イリュージョニスト
2010年/イギリス=フランス
‘所作’の甘い認識
総合
50点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
独特の質感で味わい深い映像は一見の価値はあるように思われるが、顔の表情に拘っていた『塔の上のラプンツェル』を観た後に観賞したためなのか、全く顔のアップが無い『イリュージョニスト』に感情移入することは難しかった。
もちろんアップが無い理由はジャック・タチが娘に遺した幻の脚本を使用しており、タチの作風を尊重したためだと想像できるのではあるが、主人公の老手品師のタチシェフが『ぼくの伯父さん』(ジャック・タチ監督 1958年)が上映されている映画館の中の、スクリーンのジャック・タチ本人が演じているユロ氏とタチシェフの邂逅のシーンではっきり分かるように、アニメのタチシェフよりもジャック・タチの動きのほうが素晴らしく、監督のシルバン・ショメが手を抜いたとは言わないまでも、俳優としてのジャック・タチを甘く見ているようにしか思えなかったし、そもそも少女アリスが可愛くないからアップにできないのではないのかと勘ぐってしまう。
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