toast日記

朝食べるパンはおいしいものに限る。それを楽しみに毎朝頑張って起きるのですから。

8月の通勤読書 島暮らしの日記

2010-09-05 00:17:14 | ○月の通勤読書
ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンさんは、
スウェーデンのクルーヴ島という無人島に
小屋を作って住んでいたそうで、

昨年のムーミン展でもそんな説明書きを見た気がするけど
次は外国文学かなぁ、という気分にまかせて
図書館をぶらついていたときに、
この本を見つけて小躍りしました。


あとがきによると、作家というものはいつでも創作が入る
とのことなので、すこしフィクションの部分も
あるのでは、とのこと。
それでも、今日起こったことを淡々と綴る日記、いい。

3~5人で小屋を建てたり、道具を手入れして魚を捕ったり、
嵐に耐えたり、なんやかや。
トーベ・ヤンソンさんの母、ハム(おばあちゃん)なんか、
テント住まいしたり泳いだり、元気すぎて
北欧人のたくましさに驚く。

この本には、小屋で一緒に生活している
トゥーティさんの挿絵がちょびちょび挟まっていて、
モノクロなのに美しさが伝わるステキな絵なんだこれが。


■島暮らしの日記 トーベ・ヤンソン著
 所要時間:通勤4往復
 やんちゃ:★★★

6月の通勤読書 親鸞

2010-06-25 23:33:06 | ○月の通勤読書
なも、あみ、だんぶ
ということで浄土真宗の開祖、親鸞が、親鸞になるまでのお話です。

仲間との出会い、別れ、
そしてピンチの時に再開、といったタイミングが
一昔前の少女マンガかFFか。

たまーに、主人公が思わずモテてしまい、
また私を慕ってくる若き女性を振ってしまった、なんと罪深い・・・
みたいなことで悩むのだけど、
それも微笑ましく、とても楽しく読みました。

時代は平清盛から源氏が優勢になってきた時代。
民衆はとても貧しく、飢えと貧困、身分の差、
いろんなものに苦しみ、常に死が近くにあります。

今の時代に生まれて、何を悩むことがあるのか。と
考えさせられる作品。

■今回の本 『親鸞 上・下』 五木寛之著
所要時間 通勤往復10日
お坊さんの葛藤 ★★★

6月の通勤読書 全ての装備を知恵に置き換えること

2010-06-09 23:26:50 | ○月の通勤読書
冒険家でカメラマンの石川直樹さんの本です。
世界7大陸最高峰登頂の最年少記録をうちたてた方だそうです。

表紙の写真もいいけれど、
途中途中に写真がはさまっていて
客観的で静かな文体で
南極、アフガン、ストックホルム、東京
僻地から都会まで、その土地の空気や
人との関わりについて書かれています。

旅行にいきたくなりました。

■全ての装備を知恵に置き換えること 石川直樹著
所要時間 通勤5往復
南極もグリーンランドも ★★★

5月の通勤読書 いしいしんじ ごはん日記

2010-05-14 22:12:09 | ○月の通勤読書
最近は何を読んでいたかというと、
数ある読みかけの本のうち、

作家、いしいしんじさんの
日常と食卓をつづったブログの集大成
ごはん日記をよんでました。

しばらく前にかったのですが
途中までよんで放置していたものを
再度取りだしたら
今の気分にはまったようです。

いしいさんが三崎に住んでいらっしゃったころの
ご近所さんとのやりとり。
そして日常。

毎日料理をしっかりとし、
おいしそうな小品達が食卓にのぼるのでした。

昨年、この本で知った
まるいち魚店のおとりよせをお正月にたのみ、
まぐろの赤身が最高だったことが
思い出されます。

■「ごはん日記」いしいしんじ著

所要時間     不明
魚介類わんさか
たまに茶道    ★★★

3月の通勤読書 つっこみ力

2010-03-17 22:00:50 | ○月の通勤読書
「日本文化に造詣の深い、自称イタリア生まれの30代。現在は千葉県民。」
という肩書のパオロ・マッツアリーノさん。

経歴がすでに適当臭ぷんぷんな感じなのですが、
読むと社会学の本でした。
一応新書ですから。

メディアディテラシー=つっこみ力
インセンティブ=ムラムラ感
と命名しつつ、本書ではそれとは関係の薄い話を展開。
終わってから読み返すと
「情報を疑え」っていう主張だったのかな?と。

