MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

記録することの重要性

2014-06-23 19:38:09 | Weblog

自民・鈴木章浩都議、ヤジ認める 「早く結婚すれば」(朝日新聞) - goo ニュース
舛添知事「釣られて笑った」 女性都議へのヤジを批判(朝日新聞) - goo ニュース
議会のセクハラヤジは「学校のいじめと同じ」 塩村文夏都議が語った「悲しい気持ち」(弁護士ドットコム) - goo ニュース
「被災者の心に寄り添う」=「金目」発言で福島知事に謝罪―石原環境相(時事通信) - goo ニュース

 東京都議会で晩婚化対策を質問していた塩村文夏都議に「自分が早く結婚すれば

いいじゃないか」とヤジを飛ばした鈴木章浩都議と、東京電力福島第1原発事故で

出た汚染土の中間貯蔵施設建設をめぐる「最後は金目でしょ」と発言した石原伸晃

環境相に共通することは、同じ自民党ということだけではなくて、発言がはっきりと

録音されていたことで、要するに逃げられないから渋々非を認めたのである。

そうなると東京都議会で塩村文夏都議に発せられた「産めないのか」というヤジは

はっきりと録音されていないために声紋鑑定も難しいから白を切られる可能性がある。


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『春を背負って』

2014-06-23 19:04:05 | goo映画レビュー

原題:『春を背負って』
監督:木村大作
脚本:木村大作/瀧本智行/宮村敏正
撮影:木村大作
出演:松山ケンイチ/蒼井優/豊川悦司/檀ふみ/小林薫/新井浩文/吉田栄作
2014年/日本

一流の撮影技師の演出力の限界について

 撮影技師としては優秀なはずの木村大作監督の演出力の限界を露呈してしまったように見える要因は、決定的なシーンが省略されているからに他ならない。例えば、多田悟郎が軽い脳梗塞で倒れる瞬間が描かれることはなく、あるいは主人公の長嶺亨が高澤愛にプロポーズするシーンも楽しそうな2人を回転させることで誤魔化してしまっている。おそらく具体的に描こうとするとありきたりな演出になってしまうことを監督本人が十分に自覚しており、よって決定的なシーンはことごとく省略されることになり、だからと言ってそのままフィルムを上映すればインパクトに欠けると気づいた結果、意味の無いスローモーションが時々挿入されたのだと想像する。
 本作は『アース(Earth)』(アラステア・フォザーギル/マーク・リンフィールド共同監督 2007年)が引用されているのであるが、そうなるとどこまでが木村監督が撮った映像で、どこまでが引用なのかよく分からない。つまり演出のみならず、撮影された映像に関しても木村監督のこだわりや情熱が感じられないのである。


