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西日本旅 中国・広島編 三十日目。

2011-12-21 15:57:54 | 西日本旅2 四国~
11月26日(土)

トイレの軒下にて目覚めた僕は早々に片付けをして出発しました。

朝日が登り明るくなっていく町を原付を置く場所を探しながら走ります。

しかし、尾道の町並は家や建物が敷き詰まり建っているので中々見つからない。

途中トイレに行こうとローソンに寄ると、

(けいおんフェア、またやってるのか景品は、、、!?)


なんとクリアファイル。

丁度、パンフレットやレシートを纏めて入れておくためのクリアファイルが欲しいと思っていたので、


実用的観点から必要経費として手に入れないといけない。


と言うことで対象商品を確認しました。

けいおんフェアは対象商品を二つ買うと一枚景品が貰えると言うもので、
前回の団扇は100円タブレット二つだったので今回もそうしようと探すと、
タブレット210円。

420円でクリアファイルを手にいれました。

柄はもちろんりっちゃん!

それと店員さんがこれもどうぞと、前回の団扇の澪をくれました。

(店員さん分かってて澪なのか?それなら律×紬のが)
ありがとうございますと戴きました。

さて引き続き原付の置き場を探しますが、見当たらず尾道駅前の駐輪場に置くことにしました。

そして、尾道散策開始!

尾道の街並みは海と山に挟まれた山肌にあるので急な坂と、
そこにひしめき合う家々が織りなす路地や路地裏が魅力です。

さっそく尾道駅から、すぐの踏切を渡り坂を登り頂上を目指します。

登り始めればもう尾道の町並みになります。

階段と幅の狭いみちに車は通れず原付がやっとなので、
ゆっくりと堪能しながら行きます。

そして途中に、尾道に来てからずっと上の方に窺えていたお城に来ました。

尾道の下で寝床や駐車場所に奔走している時ずっと見えていたこのお城、
やっと近くまで来たぞと正面に回ると、

なんと門が閉まっている。

それも本日休みとかでなく蔦が巻き付き錆びている
これは数日の休みじゃないぜ、いややってないよね。

完全に潰れていました。

中を窺って見た感じ、おそらく以前は城の中から尾道の展望が出来た事でしょう。

がっくりしつつ探訪続行です。

すると、

(!?良さ気な東屋発見!)

トイレが併設され、すごく広いです、
お姉さんが言っていたのはココの事だったのかなと思いつつ更に登っていくと、
上の方に普通サイズの東屋がありました。

(あれ?あれって)

そのまま登っていき、東屋のある広場に出て、

(やっぱり、そうっぽいなぁ)と東屋に行き、

「ここで野宿したんですか?」と訊ねると、

はいそうですよーと荷物をまとめながら顔を上げて、
僕の風体を見て、おや?あなたも?となり少しお話をしました。

お互い経緯を教えあった頃、
良ければアノ山に登りに行きませんか!?と尾道の向かい側の向島を指さしています。

「昨日浄土寺奥の院から見た景色が綺麗だったので、
向こうから見たらまたいい景色が見れるのでは思って今日行こうと思っていたんですよ!」


僕は、元々気ままな旅で予定は無いようなものなので行きましょうか!と答え
通称がんちゃんに同行することになりました。
 
がんちゃんは、旅歴5年のベテランヒッチハイカーで、
昨日尾道に着いて町並みを散策して、今日は向島から尾道の町並みを眺める予定だったそうです。

もう少し待って下さいねーと荷物を片付けを再開するガンちゃん。

そのリュックがデカイしパンパン。

もうだいたい片付けていて紐を絞める段階だったので
中身は分かりませんがとにかくデカイ。

50㍑のリュックに更にバンドと紐で周りに付けてリュックの原型を成していません、
背負えるナニかです。

全てが入ってるからねーと本人談。

さて、行こうか。と遍路で使っていた金剛杖と日常で使うような小さなリュックを背負いながら言うガンちゃん。

大丈夫ですかと問うと、こんな重くて汚いの誰も持ってかないよ、今までも大丈夫だったし
とあっけらかんと歩いていく。

内心、確かにと思いながら後を追います。

「尾道の町並みを見るって言ってたけど特定の場所はないんだよね?」


「そうですね、適当に見て歩こうと思ってました」

じゃあ有名所だけでいいかぁと千光寺を見て下ります。

途中、猫発見!

