原題:『Léon』 英題:『The Professional』
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン
撮影:ティエリー・アルボガスト
出演:ジャン・レノ/ナタリー・ポートマン/ゲイリー・オールドマン/ダニー・アイエロ
1994年/フランス
映画界における最強のロリコンについて
既に多くを語り尽された本作に敢えて感想を付け加えるならば、ラストにおいて主人公のマチルダ・ランドーが学校の庭にレオンの形見となった観葉植物を鉢植えから移し替えているシーンにおいて、やがてカメラが上昇し、森を映し出し、その森の向こうにあるニューヨークの街を映し出すところで、殺し屋のレオンの魂が少女の手によってようやく安息の地を見つけ出すというショットが印象的だと思う。生き残れれば少女との夢の生活が待っており、死ぬ時でも少女の復讐相手を道連れにするという、ロリコン冥利に尽きるストーリー展開である。
バルテュスと関連させて論じるならば、映画界における最強のロリコンこそリュック・ベッソンであろう。それが原因の一端として本作は当初、完全版の上映が見送られたほどである。ベッソンは27歳だった1986年頃に、26歳のアンヌ・パリローと結婚していたが別れ、34歳の1993年に、当時17歳のマイウェン・ル・ベスコとの間に子供を儲け、38歳の1997年に、当時21歳のミラ・ジョヴォヴィッチと結婚したが別れ、現在は2004年に結婚したヴィルジニー・シラと暮らしているようだが、残念ながらシラの年齢は確認できない。
『レオン』を初めとした、一連のベッソンの「ヒロインもの」はベッソンの「ロリコン力」の賜物であることは間違いないであろう。