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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆
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<漢検2辞典・悉皆調査 完了>A4一冊分のノートをWP化中・・・
「警」
●漢検2大見出し項目
「警策」(キョウサク) (仏)禅宗で座禅のとき、気のゆるみなどを戒めるために打つ細長い板。「策」はむちの意。「ケイサク」とも読む。
「警策」(ケイサク) ①ウマを走らせるために打つ鞭(むち)。 ②文章のなかで全体を引き立てる重要な語句。また、詩文・物事にすぐれていること。 ③「警策(キョウサク)」に同じ。
●
疑問1:意味②の「文章のなかで全体を引き立てる重要な語句。また、詩文・物事にすぐれていること」って、どうしてそうなるのか分からなかったので色々と調べた・・・そしたら、もっとわからなくなってきた(^^;)
●大字源
「警策」
🈩 ケイサク:馬を勢いづけるむちの意で、文章の中で、全体を引き立たせる重要な箇所。また、人を感動させるような優れた詩文。(同)「警筴(ケイサク)」
🈔 キョウサク:(仏)座禅のとき、眠気を覚まさせたり、心の緩みを戒めたりするため、むち打つのに使う細長い板。
🈪 キョウザク: (国語)詩文や物事の優れていること
*疑問1は、大字源の「ケイサク」の説明で理解できた。
*でも、
疑問2:漢検2の「また、詩文・物事にすぐれていること」は、大字源によれば🈪の“キョウザク”読み・・・しかも、これは国語(邦語)らしい・・・なんだかわからなくなってきた。
●他の辞典にも当ってみた・・・
<新漢語林>
「警策」 🈩 ケイサク:①馬を走らせるために打つむち。 ②文章の中にあって全体を引き立たせるような役目をする重要な句。また、人を感動させるようなすぐれた詩文をいう。
🈔 キョウサク:(仏)座禅のとき、ねむけなどをさまさせるためむちうつのに用いる細長い板。
(*“キョウザク”の事は書かれていない・・・ *「詩文・物事にすぐれていること」の説明もどこにもなかった・・・)
<広辞苑>
「警策」(キョウサク) *(仏)「けいさく(警策)」③に同じ。
「警策」(ケイサク):①馬をいましめて疾行させるための策(むち)。また、馬をむち打つこと。 ②ある文章の中で全編を活かす働きをする肝要な短い句。 ③禅寺で、坐禅の時に惰気(だき)・眠気をさまさせるため打つのに用いる、長さ4尺余りの扁平な棒状の板。
➪きょうざく (となっていたので、“きょうざく”を見た)
「警策」(キョウザク):(馬を警(いまし)め走らせるためにあてる策(むち)の意)①人を驚かせるほどに詩文にすぐれていること。(源氏物語の文例あり・・・略) ②人柄・容姿などのすぐれていること。こうざく。(源氏物語の文例あり・・・略)
(「警策(こうざく):キョウザクの直音化)
<大辞林>
「警策」(キョウサク):けいさく(警策)④
「警策」(ケイサク):(「策」はむちの意)①馬を走らせるためのむち ②注意・自覚を促すこと ③文章全体を生き生きさせる重要な句。きょうざく。④(仏)禅宗で、座禅中の僧の眠気や気のゆるみを戒めるためなどに用いる棒。長さ4尺2寸(1.3メートル)ほどで先が板状。きょうざく。
「警策(キョウザク)」:(「きょうさく」とも)①(人を驚かすほど)詩文のすぐれているさま。(*広辞苑と同じく、同じ源氏からの引用あり) ②物事のすぐれているさま (*広辞苑と同じ引用あり) ➪けいさく(警策)
・・・ということで、
●座禅のときにつかうのは、“キョウサク”。(“ケイサク”でも可。)
●漢検2の「②文章のなかで全体を引き立てる重要な語句。また、詩文・物事にすぐれていること。」は、
前半の「文章のなかで全体を引き立てる重要な語句」は“ケイサク”
後半の「また、詩文・物事にすぐれていること」は、本当(本来)は“キョウザク”
のようだ・・・漢検2は、“ケイサク”と国語(邦語読み)の“キョウザク”を一緒くたにしているようだ・・・
*大字源、広辞苑、大辞林の説明を読む限り、「詩文・物事にすぐれていること」の意味に相当する「警策」の読みは“キョウザク”のほうが通用性があるようなのだが・・・(^^)
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