そう尾道の町並みのもうひとつの魅力、猫がたくさん。

※写真は帰ってから貼ります、かしこ。

人慣れしているネコに癒されながら階段を降りていくと線路に出ました。

(あれ!?はや!最短ルートやん!)

まぁ今日の目的は山登りだしねと思いながら、渡船場に向かいます。

渡船場に着くと人が一杯居て、
船が一般の交通機関として機能しているのが凄いなぁと感心しながら乗船。

五分程で到着。

船が早いのではなく距離が短いんです、百メートルぐらいの幅で、川って言われても信じる感じです。

向島に着き、このまま歩いていけば観光センターがあったはずだからそこで登山道を聞こう
と言うことでした。

そこは正確には市民センターで、地元の人も知ってるでしょと中に入って関係者っぽいお姉さんに聞くとよく分からないらしい、
すると椅子に座っていたおじさんが登山道はあそこしかないよと教えてくれて、
更にガンちゃんが経緯を話すと、また別のおじさんも入って、
世間話をし始めて、僕は傍で、

凄いなぁと感心してました。

と言うことで、ガンちゃんが下調べしていた登山道しかないらしくソコに向かうことにしました。

途中も歩きながら旅の秘訣や経験談を聞きながら進み、
高見山の看板を曲がり上り坂になってくると、
ガンちゃんがおじさん疲れたわ車来たらヒッチハイクしてみよと言い始めました。

「軽いですね!?こんな普通の道で捕まります?」

「だって登山道まであとどれだけしか解らないしねー、
この先は山しか無いから高見山の方に行く可能性が高いから乗せてくれる可能性も高いよ」


と言いながら歩いていると早速後ろから車の走ってくる音が聞こえたので、
ガンちゃんが後ろを向いて手をブンブン振ると運転手は何だろう?とコッチを見ながら通り過ぎて行きました。

ダメだったか、おじさん一人が一番乗せてくれる確率が高いんだけどなーと、
また歩き始めてすぐまた車が、
すかさず二人でブンブン振ると、

おじさんが何だろう?とコッチを見ながら、

今度は停まってくれた!

すかさずガンちゃんが交渉に入る。

あまり好感触じゃない感じだったので無理かなと思っていると、

「~なので高見山に行くなら登山道の方まで乗せてもらいたいんですが」


「・・・あー、良いよ。」


(!?え!?良いの!?)

「高見山の方には行かないから分かれ道までだけど」


ありがたいです、失礼しますと後部座席に乗り込む二人。

そして初ヒッチハイク!

いや~僕は東京でこの子は三重から来てるので地理に疎くてーとガンちゃんが世間話を始め、俺も大阪から来てるからあまり詳しくないけどと運転手さん。

そうなんですかー!と盛り上がりかけた頃、
着いたよと車が停まりました。

ありがとうございました!とお礼を言って車は去って行きました。

「・・・これ二三百しか進んでなくない?」


「・・・そうですねー」

「これだったら歩いても変わらないじゃん!」


ヒッチハイク初めてだったので良い体験でしたよ!とフォローしながら登ります。

どこかで登山道に出るだろうと道路を歩いていき結局頂上に着いてしまい、
二人で、あれー?とか思いながらもう少し上にある展望台を目指します。

どうやら昔は栄えていたようで、
今はもう錆びて壊れているゴンドラが展望台まで延びていました。

「昔はそれだけ人が来てたんですかね」

「そうだねー」


「あそこなんて木がゴンドラに当たってますよ!どれぐらい前なんだろ」

うーんと二人で考えながら登っていくと、ここでやっと山道に逸れる道を見つけてそちらに行きます。

少し登ると、ゴンドラの駅がありました。

もうボロボロで管理されている気配はありません。

こういうの興味ない?と駅を見に行くガンちゃん、
興味あります!と後ろをついて行きます。

崩れないか確認しながら中に入ると駅の為に拓けてあるので良い景色でした。

綺麗ですねー隠れ名所じゃないですか?

