新年早々、近隣から断続的に贈り物が届いた。元旦には、手作りの「芋汁」をいただく。このあたりの地域では、ヤマノイモのとろろ汁を「芋汁」という。地元ではこの自然薯栽培が活発だ。贈答品としても高価な食材にもなっている。それを大晦日から寝ない?でなんどもすり鉢で擦って、持ってきてくれただけにまろやかなとろろ汁だった。わが家は玄米食なので麦飯もどきと言っていい健康食でもある。
新年の食事を持ってきていただくというありがたい芋汁でスタートすることとなった。これは幸先良い年になる気配を感じる。
さらにまもなく、山の猟師から獲りたての「シカ肉」が届いた。近年急速に増加しているシカを年末から新年にかけて集中的に撃っているという。シカにやられ放題だっただけにそれはそれは有難い。さいわい、和宮様が最近とんかつを食べていないとおっしゃり、シカ肉のジビエ「カツレツ」を自ら作ってくださるという。
トンカツの肉はもちろん「豚肉」だが、カツレツは肉の種類は問わないという。「カツレツ」はもともとフランスの「コートレット」が英語では「カットレット(cutlet)」という。それが訛っていき「カツレツ」になったという。ちなみに、「フライ」は魚や野菜を揚げたもの。意外に知らないことが多い。
シカ肉カツレツはサクサクでウマカーだったのはいうまでもない。獲りたてのシカ肉だったせいか和宮様の料理上手のせいか、じつに柔らかいものだった。歯がぐらぐらのオラにはぴったしだった。新年早々、近隣からの恵贈品に頭が下がる。