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漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第12回

2015年09月01日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第12回)です。難易度は前回と同程度と思いますが、どうでしょうか。なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いずれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋

<訂正>(09012342)(一)17.の解答モレを修正。(四)の語群を一部修正。(六)の6.の解答を修正。
<訂正>(09021601)(一)の2.の読みの解答を一部修正。
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第12回>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.艱疾に罹る  
2.膃肭とした体形である
3.綽楔とは旌表と同義で、善行をほめ表す言葉である
4.この壁を縋登する
5.醪醴を飲する 
6.何人にも悾悾と接する 
7.縺縷をもって寒さを凌ぐ
8.擲骰し、勝つ者を直とす
9.春初の早韮、秋末の晩菘
10.孼嫡の争いが起る
11.皇太子は絳靺を着す 
12.草の実を屮実という
13.諸郡から国へ彙繳
14.長耜で鋤く
15.兵廝逋亡し、諸舫中に竄る
16.腆愧赧顔
17.屓護されるべき稚児がいる 
18.寔に忝幸の至り 
19.山川の倬詭、名奇にして称さるべし 
20.貧者に恤匱する 
21.んで殺すことを掖殺(エキサツ)という 
22.章甫を沓にく 
23.心にえば足り易し 
24.10人がけの早さでむ 
25.は桑の木や根に生えるきのこである  
26.えた臭いがする
27.まるでの生活のようだ 
28.しく急ぎ足で遠ざかる
29.ここにるまでが大変だった
30.い裳裾を身に着ける

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.棍棒を振りカザしながら嚇す   
2.ジュンラ隊を組織して警護する  
3.模試問題がカイザンされた 
4.勝手に人の話にヨウカイする 
5.中枢神経がマヒした
6.シンギンしながら問題を解く
7.カノトトリの年は変事が多い
8.コクタンは家具などに珍重される材だ 
9.とても耐えがたいジョクショ
10.かつては日本にコウノトリは普通に棲息していた 
11.ヒョウと霰が混じって降る 
12.世に入れられず、ゴイを歌う。
13.日本語のゴイが豊富な人だ
14.シビを拝す 
15.屋根にシビを設えた 

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.カケスは樫の実を好む
2.クヌギはブナ科の落葉高木である
3.カスガイは戸をとざす金具のことだ
4.谷の行きづまりをサコという
5.狗母魚とはエソのことだ

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.安らかにやわらぐこと、国家の無事太平なこと
2.人民、群民
3.俗語、ことわざ
4.からみ縛ること、足手まとい・係累、また、煩悩のこと
5.最も大切に保存された本。宝書。
<語群>
(てんばく、りょうじょう、ぐんれい、ひきゅう、てんき、きんき、げんご、せいげん)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア (  )沈滞  
2.イ (  )屹立 
3.ウ (  )十起 
4.エ (  )居壁 
5.オ (  )冬扇 
6.カ 栄諧(  ) 
7.キ 運水(  )  
8.ク 泣斬(  ) 
9.ケ 玉兔(  ) 
10.コ 騎驢(  )
<語群>
(しっしゅつ、ぎぜん、こうれい、べきろ、はんさい、いび、いっき、ぎんせん、ばしょく、かろ)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.人物が他よりひときわすぐれているさま
12.24節気72候の一つ、小暑の中の名称
13.天下の法は私情で曲げられないこと
14.仏教用語で日常生活のこと
15.身近にある物を、わざわざ他に求めるおろかさのこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.海鞘 2.水爬虫 3.海鷂魚 4.鉄刀木 5.誓湯 6.宿花 7.白地 8.糸葱 9.髪菜 10.鶤鶏

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.彎弓 ― 2.彎く   
イ.3.遉邏 ― 4.遉る 
ウ.5.鈔掠 ― 6.鈔める
エ.7.闢邪 ― 8.闢ける
オ.9.韜世 ―10.韜む