そうだねー。

なんて話しながら駅を後にして、展望台到着!
早速、尾道の方を見ると!


「・・・見えないですね」

「・・・見えないね」


何とN○Kの電波塔が邪魔で尾道の方が見えない。

「なんかごめんね」


「いやいや!来たことに意味がありますから!」
と尾道の方は諦めて因島方面の景色を眺めていました。

適当に雑談したり景色を眺めたりして高見山を下りることにしました。

行き通った同じ道を下りて行くと散歩のおじさんが登ってきたので、
他に下りる道があるかガンちゃんが訊ねると、
洋ランセンターの方に行く道があるから案内するよ。とまた登ることになりました。

尾道の景色を見に来たのに展望台から見えなかったと言う話をすると、
尾道ならここから見えますよ。と道路のカーブを指差すおじさん。

見に行ってみると良く見えました。

こっちのが良く見えるけどやっぱり遠いねーとガンちゃん。

そうなんです、電波塔の脇からのぞき込んで少し見た時見えるけど遠くて小さ過ぎない?って話てたんです。

結論、遠くまで来すぎた。

気を取り直して、おじさんの案内で登山道に向かいます。

道中、おじさんと世間話。

向島出身の方で、転勤族で各地を転々としていたそうで、
北海道でもう転勤は無いと思い家を買ったら、向島に戻って来るように言われ、
単身赴任で北海道から来ているという人でした。

人生思い通りにはいかんよと笑いながら言うおじさんを見て、
笑えるなら其れも面白いなと思いました。

やっぱり人生は楽しんだ者勝ちだ。

やがて分岐点について、地図の看板を指差しながら、この道をこう言ったら~と説明してくれますが
よく分からない。

最終的におじさんが、だ、大丈夫だから!行けば分かるから!
と念を押され、

「「じゃあ行ってみます」」

「お気をつけて!」

とおじさんと別れました。

おじさんに言われた道を行く、

「おじさん最後の方投げやりでしたね」

「うん、まぁ下って行けばいいって言ってたから」


その通りに行こうと道を下っていくと、
何故かホテルに出てしまいました。

「あれ?ホテルがありますけど潰れてますね」

「本当に?ちょっとトイレするわ」


ホテルに入る門の手前の草むらでトイレをしだすガンちゃん。

僕はホテルの様子を見るため門を潜って、
結構大きいですよと喋りながら歩を進めていくと。


ガチャッ!


(!?え!?)

その場で制止。
風で扉が開いたのかなと思いながら
音の正体を探りますがよく分からない。

しかしよく見ると生い茂った草むらに隠れ、
当時の管理室のような建物が門の脇に建っていて、

その扉が少しだけ開いているのを視界の端で捉えながら、
(やっぱり風で開いたんだな)と扉の方に視線をやると。


バタンッ!!


(!?!?、?!?)

