映画と本の『たんぽぽ館』

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アウェイク

2022年10月23日 | 映画(あ行)

「術中覚醒」以上に恐いもの

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富豪の青年クレイトン(ヘイデン・クリステンセン)は、
何不自由ない暮らしながら、心臓に病を持ち、移植手術が必要です。
友人の医師・ジャックに手術を依頼し、ドナーの順番を待っているところです。
そんな中、クレイトンは愛する秘書サムと将来を約束していました。
そんなある日、急にドナーが見つかったとの連絡を受け、急きょ手術を受けることに。

ところが、クレイトンは全身麻酔から意識が目覚めてしまう“術中覚醒”が起こり、
手術の痛みが押し寄せます・・・! 
体はすっかりマヒしていて、そのことを医師に伝える手段もないのです・・・。
さらにクレイトンは、医師達の会話から、驚くべき事実を知ってしまう・・・。

 

 

本作、前半と後半の印象がすっかり変わってしまうという企みに満ちた一作。

手術中に意識だけが覚醒して、その痛みをマトモに感じてしまうけれども、
身動き一つできないなどとあまりにもおぞましい・・・。
もし本当にそんなことがあるとして、
あまりの恐怖で神経系がマヒして、それこそ心臓マヒで死んでしまいそうな気がしますが・・・。
ともあれ、クレイトンは恐ろしい精神力でそこを耐え抜いて、
恐るべき事実を知ってしまうのです。
私的には、その事実こそが術中覚醒よりもさらに恐ろしいと思いました。

 

信頼の置ける友人。

頼もしい医療チーム。

愛する恋人。

過保護で過干渉の母親。

昇進目的で、手術を申し出る厚かましい医師。

 

これらの人物の印象が、後半から一転。
知るべきことを知らないとはなんて恐ろしい・・・。
でもクレイトンは、術中覚醒が起こったおかげで真実を知ることができたわけですよね。
まさに彼の、運命の一日でした。

 

<WOWOW視聴にて>

「アウェイク」

2007年/アメリカ/85分

監督:ジョビー・ハロルド

出演:ヘイデン・クリステンセン、ジェシカ・アルバ、テレンス・ハワード、
   レナ・オリン、クリストファー・マクドナルド

恐怖度★★★★☆

反転度★★★★★

満足度★★★★☆

 



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