阪急電車 (幻冬舎文庫) | |
有川 浩 | |
幻冬舎 |
先日、自宅近くの本屋さんでお店の入口の売れ筋がおいてあるコーナーにて発見し読んでみようと買った本の紹介です。題から阪急電車の何がテーマかと思いつつちら見したら鉄臭い匂いが一切しない。阪急電車の6300系が...とか創業者はとか話しは一切ありません。阪急電車の今津線のひと駅ひと駅が章立てになっていて、今津線の電車を利用する人々のお話しです。で、コレだけなら主人公と誰かの恋話とかかと思われるでしょうが、この作者の方の巧妙な話しの展開についつい引き込まれて行きます。登場人物が電車に乗って来てそこから色々話しが展開して、その回りの乗客に話しがスピンアウトして行く展開で終点の駅まで行き着き章が始発駅まで戻って来る間にまた先に出て来た人たちとクロスして行く展開は大変面白く、読み終わった後に今津線に乗って話しに出て来た場所を巡ってみたくなりました。本書は新書版で2008年に出版され、その後、この文庫本として再登場して来た様です。文庫本の帯には映画化決定とも書いてあります。皆さんも、阪急電車今津線のお話しに乗って見ませんか!?