原題:『Men in Black: International』
監督:F・ゲイリー・グレイ
脚本:アート・マーカム/マット・ホロウェイ
撮影:スチュアート・ドライバーグ
出演:クリス・ヘムズワース/テッサ・トンプソン/リーアム・ニーソン/エマ・トンプソン
2019年/アメリカ
追い詰められる「メン」について
主人公のモリー・ライトが地球にいるエイリアンの監視や取り締まりを任務とする最高機密機関である「MIB」の存在を知ったのは1996年でモリーはまだ幼かったのだが、それから23年が経ってようやく「MIB」とコネを作りモリーがエージェントMを名乗るようになったのは彼女が30歳になる直前といったところだろうか?
ストーリーは決して悪くはないと思うが、スーツを着たエージェントが宇宙人を退治するという当時のクールさや斬新さにもはや新鮮味が感じられなくなっていることは避けられない。
興味深い点を挙げるならば、エージェントMがエージェントOに対して「メン・イン・ブラック」の「メン(=男性)」に違和感を表明するのであるが、『X-MEN: ダーク・フェニックス』においてもプロフェッサーXに対してミスティークが「X-MEN」という呼称に文句を言うシーンがあり、この流れは止まりそうにない。
もう一つは「ザ・ツインズ」のグループにアジトを荒らされたポーニィが例えとしてパーティーで大暴れしたカニエ・ウェストの名前を挙げているのだが、『スノー・ロワイヤル』(ハンス・ペテル・モランド監督 2019年)でもカニエ・ウェストの悪口ネタは使われていて、カニエ・ウェストを嫌っているのは誰なのか勘案してみるならば両作品に出演しているリーアム・ニーソンなのではないだろうか?