MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『若草の頃』

2021-03-22 00:56:44 | goo映画レビュー

原題:『Meet Me in St. Louis
監督:ヴィンセント・ミネリ
脚本:フレッド・F・フィンクルホフ/アーヴィング・ブレッチャー
撮影:ジョージ・フォルシー
出演:ジュディ・ガーランド/マーガレット・オブライエン/メアリー・アスター/レオン・エイムズ
1944年/アメリカ

国柄による「S」の扱い方について

 あるシーンを取りあげてみたい。ドノバン氷配達会社(DONOVAN'S ICE DISTRIBUTION COMPANY)の配達員であるミスター・ニーリーが運転する配送馬車には5歳のトゥーティ・スミスが一緒に乗っているのであるが、トゥーティが雌馬のロビンは強いのかという問いに二―リーは「セントルイ」で一番強いと答える。トゥーティは街の名前は「セントルイス(St. Louis)」だと修正すると二―リーは従兄に同じ綴りで「ルイ(Louis)」と呼んでいると答えるのだが、トゥーティは「聖人(St.)」でないのならば田舎の人だという言う。
 正解は「Louis」という名前はフランス語由来だから、本来は最後のSは発音しないから「ルイ」なのだが、アメリカ人は最後のSを発音するから「ルイス」になったのである。例えば、「Paris」はフランスでは「パリ」だがアメリカでは「パリス」と呼ぶのと同じである。
 時代設定は丁度1900年のパリ万国博覧会から1904年のセントルイス万国博覧会に挟まれた1903年だからこのような会話が成り立つのであるが、本作が製作された時代を鑑みるならば国威発揚のための作品だった思う。


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