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『青春の海(1967)』

2014-06-22 20:53:01 | goo映画レビュー

原題:『青春の海』
監督:西村昭五郎
脚本:三木克巳
撮影:姫田真佐久
出演:吉永小百合/渡哲也/和泉雅子/川地民夫/和田浩治/山内賢/笠智衆
1967年/日本

 実は「ドキュメンタリー映画」である可能性について

 当時21歳の吉永小百合と25歳の渡哲也を主演に迎えた本作は、不思議なことにカップルになり損ねるという展開をたどる。
 吉永小百合が演じる教師の三宅杏子は左遷された地方の漁師町で、渡哲也が演じる山崎次郎と出会うのであるが、それは一緒に乗っていた列車の真向いの席で、お互いに第一印象は最悪だった。次郎の実家は長男の宏一が山崎歯科を営んでいた。一方、次郎は東京でチンピラになっていたのであるが、実は次郎が歯科医院の開業の資金を出していたり、幼い頃に家計を支えるために天草獲りで海に潜っていた母親の命綱を託されていながら母親の溺死を防ぐことが出来なかった後悔の念に苛まれており、だんだんと杏子はそんな次郎に惹かれていく。
 ところが2人の関係が街中で噂されるようになったために東京に戻る次郎を追いかけて、一緒の列車に乗り込んだ杏子に次郎は次のように言う。「先生と向かい合って食事をする時に、何の話をするのか。喧嘩の話。博打の話。指をつめた時の話。女をひっかけた時の話」。次郎の話を聞いた杏子は何故か素直に納得してしまい、次の駅で降りてしまう。そして疼いていた奥歯を宏一に抜いてもらい、抜いた歯を海に捨てると共に次郎の思い出を忘れることにしてしまうのである。メタファーとして解釈するならば、次郎は山崎家にも杏子にも「イタい奴」として見捨てられたことになり、通常であるならば、その環境の違いを克服するために努力しようとするものだと思うが、愛し合っているはずの次郎と杏子にそのような情熱が全く感じられないのである。
 何故このような異様なストーリー展開になったのか邪推するならば、『愛と死の記録』(蔵原惟繕監督 1966年)で初共演し、実際に交際するようになった吉永小百合と渡哲也のプライベートの問題が反映されており、中平まみの著書『小百合ちゃん』(2011年9月)に拠るならば、2人はこの時点でまだ交際していたはずであるが、つまり表向き2人の交際を否定するために無理に脚本が書き換えられ、だから本作は、おそらく改稿が不本意で、やがて渡との別れが現実と化した吉永の意向によって一度もビデオ化やDVD化されていないのだと思う。


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下村博文文部科学相の知性

2014-06-21 00:40:06 | Weblog

「解析はすべて、STAPの存在を否定」若山教授会見1(朝日新聞) - goo ニュース
「マウスが1000匹以上必要なのでは」若山教授会見2(朝日新聞) - goo ニュース
「実験ノート一度も見たことない」若山教授会見3(朝日新聞) - goo ニュース
幹細胞、提供したマウスからでない…論文共著者(読売新聞) - goo ニュース
下村文科相、「小保方さんを活用して細胞の証明を」(産経新聞) - goo ニュース
小保方氏「別マウスの入手はない」 検証実験参加を表明(朝日新聞) - goo ニュース

 16日の山梨大学の若山照彦教授の見解は「自分が提供したマウスから作られていない

ことが明らかになった。STAP細胞があることを示す証拠は一つもない。ただ、

STAP細胞が絶対にないと言い切ることもできない」と婉曲に発言しているものの、

事実上、今の時点においてSTAP細胞は存在しないということである。だから17日の

下村博文文部科学相の、「(理化学研究所研究ユニットリーダーの)小保方晴子さんで

なければSTAP細胞を証明するのは困難だ」、「組織だからきちんと対処すべきだが、

小保方さんがいなければ理研においてSTAP細胞の検証するのはほぼ不可能に近い」、

「処分とは分けて、小保方さんに協力してもらう形でSTAP細胞の再検証をすることを

考えていくべきだ」という擁護には無理がある。存在しないSTAP細胞を検証することは

結果的にSTAP細胞が無いことを証明する事にしかならず、時間と税金の無駄遣いでしか

ない。それならば顔で選ばれたような人ではなく、本当に有能な人材に研究費を与えて

STAP細胞を作成させるほうが早いであろう。


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『レインマン』

2014-06-20 22:10:17 | goo映画レビュー

原題:『Rain Man』
監督:バリー・レヴィンソン
脚本:バリー・モロー/ロナルド・バス
撮影:ジョン・シール
出演:ダスティン・ホフマン/トム・クルーズ/ヴァレリア・ゴリノ/ジェリー・モレン
1988年/アメリカ

