山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

荒川弘『銀の匙』全13巻を読む

2016-01-30 17:23:59 | 読書
 以前、マンガ『百姓貴族』で注目していた荒川弘。
 実写映画『銀の匙』の予告を見て、かねがね読みたいと思っていたマンガ全13巻を読む。
 北海道の農業高校を舞台にしたユーモアとペーソスのからまる学園漫画だ。

                        
 銀の匙は学園の食堂の入口の壁に飾ってある。
 銀の匙を咥えて生まれた子どもは一生食べることに困らないという。
 そこから、生まれてくる子どもの幸せを願って銀の匙を贈ることもあるらしい。
 ここでいう、「銀の匙」とは、磨いていくことで自分が輝くという意味や食にかかわりながら「生きていく力」をつけていく、という意味が込められているのかもしれない。

                    
 劣等感の塊まりであり、目標もなく生きている主人公が、学園の農業実習や部活を通して自信を取り戻していく過程が無理なく描かれている。
 マイナーになりがちな農業高校を舞台にしていった着想はまさに珠玉の世界となった。

       
 テレビアニメにもなったり、映画は、ジャニーズの「Sexy Zone」中島健人が主演。
 まだ連載は継続中だが、ぜひ未踏の分野を切り拓いてもらいたいと切に願ってやまない。
 そこは落ちこぼれの挫折を知った人間こそが描いた能動的な自分探しの世界があった。  
 
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