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.醇朴 2.駑鈍 3.安泰 4.栄達 5.倨傲
<類義語>
6.隠居 7.繋縛 8.親昵 9.斧鉞 10.正鵠
<語群>
(しっこく、さいり、らくはく、てんざん、けんよく、こうけい、べっこん、きたい、ろうかい、へいきょ)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.大羹は和せずしてイミあり 
2.昨日の錦、今日のツヅ
3.天にシフ無く、地に私載無く、日月に私照無し
4.一夫耕さざれば 天下其のを受く
5.コウキョウで親の頭を打つ
6.ヨウキュウ変ぜず 
7.フンせざれば啓せず、非せざれば発せず
8.良工はクサクの中に習う
9.鼠を以てハクとなす 
10.ヒキン説ばざれば修遠を務むる無かれ

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

(A)「(抽斎の死)・・・八月二十二日に抽斎は常の如く晩餐の饌に向つた。しかし五百が酒を (ア)侑めた時、抽斎は下物の魚膾に箸を下さなかつた。「なぜ上らないのです」と問ふと、「少し腹工合が悪いからよさう」と云つた。翌二十三日は浜町中屋敷の当直の日であつたのを、(1)ショロウを以て辞した。此日に始て (2)オウトがあつた。それから二十七日に至るまで、諸証は次第に険悪になるばかりであつた。
(注)ショロウ:疲れ、病気、わずらい。(広辞苑所載)
・・・抽斎は時々(3)センゴした。これを聞くに、(4)ムビの間に『医心方』を (イ)校合してゐるものの如くであつた。
・・・比良野貞固は抽斎の歿した直後から、(ウ)連りに五百に説いて、渋江氏の家を挙げて比良野邸に寄寓せしめようとした。貞固はかう云つた。「自分は一年 前に抽斎と藩政上の意見を異にして、一時絶交の姿になつてゐた。しかし抽斎との(5)ジョウギを忘るゝことなく、早晩 (エ)疇昔の親みを回復しようと思つてゐるうちに、図らずも抽斎に死なれた。自分はどうにかして旧恩に報いなくてはならない。自分の邸宅には空室が多い。どうぞそこへ移つて来て、我家に住む如くに住んで貰ひたい。自分は貧しいが、日々の生計には余裕がある。決して衣食の価は申し受けない。さうすれば渋江一家は寡婦孤児として受くべき侮りを防ぎ、無用の費えを節し、安んじて子女の成長するのを待つことが出来よう」と云つたのである。・・・」(鴎外・渋江抽斎)

(B)「・・・父竜池の後を継いで二世藤次郎となった子之助は、継母三村氏すみその他の親族、最故参の金兵衛以下大勢の手代の手前があるので、暫くは謹慎を守っていたが、四十九日の配物が済んだ頃から遊所に通いはじめ、漸く馴れては傍人の思わくをも顧みぬようになった。女房はまだ部屋住でいた時に迎えて、もう子供が二人ある。里方は深川木場の遠州屋太右衛門である。しかし女房も岳父もただ手を束ねて傍看する外無かった。
 王侯貴人が往々文芸の士を(6)ラチして、声威を張り(7)ギヨウを飾る具となすように、藤次郎は俳諧師、狂歌師、狂言作者、書家、彫工、画工と交って、その多数を待つことほとんど(オ)幇間と択ぶことが無かった。父竜池は(カ)毎に狂歌を弄んだが、藤次郎はこれに反して主に俳諧に遊んだ。その友を集えた席は、長谷川町の梅の家、万町の柏木亭等であった。・・・」(鴎外・「細木香以」)
(注)ラチ:鳥を網でとるように人を招き集めること
 