『レインマン』と『アナと雪の女王』の比較考察

 改めて今本作を観なおしてみる価値があるとするならば、本作のストーリーの骨格が『アナと雪の女王』(クリス・バック/ジェニファー・リー監督 2013年)とそっくりで、姉のエルサの魔法で妹のアナに危害が及ばないように2人が同じ城の中で触れ合わないように育つように、本作において幼い頃にサヴァン症候群のレイモンド・バビットの「特別な才能」で弟のチャーリーに危害が及ばないようにレイモンドが施設に預けられて別れて暮らすことになるからである。ただチャーリーは幼かったために自分に兄がいたことを父親が死ぬまで知らなかったために、レイモンドを財産や驚異の記憶力による「金づる」としか見ていなかったが、自分が幼い頃に歌を歌って心を和ましてくれた「レインマン(Rain Man)」が「レイモンド(Raymond)」であることをレイモンド自身から教えられ、別れる時も「Bye bye Rain Man」と言いながら手を振っていたことも教えられる。
 ようやく本当に心を許せる親族を見つけたチャーリーがレイモンドと一緒に暮らしたいという思いは本物だったと思うし、レイモンドがチャーリーを「親友(Main man)」と認めた気持ちも本物だったと思うが、2人はそれぞれの人生を歩むことになる。
 同一のストーリーの骨格をベースに、「雪」や「雨」の中、似たような境遇の、「病気」の兄と弟を「実写」で「魔法使い」の姉と妹を「アニメーション」で描き人生の選択も対照的なところも興味深い。


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「ブラック企業」の東京都議会

2014-06-20 00:02:11 | Weblog

女性都議に「産めないのか」 自民?議員席からヤジ(朝日新聞) - goo ニュース

 日刊スポーツによるならば、「東京都議会定例会の一般質問で18日、女性議員に

対するやじで議会が混乱した。みんなの党・塩村文夏議員(35)の女性の晩婚化問題に

ついて質問中、男性議員から「自分が早く結婚した方がいい」「産めないのか」などの

やじが飛んだ。塩村議員は「自分が悩んでいる当事者として言葉にならなかった」と涙した。

同党の両角穣幹事長によると「あいつ不倫してるんだぜ」などのやじも聞こえたという。

両角幹事長は「こんなセクハラ発言、首都の議会として恥ずかしい」と怒り心頭だった。

24日の議会運営委の理事会で正式議題に上げるよう働き掛ける。」これだけの暴言に

対して自民の吉原修幹事長は発生源が自民かどうかは「わからない」としながらも、

「各会派が品位を持って臨むべきだ」と話すに留め、発言者を特定するまでの熱意はない

ようである。自民党議員が座っている方向から聞こえてきたことは分かっているようで、

それならば他党の議員に言う前に、自身の党首の妻に同じことを訊ねてみればいいのだ。

自民党にとっても他人事ではない問題のはずなのだが、全く緊張感が感じられない。


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『ももドラ momo+dra』

2014-06-19 00:05:57 | goo映画レビュー

原題:『ももドラ momo+dra』
監督:佐々木敦規
脚本:鈴木さちひろ
撮影:黒崎修一
出演:百田夏菜子/玉井詩織/佐々木彩夏/有安杏果/高城れに/うえむらちか
2011年/日本

アイドルの成長に伴い向上する主演作品のクオリティーについて

 カプチーノを飲みながら「キスの練習をしているんじゃないんだから」という佐々木彩夏の、あるいはドッペルゲンガーという言葉を無理やり「ワインビネガー」と聞き間違える有安杏果の、そして百田夏菜子が買う前売り券の映画が「犬の惑星 創世記(ジェネシス)」というギャグは無論のこと、ストーリー自体も奥深い。
 例えば、静岡県展に出品するために夏菜子をモデルに絵を描く高城れには、結局、入選しなかったものの、気になっていた戎川高校2年生の河本敦の入選作品を観に行き、そこに自分をモデルにした絵が描かれていたことに驚く。つまり親友をモデルに描いたのであるから、れには必死になって描いていたはずであるが、それでも入選が叶わなかったのであり、そのことを勘案するならば、入選している自分がモデルの絵を描いた敦の、れにに対する想いを想像した時にその感動は計り知れないものがある。
 あるいは瀬尾聡に恋心を抱く夏菜子に対し、れにや詩織の言動は悪意はなかったはずだが決して好意的なものではなかったのであるが、夏菜子が気分を害した遠因は、ラジオで聞いたカール・ゴッチのエピソードによるものであろう。プロレスラーのカール・ゴッチは虫歯の治療の際に、「歯があるから虫歯になる」という逆説によって全ての歯を抜いて差し歯にしてしまったということを聞いた夏菜子は、自分も瀬尾聡が存在しないと考えれば恋に悩むことはないという理由で、映画の前売り券を詩織にあげてしまったが、すぐに号泣して後悔したのである。
 本作は、今後のアイドル映画はこれくらいのレベルが必要だという雛形である。


