と思えるのかどうか・・・どうにも判断がつきません。
スポンサーあってのことですし、仕方ないですけれど。
今更、まっさらな気持ちでジブリ作品を見るなんて不可能か・・・。
初めてナウシカやトトロ、ラピュタを見た時の感動は
もう味わえないなあ・・・。
それはともかく、
庵野秀明氏の吹き替えは、どうなることかと心配していましたが、
思ったよりも違和感なく、
ぼそぼそと話す人・・・という個性を演出しているかのようで、悪くありません。
しかも、その友人本城が、西島秀俊さんなんで!!
二人の会話のシーンも多いのですが、
これなどは役者の西島さんの喋りに助けられて
会話として違和感なく出来上がっているようにも思えました。
これがド素人二人の会話だとしたら、かなりひどいのかも。
吹き替えの俳優陣も豪華です。
西島秀俊をはじめ、
西村雅彦、風間杜夫、國村隼、大竹しのぶ、竹下景子、野村萬斎・・・。
中でも西村雅彦、風間杜夫、國村隼人、
これらのキャラクターとご本人が、どうもそっくりな気がするのです。
声優を決めてからキャラクターデザインをしたのでしょうか???
興味深いところです。
一つ文句があるのはタバコのシーンが多すぎ。
私は特別嫌煙権を主張する方ではありませんが、それにしても・・・。
嫌煙権など影も形もなかった時代ですから、仕方ないのかもしれませんが。
宮崎監督の好みで飛行機のシーンが多いのはけっこうですが、
タバコのシーンは・・・。
しかも胸を病んでいる菜穂子の前で吸うというのは言語道断。
これはダメです。
う~む。
それにしても、ジブリ作品は期待が大きいだけに点が辛くなってしまうようです・・・。
「風立ちぬ」
監督:宮崎駿
出演(声)庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、西村雅彦
夢の探求度★★★★★
飛行機の魅力★★★★★
恋愛度★★★☆☆
満足度★★★★☆
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言うまでもないジブリ作品、見ました!!
ゼロ戦設計者として知られる堀越二郎と
同時代の文学者堀辰雄の人生をモデルとした、
待望の大人を対象としたアニメ。
飛行機の設計技師二郎が関東大震災、経済不況そして戦争へと突入する
1920年代に生きる姿を描いています。
技術視察のため、ドイツや西洋諸国を訪問。
しかし、はじめから飛行機がうまくできたわけではない。
失敗の失意の中、避暑休暇で訪れた山のホテルで、
ある女性と再開します。
彼女とは関東大震災の大混乱の時に出会ったきりでした。
二人はそこで愛を育みますが・・・。
二郎が子供の頃から夢見たこと。
それが飛行機を設計することです。
彼はその夢に向かって突き進み、夢を形にしていきます。
本作で二郎の声を務めている「エヴァンゲリオン」監督、庵野秀明氏は
「夢を形にしていく」ところが、
二郎と自分との共通点、と語っています。
わかります。
私は二郎が設計図を引いているシーンが、すごく好き。
好きな仕事に打ち込んでいる人の姿って、美しいのですよね。
そういうところがすごく良く出来ていたと思います。
この姿は、アニメーターたちの姿に通じています。
いつも夢のなかで、敬愛するイタリアの飛行機設計技師カプローニと対話する二郎。
大人になってもその飛行機への情熱は少年の頃のまま。
菜穂子さんはきっと二郎のそういうところが大好きで、
だからそういう二郎を「見届けたい」と思ったのでしょうね。
嬉し恥ずかし、ジブリ初というキスシーン。
いや、ホント初恋の味・・・の雰囲気でした。
リアルな物語ではありますが、
二郎の「夢」の中で、ジブリらしい自由でファンタジックなシーンもたっぷりなのがうれしい。
空を飛ぶのは宮崎駿監督にとって、永遠のテーマなのかもしれません。
さて、ということで一応の満足は得たのですが、
ジブリ戦略にはちょっと一言いいたくなるのです。
なんだかあまりにもPRが派手すぎるというか、いかにも鳴り物入り。
私としてはもう少し、まっさらな状態で見たかったと思うのです。
飛行機などの効果音がすべて人の声で作られているとか、
カストルプ氏は、ジブリの恩人ともいえるスティーブン・アルパート氏がモデルで、
彼自身が吹き替えをしているとか。
しかもその歌の収録がすごく大変だったとか。
(いや、つい前宣伝のTV番組を見てしまった私のせいなんですけど・・・)
そもそも、ジブリ作品というだけでつい期待も高まってしまうものですし・・・。
もう少し、なにも知らない状態でこの作品を見て、
本当に「すばらしい」と思えるのかどうか・・・どうにも判断がつきません。
スポンサーあってのことですし、仕方ないですけれど。
今更、まっさらな気持ちでジブリ作品を見るなんて不可能か・・・。
初めてナウシカやトトロ、ラピュタを見た時の感動は
もう味わえないなあ・・・。
それはともかく、
庵野秀明氏の吹き替えは、どうなることかと心配していましたが、
思ったよりも違和感なく、
ぼそぼそと話す人・・・という個性を演出しているかのようで、悪くありません。
しかも、その友人本城が、西島秀俊さんなんで!!
二人の会話のシーンも多いのですが、
これなどは役者の西島さんの喋りに助けられて
会話として違和感なく出来上がっているようにも思えました。
これがド素人二人の会話だとしたら、かなりひどいのかも。
吹き替えの俳優陣も豪華です。
西島秀俊をはじめ、
西村雅彦、風間杜夫、國村隼、大竹しのぶ、竹下景子、野村萬斎・・・。
中でも西村雅彦、風間杜夫、國村隼人、
これらのキャラクターとご本人が、どうもそっくりな気がするのです。
声優を決めてからキャラクターデザインをしたのでしょうか???
興味深いところです。
一つ文句があるのはタバコのシーンが多すぎ。
私は特別嫌煙権を主張する方ではありませんが、それにしても・・・。
嫌煙権など影も形もなかった時代ですから、仕方ないのかもしれませんが。
宮崎監督の好みで飛行機のシーンが多いのはけっこうですが、
タバコのシーンは・・・。
しかも胸を病んでいる菜穂子の前で吸うというのは言語道断。
これはダメです。
う~む。
それにしても、ジブリ作品は期待が大きいだけに点が辛くなってしまうようです・・・。
「風立ちぬ」
監督:宮崎駿
出演(声)庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、西村雅彦
夢の探求度★★★★★
飛行機の魅力★★★★★
恋愛度★★★☆☆
満足度★★★★☆
二郎を除いて、どのキャラも声優が当たり前のように馴染んでいましたね。
黒川・西村さんは誇張されてましたが。
タバコ
この時代は映画やドラマもやたらタバコぷかぷかですねぇ。
監督ご自身も喫煙者ですものネ。(^_^;)
私としては、西島秀俊さんこそ二郎をやればよかったのに・・・と、思うんですよね。
残念でした。
ジブリアニメは普通に「声優さん」があまり出てこないですよね。アニメの声優となれば、それこそ限られてしまうので、その点は歓迎です。