原題:『薔薇色のブー子』
監督:福田雄一
脚本:福田雄一
出演:指原莉乃/ユースケ・サンタマリア/ムロツヨシ/鈴木福/田口トモロヲ/三浦理恵子
2014年/日本
実際の面白さを超えられないコメディ映画について
例えば、福田雄一監督が『HK/変態仮面』(2013年)で観客にもたらした爆笑は微塵もなく、あるいは去年の「とんねるずのみなさんのおかげでしたSP 水落マスターズ」や今年の「水落プロin沖縄」で連続優勝し、その実力を証明したように、本作において落とし穴に落ちたからといって指原莉乃が笑いを取るわけでもなく、更には指原が演じる主人公の大学生の幸子が、部屋に引きこもりになっていた自分自身を変えるために会う決心をしたツイッター上で知り合った「スパロウさん」は、実は義理の父親であることから、ここでもAKB48の恋愛禁止のルールが踏襲されてしまい、その掟を破った指原がAKB48からHKT48へ移籍したことで逆にさらに自身がブレイクした経験が活かされることもなく、要するに本作はただ面白い要素を集めてなぞっただけで、現実を超える面白さが全く感じられないのである。