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商品の出荷停止の対応

2014-06-18 00:25:20 | Weblog

ASKA逮捕でCD出荷停止&回収決定 レーベル「厳正な措置」(ORICON STYLE) - goo ニュース
内田裕也、ASKA容疑者に喝 関連商品発売中止には苦言(ORICON STYLE) - goo ニュース
ASKA3度目逮捕でファンクラブ停止(日刊スポーツ) - goo ニュース

 人気デュオ・CHAGE and ASKAのASKAが覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕された

ことを受け、大手レコード会社・ユニバーサルミュージックが商品を出荷停止にした対応に

関してもフジテレビの「ワイドナショー」で取り上げていた。松本人志も中居正広も

どこまでが適切な対応なのか疑問を呈していたが、基本的に「負のプロモーション」は

「炎上商法」でしかなく、容疑者でありながら儲かるという仕組みを許してしまっては

レコード会社自体が別の意味で「ブラック企業」と化し、あまりにも売れていない首寸前の

ミュージシャンだと軽犯罪を犯してでも売れようと目論みかねないのだから、ほとぼりが

さめるまで商品の出荷停止という対応は適切な判断だと思う。


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『ポンペイ』

2014-06-18 00:20:39 | goo映画レビュー

原題:『Pompeii』
監督:ポール・W・S・アンダーソン
脚本:ジェネット・スコット・バチェラー/リー・バチェラー/マイケル・ロバート・ジョンソン
撮影:グレン・マクファーソン
出演:キット・ハリントン/エミリー・ブラウニング/キーファー・サザーランド
2014年/ドイツ・カナダ

 結局、領土も自由もどうでもよくなる火山噴火について

 確かにヴェスヴィオ火山が噴火するシーンには迫力を感じるものの、主人公のケルト人騎馬族でグラディエーターのマイロが、ポンペイ市街を統治しているセヴェルスの娘であるカッシアやライバルのアッティクスとの出会いを経て、最強の敵となるコルヴィス元老院議員との対峙までのメインストーリーは既視感が拭えないが、ラストにおいてマイロとカッシアを追いかけてきたコルヴィス元老院議員に対して、カッシアがコルヴィスを鎖で土地に縛り付け火砕流から逃げられないようにし、マイロとカッシアが逃げていくシーンは、カッシアとの結婚によって領土の拡大を画策していたコルヴィスと、自由を求めていたマイロとカッシアのそれぞれの末路を象徴的に上手く描いているのではないだろうか。


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『ノア 約束の舟』

2014-06-17 22:33:06 | goo映画レビュー

原題:『Noah』
監督:ダーレン・アロノフスキー
脚本:ダーレン・アロノフスキー/アリ・ハンデル
撮影:マシュー・リバティーク
出演:ラッセル・クロウ/ジェニファー・コネリー/レイ・ウィンストン/エマ・ワトソン
2014年/アメリカ

共感できない主人公の存在意義について

 食糧難で人が人を食べているような時代に主人公のノアがデブであることが許せないという身もふたもないことは敢えて言わずにおきたい。次男のハムと三男のヤフェトの嫁探しに居留地を歩きまわるものの、カニバリズムを目撃してしまい、すっかり嫌気がさしたノアが堕落した人間そのものを否定しだし、幸運にも方舟に乗り込めたトバル・カインとどちらが本物の悪なのか分からなくなるストーリー展開はなかなか考えさせられ、一人で思いつめて狂信化してしまったノアの極限状態を描き出したことは評価されるべきであろう。


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