そのまま僕は何も言わず門の方に戻ると、
様を終えたガンちゃんが門を潜る所でした。

「いやー年取ると近くなってダメだねー」


「ここ、先住民が居ますね」

え?何それ!と笑いながらホテルの方に歩いて行くガンちゃん。

僕はついていきながら、さっきの出来事を説明。

音がしたので確認すると扉があってそっちに視線をやった途端、
タイミングよく不自然に扉が閉まった。

と其処まで話したときには管理室を通り過ぎてホテルの入り口まで来ていて、

「で?どの扉?」


「あれです」と後の管理室を指差す自分。

あーまぁ大丈夫でしょ、そういう人は警戒心強いから人前には出て来ないよ
と言いながらホテルに入って行きます。

そう言うものかなぁと後ろに警戒しながら僕も続きます。

バリケードも何もなく物が結構残っていたので
潰れた後って、放ったらかしなのか?と思いながら進んでいくと、

明らかに人の住んでいる形跡が所々にあります。

ガンちゃんは、アメニティ用品が欲しかったらしく、
無さそうだからもういいかとホテルを出ました。

登山道が結局わからず来た道路を戻り、
浄土寺奥の院の景色が良いから是非見てほしいと言うことで、
浄土寺に近い、大橋を渡り尾道に戻ります。

尾道に戻った時には夕暮れで、
日が落ちると山道は危ないと判断して今日は辞めて
ガンちゃんおすすめの中華飯店に行く事にしました。

その前に食料を買いたいからとスーパーに行って、
先に用事を済ませた僕がベンチに座っていると、

「そのシートは便利かね?」

とおばちゃんに話しかけられました。

シートとは、レジャー用のアルミシートの事で、
リュックに付けてあるのでそれを見て話しかけてきたようです。

「便利ですねーある程度の凹凸なら和らげてくれるので」

「ほうかい、気にはなってたんじゃがどうなんかなと思っとってな」


アルミシートの利便性を伝えると、
兄さん寝る所どうしてるの?と聞かれ、
公園とかで寝袋で寝てます。

寒くない?

寒いですけど工夫して大丈夫な様にしてます。

と話しながら内心、もしかしてと思ってたんですが、
じゃあ頑張ってーと去って行きました。

入れ替わりにガンちゃんがスーパーから出てきて、

「おばちゃんと話てたね、どうしたの?」


「いや~アルミシートに興味があるからって言うのです話をしてたんですが
寒いけど泊まる所どうしてるのって話になりまして、もしかしたら泊まらしてくれる話になるのかなと期待してしまいました」

「あっはっはっ、それは"御四国病"だね!」


「間違いないです」

御四国病、それは四国にのみ蔓延している奇病。
遍路さんにのみ感染する特異性をもち
発病すると人の好意には際限がない様な感覚に陥る。

四国にはお遍路さんに対して接待、つまりもてなす風習があるので、
遍路をしていると数多の好意を戴けます。

それが抜けずにいると勘違いするよって事ですね。

さて、買い物も済んだのでご飯を食べに行きます。

この時、飯抜きで8時間ほど歩いていて、
お腹がすき過ぎていました。

待ちかねたガンちゃんおすすめの中華飯店『飛龍』に到着!

席はカウンターのみで、夫婦で経営していてアットホーム感の漂うお店。

僕は、尾道ラーメン定食(600円)を注文。

ガンちゃんの話によるとお客さんによって量を変えるらしく、
その話しの時にさりげに普通ぐらいで良いですけどねーと言っておいたので
ラーメン1杯と、半より多め炒飯が出てきて、これで600円安いな!そしてうまい!

因みにがんちゃんは、中華丼とラーメンで、中華丼は皿に溢れるばかりでした(500円)。

食事を済ませ、寝床の話になって、
手頃の東屋ありましたよ。 じゃあそこで。という流れで、

僕は一度原付に戻り調理器具等を持って一緒に登ります。

多分こっちの方だよというがんちゃんの案内で進んでいくと行き止まりに。

リアルロープレ(RPG)みたいで楽しいですね!なんて言いながら適当に進んでいても一向に着かない、

とそこに通行人が!

すぐさま話しかけ、正規ルートを聞き無事攻略。

お互い寝床を確保して、小さな飲み会をしました。

が、僕は"約束されし下戸"。

乾杯をして話をしながら、ちびちびと飲んで1時間前して確認すると1センチも減ってない。

飲めないなら言ってよーと言われ、喉乾いてたし疲れてたのでいけるかと思ったんですが無理でしたと言いながら殆ど捨てました。

勿体無いけど無理なものは無理でした。

そしてお互いテントに入り長かった1日が終わったのでした。


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