(C)「・・・(キ)婢は幼くして吉原の(ク)大籬に事え、忠実を以て称せられていた。その千住の親里に帰ったのは、年二十を踰えた後である。 婢は「おいらん」を以て人間の最も尊貴なるものとしている。公侯伯子男の華族さんも、大臣次官の官員さんも婢がためには皆野暮なお客である。貸座敷の高楼大厦とその中にある(ケ)臧獲とは、おいらんを奉承し装飾する(コ)所以の具で、貸座敷の主人はいかに色を壮にし威を振うとも此等の雑輩に長たるものに過ぎない。 婢の思量感懐は悉くおいらんを中心として発動している。婢の目を以て視れば、吉原は文、吉原以外は野、吉原は(8)カ、吉原以外は  (9)イである。それは吉原がおいらんのいますレジダンスだからである。「・・・よしや、何かお話をしておくれ」と弟が云う。よしは婢の名であった。・・・ 芥川氏の所蔵に香以の父竜池が鎌倉、江の島、神奈川を歴遊した紀行一巻がある。(10)ジョウボクし得るまでに浄写した美麗な巻で、一勇斎国芳の門人国友の挿画数十枚が入っている。・・・」(鴎外・「細木香以」)
(注)臧獲:召使い・のこと
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第12回 標準解答>
(一)
1.かんしつ 2.おつどつ(「おつとつ」「おっとつ」でも可かも) 3.しゃくけい 4.ついとう 5.ろうれい 6.こうこう 7.れんる 8.てきとう 9.ばんすう(大漢和では「ばんすう」。「ばんしゅう」と読んでいる辞典等あったらご教示ください) 10.げっちゃく 11.こうまつ 12.そうじつ 13.いきょう 14.ちょうし 15.ほぼう 16.たんがん 17.きご 18.てんこう 19.たくき・たっき 20.じゅつき
21.わきばさ 22.し 23.かな 24.すす 25.くわたけ 26.す 27.うきくさ 28.あわただ 29.いた 30.くろ
(二)
1.翳 2.巡邏 3.改竄 4.容喙 5.麻痺 6.呻吟 7.辛酉 8.黒檀 9.溽暑 10.鸛 11.雹 12.五噫 13.語彙 14.芝眉 15.鴟尾・蚩尾
(三)
1.鵥 2.椚 3.鎹 4.逧 5.鱛
(四)
1.恬熙 2.群黎 3.諺語 4.纏縛 5.秘笈
(五)
問1
1.ア萎靡 2.イ巍然 3.ウ一饋 4.エ蟋蟀 5.オ夏鑪(夏炉) 6.カ伉儷 7.キ搬柴 8.ク馬謖 9.ケ銀蟾 10.コ覓驢
問2
11.イ 12.エ 13.ク 14.キ 15.コ 
(六)
1.ほや 2.たがめ 3.えい 4.たがやさん 5.くかたち・くがたち 6.よみはな 7.あからさま 8.あさつき 9.いぎす 10.とうまる
(七)
1.わんきゅう 2.ひ 3.ていら 4.さぐ 5.しょうりゃく 6.かす 7.へきじゃ 8.しりぞ 9.とうせい 10.つつ
(八)
1.老獪 2.犀利 3.危殆 4.落魄 5.謙抑
6.屏居 7.桎梏 8.別懇 9.点竄 10.肯綮
(九)
1.遺味 2.綴 3.私覆 4.饑 5.孝経 6.鷹鳩  7.憤 8.矩鑿 9.璞 10.比近
(十)
1.所労 2.嘔吐 3.譫語 4.夢寐 5.情誼 6.羅致 7.儀容 8.華 9.夷 10.上木
(ア)すす (イ)きょうごう (ウ)しき (エ)ちゅうせき (オ)ほうかん (カ)つね (キ)ひ・はしため (ク)おおまがき (ケ)ぞうかく (コ)ゆえん 

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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その35 模擬試験問題の補足(音読み、意味)

