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東大生、就職は一割がベンチャーの時代!

2014年12月27日 | エッセイ
知人(男子大学生の母)とメールのやりとりをしていて、これからの日本の若者は、大変だ、という話になりました。

で、私の意見は、
「ひとつは三菱商事とか、政府とつながっている昔からのエスタブリッシュメント。それか起業。それ以外は、お金はあまり入らない時代になると思う」です。


で、その翌日、某所でたまたまちょっと前の「東洋経済」(2014年4月5日号)を見ました。
特集は、
「親が知らないエリート大学生の仕事選び 激変! 東大生の就活!」

いい記事でしたね。
やはり東大生の就職先トップは銀行、三菱商事で、マスコミは大凋落。
そして新潮流として、学部卒業生の一割がベンチャーに行く! とある。 
この人々は起業志向も旺盛で、ベンチャー側もそれを歓迎している。
「コンサルに行って、起業の勉強になるとは思えない!」とか、学生が言ってることも正論だと私は思う。


 外資のコンサルは知りませんが、日本のコンサルには知っている方がけっこういる。 
 が、仕事は優秀だけど起業に向く方は一人もいらっしゃいません。
 まあ、向いてれば自分でやってますわな。
 「コンサルタント(アドバイス)」と「ベンチャー」はまったく別の能力だしね。



 マスコミ凋落も、わかるわ、という感じ(泣笑)。
 私の今年の印象的な出来事は、某社某編集さんに、ちょっとしたことから、
「ああ、キンドルっていうのはね、アマゾンの電子書籍なんですよ」
 と、ご説明したことでした。ご存じなかったんですね。
 編集者さんは現役で50代、年収は1000万円をはるかにはるかに超えると思う(あんまり書くと、どこの社かすぐわかるからね)。

 あ、もちろん今回の本の担当さんじゃないですよ。
 

 いや、ご本人はいい方で…、別にまあ知らなくても、とはいえますが、
 多くは語るまい。

 つまりはそういうことです。

 若い子は逃げるよね。で、逃げて正解です。
 私だってヤです、出版業界にいて、キンドルも知らない先輩編集者の高給のためにめちゃくちゃ働かされるのは。
 でも、若手はこれからは金もポストももらえない。夫婦で働いてキンドル先輩や老人を支える……。
 が、メーカーとか、古い大手はみなこの体制でしょう。
 もちろん、中高年で頑張っている人々も、たくさんいるけれど「待遇はみんな同じ」。いや、あんまり頑張ると足ひっぱられる。


 東大生が選んだ銀行とか総合商社は、収益構造が堅固で(いざとなれば政府が特別扱いで守ってくれて)その古い体制を維持してなおかつ、一人の社員の一生に充分な保障ができる。
 いろいろ個人の気持ちはままならぬところはあるが、補ってあまりあるものがあった昔の日本です。
 商社って大小問わず、仕事はとてもおもしろいし。
 そちらを選ぶか。

 そんな辛気臭い世界はいやだー、でも日本のたいていの「まともな」企業はそうだとしたら(かつ、今後は保障も充分な給与もあまり確約されないと予想される)、残りはベンチャー、起業しかない。


 どちらにしろ、欲しい社会は自分で作るしかない。
 おもしろい時代になってきました。

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