一番印象に残ったのは、やくざの若頭さんの推定年収と
それらの方の所得税の納税率かなぁ。
検挙された人へのアンケート調査から推計したんですって。


■「つっこみ力」パオロ・マッツアリーノ著
 所要時間 通勤5往復
 おもしろさ ★☆☆

2月の通勤読書 神々の山嶺

2010-03-02 21:43:44 | ○月の通勤読書
冬季にエベレストの南西壁という難所に
単独無酸素で登る人にまつわる話。
フィクションです。

上巻では登山家たちの歴史解説が多めで、
どこまで本当かわかりませんが
その昔は、今の宇宙みたいに、国が国家威信をかけて
軍関係者とかが登山に出掛けたそうです。

で、本当に登り出すのは下巻です。

アイスバイルとかピレーとかトラバースとか
山用語がたくさん出てきます。
寒いのとか高いところ怖いから
私はハイキングレベルでいいやー。


◆「神々の山嶺(いただき)」 夢枕獏著

 所要時間   :通勤時間 14日分
 ストイック度 :★★★

9月の通勤読書 海辺のカフカ

2009-10-30 22:43:41 | ○月の通勤読書
村上春樹さん、最新作「1Q84」は読まずに
旧作「海辺のカフカ」を読んでみました。

結構描写がきついですね。
昔読んだ他の作品の印象があまりないのだけど
こんな思春期の悩みっぽいことをひっぱる作家だったかなぁと、
読みづらいのをこらえて上巻を読み終える。

が、下巻で引き込まれる。
どこまでが妄想で、どこからが真実か
読めば読むほどわからないようになっているのがすごいですね。

「メタファー」の意味を思い出せず、
読んでたら文脈からわかるかと思い放置するも、
いつまでたってもわからなかったので途中で検索。

「隠喩」間接的な例え、だそうです。
と言われても自分ではいまいち使い方がわからない。
ぼんやり受け止めることにする。

◆今回の本(★3つで最高点)
「海辺のカフカ」村上春樹著
・所要時間 通勤と休日あわせて3週間
・思春期の葛藤 ★★★

9月の通勤読書 妄想力

2009-10-23 23:01:55 | ○月の通勤読書
脳科学者の茂木健一郎さんと、タレントの関根勤さんが
妄想をテーマに対談している本です。

冒頭にある関根さんの妄想例は
ディテールが秀逸で、読んでて引き込まれます。
朝のラッシュで一人にやける。

妄想は、使い方によっては人との関わりを円滑にする要素になったり
自分の幅を広げるきっかけになったり、
人生を豊かにするもの。

でも、逆に発露すると、思いこみや誇大妄想のような
悪い例にもつながってしまうので、
そこは妄想を妄想と自覚してしっかりカバーしよう、という話でした。

合間にはさまっている関根さんの小話が軽くてよいです。


・今回の本(評価は星3つが最高点です。)
『妄想力』 茂木健一郎・関根勤著
所要時間 通勤1往復
ムフフ度 ★★★

指輪物語 カ・ン・ド・ク

2009-09-04 22:28:22 | ○月の通勤読書
指輪物語 王の帰還(下)カ・ン・ド・ク。

ワー、ワー

歓声が聞こえる。
そう、長かった。
長かったのだよ。

指輪をめぐる冒険。
途中放棄期間を含め、足かけ8年。
何度あきらめたことか。

途中から地理や方角は読み飛ばし、
登場人物の心の動きに注目したのが吉とでたようです。

映画ではほとんど語られていないモルドール崩壊後の
お話が興味深かった。
旅の仲間の解散、国と人々の再生のところですね。

RPGでも、ボスキャラを倒して
それまで一緒に闘ってきた仲間が
前向きに離散していくシーンが
一番キュンとくるものです。

旅は行きて還りしものだ。

7月の通勤読書 おいしいヒミツ

2009-07-16 22:21:49 | ○月の通勤読書
高山なおみさんのつながりで、
また図書館で料理本を借りてきました。

5人の料理家の方々のレシピとともに、
インタビューで、その人となりや食べる哲学を
浮き彫りにするという趣旨の本です。

料理家の方って年齢に関係なく
素敵な生き方をされていて、地に足をつけて
ものづくりをしている印象。
調味料をあれもこれも使わない感じも好き。

で、つくった塩豚おにぎりと野菜炒め。
実験の結果、塩豚はご飯にのせるより、
おにぎりにした方がおいしいです。

◆今回の本 「おいしいヒミツ」高橋みどり著
所要時間 休日1日
おいしくて役に立つ ★★★