2015年08月29日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●秀まろさんからの「切望」だったので、気になって、対義語類の辞典のようなものがないかどうか、アビスタで調べた。類義語辞典はいくつかあったけど、対義語辞典はナイわ・・・やはり、対義語って少ないのかも。・・・逆に言えば、過去問や問題集をやっておけば、<対義語>は点が取りやすいってことですね(^^)
●凖1級配当漢字で、以前から気になっていた、マイナーな「音」「訓」読みについて・・・一応全部調べた・・・。意外と面白い熟語なんかも発見した。ついでに、漢検漢字辞典(第2版)もちょっと見てみた・・・凖1クラスの漢字でも、すべての意味を載せているわけではないことが分かった。
●<syuusyuu模擬試験問題>の補足・・・第10回までの「(1)音読み問題」でちょっと補足しておいた方が良いと思うものを下記しました。学習の参考にしてください。*第10回あたりからは(継続公開中の「熟語の読み(音・訓」が間に合わないので、公開前のものもあり)、ネット等で調べても出ていないものもあるかも知れないので、念のため、補足するものです。・・・もちろん、出ているものもあります。
<第2回>
 3.双甄の指す所、陵壑を避けず ・・・「双甄」:「両翼」の意味。「左右の翼をもって左右の甄となす」とあるところから。当ブログ所載。
12.風潭を求め偃仰す・・・「風潭」:風のふきわたるふち。池もある盆地のようなところの峠の風の通り道。当ブログ所載。
13.よ、よき音で吹け・・・「彝」は西から来る風。 (参考)*西の風神を「彝」 という。当ブログ所載。
<第4回>
13.過不及已甚の行に非ず・・・「已甚」:程度が過ぎていること。当ブログ所載。
<第5回>
 2.何れの処にか感亨無からん・・・「感亨」:神意に通じること。当ブログ所載。
11.嫖姚校尉として驍名を馳す・・・「嫖姚」:①身ごなしが軽くすばやいさま  ②漢代の将軍、霍去病(カクキョヘイ)のこと。 
12.嵌竇潜みて瀬を洩らす・・・「嵌竇」=あな。「遠川、曲がりて流れを通じ、嵌竇潜みて瀬を洩らす」(杜甫・万丈潭) 当ブログ所載。
17.学びて行わざる、之を名づけて掫囊と曰う・・・「掫囊」:ふくろの口をとじる→蘊蓄を外に漏らさないこと→学問はあっても実行しないこと。
<第6回>(以下、全部、当ブログ所載)
 1.南に嘉魚有り 烝然として汕汕す・・・「汕汕」:(詩経)魚の泳ぐさま 
 2.四驪 済済たり 轡(ヒ)を垂るること濔濔たり・・・「濔濔」:(詩経)衆多なさま、柔らかなさま
 6.その着物は暈繝に染めている・・・「暈繝」:ぼかし染めたもの、くまどりまじえるもの 
 7.すくもむしのような形をした鼻のことを「曷鼻」という・・・字通:仰鼻、大漢和:すくもむしのような形をした鼻  
 9.国の政柄を執る宰相のことを枋国という:「枋国」・・・この「枋」は「柄」に通ず、ということで発音も解答のとおり。漢検にはなし。 
10.徳は大人を枳維し、大人は卿を枳維し、卿は大夫を枳維す・・・「枳維」:上下がつながって蔽いかけること、ふせぐ、まもる意。
11.諸々、搏攫柢噬の獣、その歯角爪牙を用いるや・・・ 「柢噬」:うちあい、かみあう。
<第7回>
 1.九山、栞旅す・・・「栞旅」:木を伐って道を通じ、山の祭を行う。(史記) 当ブログ所載。 
 4.祟悪起る・・・「祟悪」:たたりのこと。 
 5.3月上巳、禊飲す・・・「禊飲」:3月上巳のみそぎの酒盛り
10.罅漏を補苴する・・・「補苴」:つくろう、補う
11.歓喜抃舞、竭歓す・・・「竭歓」:よろこびを尽くす
19.粤若、漢の丕基成れり・・・「粤若」:=曰若(←発音も同じ。) 「ここに・・・」という、発語の辞。 
<第8回>
 7.戦陣にて篩鑼を為す・・・「篩鑼」:銅鑼(どら)の一種。銅鑼を撃つこと・乱打すること。  
11.王済は剔嬲して休むを得ず・・・「剔嬲」:当ブログ所載。(世説新語)世話をひっきりなしにすること。 
12.隣国を遏糴で困窮させる ・・・「遏糴」:穀物の購入をやめること
13.儀礼の際は、食後、酌酳す・・・「酌酳」:儀礼の際、食後に酒で口をすすぐこと
14.日月、爽蹉す・・・「爽蹉」:「たがう」意。
<第9回>
 1.其の馬、蹻蹻たり・・・「蹻蹻」:強いさま、盛んなさま 
 2.小人、蹻蹻たり ・・・「蹻蹻」:小人が志を得て、驕るさま。 
 3.七日火食せず、藜羹、せず・・・「糂」:孔子の有名な「陳蔡の厄」の中の文・・・飢えに苦しめられた孔子たち。 
 4.七日火食せず、藜羹、せず・・・「糝」:「糂」の古字
 7.巉嶮を聿越する・・・「聿越」:すばやく越える 
16.鵜の群れが翅楞楞と飛んでいる・・・「翅楞楞」:分飛するさま
<第10回>
 8.書を籀読する・・・「籀読」:=通読 
11.隣国を闡并し領土を広げる・・・「闡并」:併呑して領土を広めること 
12.秉籙し天位につく・・・「秉籙」:「籙を秉り、枢を握る」・・・天子の位につくこと。天下に臨む意。
13.飴で捏ねて作った餃餌を食す・・・「餃餌」:蒸した肉まんじゅう。屑米の粉を飴に和してつくったもち。 
14.「粤宛」は婉娩とほぼ同義である・・・「粤宛」:よくしたがう(字通)、良く従って逆らわない(大漢和)
15.魚釣用に緡綸を購う・・・「緡綸」:つり糸=釣緡  
16.つかの間の憖暇を得る・・・「憖暇」:=閑暇。「憖」は、この熟語では「しばらく」の意。 

