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 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ザ・ビートルズ ~Eight Days a Week~ The Touring Years』

2016-09-25 14:46:01 | goo映画レビュー

原題:『The Beatles: Eight Days a Week – The Touring Years』
監督:ロン・ハワード
脚本:マーク・モンロー
出演:エルビス・コステロ/シガニー・ウィーバー/ウーピー・ゴールドバーグ
2016年/イギリス・アメリカ

ロックバンドとサーカスの違いについて

 作品の内容はタイトル通りにビートルズのコンサートを撮影し始めた頃から時系列に並べて描かれている。最初の頃は小規模のライブホールで開催されていたコンサートはアメリカで爆発的な人気を博してからスタジアムで行われるようになり、その一つである1965年8月15日に行われたシェイ・スタジアム(Shea Stadium)のコンサートの模様が本作終了後にHDリマスター版として流される。1966年にビートルズが東京の日本武道館でコンサートをした際に30分ほどで終わったことが不評だったと記憶しているが、何もこの短さは日本に限らず、シェイ・スタジアムのコンサートでも12曲しか演奏していなかった。
 それにしても人気が出れば出るほどビートルズのメンバーとファンとの距離が離れていくことが皮肉めいている。そしてついには1969年1月30日に「無観客」コンサートとして「ルーフトップ・コンサート(Rooftop Concert)」が行われ、ビートルズは解散するのであるが、4人はとても楽しそうにその「コンサート」を楽しんでいるように見える。おそらくその時彼らはデビュー前後に腕を振るっていたイギリスのリヴァプールのキャバーン・クラブ(The Cavern Club)でのライブを思い出していたに違いない。あの喧噪の中で正確に演奏している4人には感心したが、なによりも4人のメンバーが一曲終わるごとに丁寧にお辞儀をしているところがとても印象的だった。


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