映画と本の『たんぽぽ館』

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007/カジノ・ロワイヤル

2009年03月07日 | 007
こうして007は誕生した

          * * * * * * * *

何しろ、すでに私の子どもの頃からあった007のシリーズなのですが、
私はほとんど観たことがありませんでした。
ところが、このダニエル・クレイグの6代目007は、
これまでより評判もいいようですし、観てみようという気になりました。
現在この2作目「慰めの報酬」が公開中ですが、
それはこちらの「カジノ・ロワイヤル」の続きの話、
ということで、まずは「カジノ・ロワイヤル」です。


私はいきなり冒頭のシーンで驚かされました・・・。
ある男をジェームズ・ボンドが追跡。
男は建築現場のまだ鉄骨だけのビルを、上へ上へと逃げ登ってゆく。
・・・まるで忍者です。
高所恐怖症の私は、こういうシーンを見ただけでぞっとします。
第一上へ上へといっても、
最後には逃げ場がなくなるのは解りきっているではありませんか。
何で、そんな方へ行くんだか・・・、
と思ううちに、クレーンを伝ってあちらこちらと飛び移り、飛び降り、
とても人間業とは思えない身のこなしで逃亡。
しかし、われらがジェームズ・ボンドも負けてはいない。
しっかりついていくんです、これが。
多分、今までも、ここまで身の軽いボンドはいなかったのではないでしょうか。
このようなシーンで、まず観客をぐっとひきつける。
しかしまだ、ここはほんの導入のシーンです。

この映画のジェームズ・ボンドは
007に昇任したばかりの、功名心にはやるまだ向こうみずな若手。
(若手というほど若くもなさそうですが・・・)
この作品は現代が舞台なんですね。
もともとは共産圏の国を敵としていたはずなのですが、
さすがに、今のご時勢、それはないですね。
現代は国際テロ組織が相対する敵です。
テロ組織から預かった資金でマネーゲームをするファンドの経営者ル・シッフル。
これが目下の相手。
ボンドが豪華なカジノで高額な掛け金のポーカー対決。
これも途中でボンドは毒を飲み死にかけたりしながらも、
また、そ知らぬ顔でポーカーを続けるなど、なかなか壮絶です。
ボンドガールとして登場するのはヴェスパー。
大変魅力的な彼女とボンドは恋に落ちるのですが・・・。

職務熱心のあまりついやりすぎて、トラブルを巻き起こすボンド。
そんなボンドに手を焼くジュディ・デンチの“M”もなかなかいい。

こういうこれまでとは一味違う、現代のジェームズ・ボンド。
この話は切なく終わってしまいますが、ボンドの苦難は終わらない。
次回へ続く・・・。

2006年/イギリス・アメリカ/144分
監督:マーティン・キャンベル
脚本:ポール・ハギス
出演:ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン、マッツ・ミケルセン、カテリーナ・ムリーノ、ジュディ・デンチ


カジノロワイヤル予告編




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