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漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第11回

2015年08月29日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第11回)です。前回よりはかなり易化していると思います。なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いずれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋

<訂正>(08300610)(六)の3.「戸童」→「尸童」、(六)の8.が2問あったものを1問削除、(七)のウ.3.の答えを修正。
<訂正>(08311812)(二)の13.の答を修正(誤字のため)、(八)の対義語・類義語問題・・・対義語は1~4まで。類義語Þが6~10までに変更修正(5.の問題・解答が類義語のため)。
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第11回>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.諸悪を芟薙する 
2.湖上に嬾煙ただよう 
3.弭兵を協定する  
4.見事な鬚鬣を生やしている 
5.嬌靨、愛すべし 
6.別れ道を岔道という 
7.は美好なり
8.甘美で深長な言論を「雋永の論」という  
9.食用の薇蕨を摘む  
10.悖然として野心が起る 
11.驢馬に紂棍をつける   
12.晨鶏が膊膊と鳴く 
13.朔風、颯灑として草木を吹き散らす 
14.常務を擺撥し、応対して共に言う 
15.鐃鼓を軍楽につかう 
16.髴髴は伝説上の動物である
17.若兵を戳心す 
18.髀膂ともに痛む
19.車が轢轆と音を立てながら走る 
20.ひとり、孑立している
21.ふざけたことをかすな
22.糧秣をる 
23.片言もって獄をむ 
24.志を同じくするである 
25.縁を丁寧にる 
26.縢をい 蹻を履く 
27.腕を扼え、掌をつ 
28.錐刀をもって泰山を
29.りで心が汚い吏を「貪汚の吏」という
30.今年中に起るであろう天変地異のを受けた

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.フクよかな身体つきをしている
2.目下のキッキンの要事である 
3.碌でもない話をひとクサリ聞かされる  
4.斯界のキシュクと仰がれる大物だ 
5.ゲンガク的なブログにしないように気をつける 
6.イシに甘んじて使われる
7.兵営のホショウに立つ 
8.霊験アラタカな社だ 
9.毒杯をアオる 
10.ウンチクのあるところを披露する 
11.終日風吹き、且つツチフる 
12.もう貴兄にはドドを要せず 
13.ギャクトし難い形勢である 
14.垂涎の品をショウヨウする
15.人気のない海辺をショウヨウする

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.爾乎波が合わない 
2.ガロンは液体の体積の単位だ
3.ムロの木を庭木にする 
4.鎧の礼をオド
5.シカと承った

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.夜明け
2.神社・仏閣におまいりする人
3.不慮の死。若死。夭折。また、非常の災難
4.青物、野菜。
5.かつて訪れたことのあること
<語群>
(とうしん、じんじん、さいそ、きか、そうゆう、けいしん、さいじん、ちゅうよう)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア(  )易酒  2.イ(  )低唱  3.ウ(  )誅求  4.エ(  )握髪  5.オ(  )蒼生  
6.カ塞井(  )  7.キ因循(  )  8.ク毫毛(  )  9.ケ肩摩(  ) 10.コ一気(  )
<語群>
(いそう、こくげき、とほ、せっぱつ、かせい、ふか、かれん、せんしゃく、りんう、こうしょ)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.災いは小さいうちに取り除くべきということ
12.混雑しているさま
13.戦いに出て二度と戻らない決意をすること
14.もてなしの心
15.苦しむ者に恵みを与えること

