中小企業診断士の独り言

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方南銀座商店街の商店街地ビール造り

2022-12-01 09:54:21 | 日記
方南銀座商店街の商店街地ビール造り
商店街研究会の11月例会では、杉並区の方南銀座商店街(振)を訪問し、令和4年3月にオープンした商店街地ビール造りについて、齊藤理事からお話をお聞きした
1.地ビール造りのきっかけ
講師の齊藤理事は、振興組合の企画部を担当しており、2年ほど前から商店街のイベントに度々加わっていた障碍者支援団体の(社)ビーンズとの交流から、令和4年3月、方南町ビールプロジェクト実行委員会(方南銀座商店街、ふるさとネッツ、(社)ビーンズ)により空き店舗を活用したビール醸造所「方南ローカルグッドブリュワーズ」を立ち上げた。醸造所は2年以上前に閉店したそば店を使い、働ける場が限られている障碍者の雇用も生み出している。斎藤理事は、障碍者がパンなどを販売しているが情で購入するのではない方法を考えた。
資金は、東京都の空き店舗問題に対して、地域課題の解決や商店街のにぎわい創出につながる先進的な取組を行う商店街を支援する空き店舗活用モデル事業を利用して、総事業費3千万円、商店街は600万円が自己負担分になる。
2.障碍のある方との連携
商店街の空き店舗を醸造所として活用するとともに、障碍者を作り手として雇用していく仕組みで、クラフトビール(地ビール)造りに乗り出した。障碍者の就労支援事業を手がける一般社団法人「ビーンズ」(千代田区)の理事に5人ほどの障碍者が醸造に携わり、麦芽の粉砕やホップの投入、ビンのラベル貼りや麦汁の糖度を調べたり、タンクを洗浄したりする作業などを担っている。醸造のノウハウはなかったが、ビーンズの職員が大手クラフトビール会社の元醸造士に師事して造り方を学び、工程を数値化し、様々な障碍を抱えていても同じ品質のビールを造れるようにマニュアルも整えた。ビールの製造免許は、ビーンズが取得している。
3.4種類を販売
醸造所は3月に開業したが、ビールも初めは1種類であったが、現在は苦みが少ない「ローカルグッドエール」、小麦を多く使った「パンエール」、アルコール度数が1%と低い「ユニバーサルエール」、商店街の名前を反映させた「方南エール」の4種類を販売している。いずれも330ミリ・リットル入り680円(税込み)である。月の製造本数は、最高で4千本を目標にしている。2千本が損益分岐点になる。販売は、醸造所の店舗とネットになる。商店街には酒を提供する飲食店などが25店ほどあるが、地ビールを取り扱っている6店舗に卸している。卸値が400円で原価は380円になる。
 醸造所では毎週金曜から日曜の午前11時半~午後7時にビールを販売している。

















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プロフィール

東京都江東区生まれ 中小企業診断士 商店街支援、小売業・飲食業・サービス業診断 創業診断、 2014年02月 中華そば Kちゃん診断 2回 ミラサポ 2014年02月 有限会社清算 清算人 6月まで 2014年03月 ONの橋商店街診断 2014年04月 全国商店街支援センター よろず相談アドバイザー (現 任) 2014年06月 亀戸K事業協同組合診断 2014年07月 亀戸K通り会商店街診断 2014年07月 製造小売菓子店経営診断 江東区 2014年09月 飲食店経営診断(中華・日本そば・インド料理) 2014年09月 N区商店街振興組合連合会 組合決算書精査 2014年10月 ネット通販創業診断 中野区