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.海鼠子 2.拍板 3.尸童 4.搗布 5.神馬藻 6.青竜蝦 7.豪猪 8.大葉藻 9.柳葉菜 10.大角豆 

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1 抒溷 ― イ.2 抒む
ウ.3 揄揶 ― エ.4 揄う
オ.5.搓手 ― カ.6 搓む
キ.7.摶一 ― ク.8.摶ら
ケ.9.弭兵 ― コ.10.弭める

(八)次の1~4の対義語、5~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.瀰散 2.拡散  3.失当 4.受禅   
<類義語>
5.来駕 6.莞爾 7.輔弼  8.淵源 9.肥沃 10.相剋 

<語群>
(ゆうえき、しゅうれん、がいせつ、らんしょう、かんかく、ひりん、さんだつ、こうゆ、いしゅう、えんぜん)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.麻になるとも、になるな
2.茶は水がセン
3.安石出でずんば、ソウセイを如何せん
4.一子ジョウドウすれば九族天に生ず
5.越人の秦人のヒセキを視るが如し
6.奥に媚びんよりは寧ろソウに媚びよ
7.花中のオウゼツは花ならずして芳し
8.雁のタマズサ
9.を去り実につく
10.キカクの契り

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

(A)「・・・己が意を此に決し、言を彼に託し、格之助に丁打(ちょううち=射撃のこと)をさせると称して、準備に取り掛つたのは、去年の秋であつた。それからは不平の事は日を逐うて加はつても、準備の捗つて行くのを顧みて、慰藉を其中に求めてゐた。其間に半年立つた。さてけふになつて見れば、心に逡巡する(1)キョウもないが、又踊躍する(2)キョウもない。準備をしてゐる久しい間には、折々成功の時の光景が幻のやうに目に浮かんで、地上に血を流す役人、脚下に頭を叩く金持、それから草木の風に (3)ナビくやうに来り附する諸民が見えた。それが近頃はもうそんな幻も見えなくなつた。・・・」(鴎外・大塩平八郎)

(B)「・・・尤も抽斎をして不平に堪へざらしめたのは、栄玄が庶子苫(とま)を遇することの甚だ薄かつたことである。苫は栄玄が (4)チュウカの婢(ひ)に生せた女(むすめ)である。栄玄はこれを認めて子としたのに、「あんなきたない子は畳の上には置かれない」と云つて、板の間に(ア)蓙を敷いて寝させた。当時 栄玄の妻は既に歿してゐたから、これは河東の(イ)獅子吼を恐れたのではなく、全く主人の性癖のためであつた。抽斎は五百に(ウ)議つて苫を貰ひ受け、後下総の農家に嫁せしめた。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注)チュウカの婢:台所女中
(注)カトウの獅子吼:宋の詩人・蘇軾の友人・陳慥(チンゾウ)の妻の逸話に由来・・・この妻の実家のある所(地方名:山西省の黄河の北にあたる地域)・・・妻の嫉妬のこと。

(C)「・・・夫れ所謂進化とは不完の形よりして完全の形に赴き、不粋の態よりして精粋の態に移るを謂ふ是なり。汎(ひろ)く之を言へば、初め醜なりし者終に美と成り前に悪なりし者後に佳と成るの義なり。
・・・即ち動物の類に在りては、其初若干原素の相ひ混融して粘滑の一(エ)凝塊を成して、消化機呼吸機等の構造無く唯(5)ゼンゼン然として縮張し、全身の表面よりして食物を吸摂し又其背面よりして(6)サシを排泄して僅に生を保ちしも、外間元素社会の刺衝力と自己細胞組織の発暢力 と互に触れ交々接して、或は肺を生じ或は胃を生じ更に大に進漸するに及びては頭脳脊髄の霊より神経繊維の敏なるに至るまで具備せざる莫し。是 れ動物進化の理の発顕なり。・・・人事も猶ほ此の如きなり。其初め穴居して野処し拾食して(オ)掬飲し男女の交有りて夫婦の契無かりしも、ようやくにして木を 架し石を(カ)累ねて屋宅斯に興り、或は(キ)逐猟し或は(ク)耕耨し男は外に操作し女は内に経営して子を育ひ孫を長ずるに至るが如きは、是れ人事的進化の理の発顕なり。」(中江兆民・三酔人経綸問答)

(D)「・・・政事の点に就て言へば、其初め強者は弱者を凌ぎ智者は愚者を欺き、脅迫圧服して主人と為り(ケ)畏懾屈従して奴隷と為り、甲仆れ乙起り紛々(7)ジョウジョウとして統紀無き者、是れ無制度の世なり。
・・・既にして人々皆闘を(コ)厭ひ争を悪み晏然として生を送ることを願欲するに際し、一人材徳有る者起りて衆心を(8)シュウランし立ちて君と為り、若くは強悍にして姦計に富む者(9)シュウショ  (10)ロウラクし自ら進みて君と為り、然後(しかるのち)政を発し令を施して一時の治安を図る、是れ所謂君相専擅の制にして政事的進化の理の第一歩なり。・・・」(中江兆民・三酔人経綸問答)

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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第11回 標準解答>
(一)
1.さんてい 2.らんえん 3.びへい 4.しゅりょう 5.きょうよう 6.たどう 7.いん 8.せんえい(「字通」は「しゅんえい」だが・・・) 9.びけつ 10.ぼつぜん 11.ちゅうこん 12.はくはく 13.さっさい 14.はいはつ 15.どうこ 16.ひひ(「字通」は「ふつふつ」だが・・・) 17.たくしん 18.ひりょ 19.れきろく 20.けつりつ
21.ぬ 22.おく 23.さだ 24.ともがら 25.かが 26.にな 27.う 28.こぼ 29.よくば 30.しるし
(二)
1.脹・膨 2.喫緊・吃緊 3.齣 4.耆宿 5.衒学 6.頤使・頤指 7.歩哨 8.灼 9.呷 10.蘊蓄・薀蓄
11.霾 12.呶呶 13.逆睹 14.慫慂 15.逍遥
(三)
1.弖 2.呏 3.榁 4.縅 5.聢
(四)
1.鶏晨 2.賽人 3.中夭 4.菜蔬 5.曾遊
(五)
問1
1.ア 截髪 2.イ 浅酌 3.ウ 苛斂 4.エ 吐哺 5.オ 霖雨 6.カ 夷竈 7.キ 苟且 8.ク 斧柯 9.ケ 轂撃 10.コ 呵成
問2
11.ク 12.ケ 13.カ 14.ア 15.オ
(六)
1.このこ 2.びんざさら 3.よりまし 4.かじめ 5.ほんだわら 6.しゃこ 7.やまあらし 8.あまも 9.あかばな 10.ささげ・ささぎ
(七)
1.じょこん 2.く 3.ゆや 4.からか 5.さしゅ 6.も 7.せんいつ 8.もっぱ 9.びへい 10.や
(八)
1.蝟集 2.収斂 3.剴切 4.簒奪  5.賁臨 6.嫣然 7.誘掖 8.濫觴 9.膏腴 10.扞格・捍格
(九)
1.苧 2.詮 3.蒼生 4.成道 5.肥瘠 6.竈 7.鶯舌 8.玉章(注) 9.華 10.亀鶴
(注)2021.3.1補筆:「玉梓」でも〇だと思う・・・。
(十)
(1)怯 (2)競 (3)靡 (4)厨下 (5)蠕々 (6)渣滓 (7)擾々(擾擾) (8)収攬 (9)衆庶 (10)籠絡
(ア)ござ (イ)ししく (ウ)はか (エ)ぎょうかい (オ)きくいん (カ)かさ (キ)ちくりょう (ク)こうどう (ケ)いしょう (コ)いと

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漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第10回

2015年08月27日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第10回)です。前回と同程度の難易度と思います。なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いづれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋

<訂正>(08302156)(四)5.の解答を修正。(八)の7.「緇盧」→「緇廬」に訂正。
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第10回>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.篥竹で矛をつくる 
2.ひと時、篷廠に舎る  
3.管に簫鬆が生じている 
4.飢饉、薦臻す 
5.君子に侍するに三愆有り  
6.牛が、吽吽と鳴いている 
7.は一斗を受ける匚(はこ)なり  
8.書を籀読する 
9.愬愬とおそれびくびくする 
10.魴魚赬尾、王室、燬くが如し
11.隣国を闡并し領土を広げる 
12.秉籙し天位につく 
13.飴で捏ねて作った餃餌を食す 
14.「粤宛」は婉娩とほぼ同義である
15.魚釣用に緡綸を購う  
16.つかの間の憖暇を得る 
17.臂臑のあたりが痛い 
18.臑羔を食す   
19.妻子まで孥戮される 
20.膺命し任地に赴く 
21.を吹き鳴らす 
22.自慢話を一齣聞かされる
23.鳥のがある
24.、諌める 
25.つ岩壁を攀じ登る 
26.馬紂とは馬ののことである
27.飢饉がりに起る  
28.降り積もって木や枝をたわませる雪を雪という
29.い難い汚点が生じた
30.星宿をって稼穡の時を知る

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.コケにされる
2.プロ・アマの作品をい交ぜにした展覧会
3.ヘイゲキを持って宮城を守る 
4.センダンは双葉より芳し
5.それは喜ばしく、キンコウの至りです
6.年をとると、記憶も色せてくる  
7.ノウチュウの錐のような人物だ 
8.ヤエムグラが生い茂っている
9.ショウシャな家屋が建ち並んでいる
10.シュビを手に、禅僧が説教する
11.ナズナ粥を食す
12.悪夢にウナされる 
13.「晴れと」とは非日常と日常を表す言葉だ
14.ごみなどのジンカイ処理を行う 
15.戦乱でジンカイに帰した  

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.大雪原をソリに乗って疾走した 
2.トモ絵とはトモの側面を図案化した文様のことである 
3.ヒタキ科のツグミはかつては大量に捕獲され食用にされた 
4.ムロアジは開きにして食すが良し 
5.トテも及びもつかない発想だ  

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.世を避けて高尚な心で山野に隠棲すること
2.国勢などが甚だしく衰えること
3.谷川。渓谷。
4.その道にすぐれた人。大家。 
5.狭い家。転じて、自分の家の謙称。

<語群>
(すいぼう、たいじん、しょくび、けいかん、がとう、きょこう、かろ、こうが)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)

問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア(  )粉壁 2.イ(  )之学 3.ウ(  )狗盗 4.エ(  )驥尾 5.オ(  )虎視 
6.カ桃李(  ) 7.キ草満(  ) 8.ク豪華(  ) 9.ケ断鶴(  )10.コ粗衣(  )

<語群>
(ぞくふ、せいけい、たんえい、きしょう、れいご、そせつ、けんらん、れいしょく、そうよう、りょうじょう)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.意気盛んで世に権勢を示すこと
12.国がよく治まっていること
13.平安神宮のような建築。赤い柱に、白い壁、青い瓦を意味するもの。
14.質素で粗末な衣服や食物
15.暗記するだけで理解につとめず、また実践しない学問態度。

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.牙婆 2.珠鶏  3.鬼頭魚 4.大角草 5.御幣焼 6.縮羅 7.甎子苗 8.牛皮凍 9.抽斗 10.青頭菌

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1匯流 ― イ.2匯る
ウ.3鐫戒 ― エ.4鐫める
オ.5榜掠 ― カ.6榜つ
キ.7絮語 ― ク.8絮い
ケ.9黷武 ― コ.10黷す

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.繋留 2.練達 3.慟哭 4.掣肘 5.都邑
<類義語>
6.造詣 7.緇廬 8.箚青 9.濫觴 10.誑惑 
<語群>
(まんちゃく、しせい、かいらん、こうしょう、へきすう、けんよ、うんちく、ぼんさつ、ふかん、ふえき)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.焔焔に滅せずんば、エンエンを如何せん
2.瓶の尽くるはライの恥
3.九仞の功をイッキに虧く 
4.包人、包を治めずと雖も、シシュクは樽俎を越えてこれに代らず
5.トセイは畝を同じくせず
6.好事を行いてゼンテイを問うなかれ
7.良匠も金を削る能わず、コウヤも木を鑠かす能わず
8.コウセンの路上老少無し 
9.小恐はズイズイたり、大恐は縵縵たり
10.シュクユウの 災い

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

(A)「・・・平八郎はかう思ひ続けた。己が自分の材幹と(1)チグとによつて、吏胥(りしよ=官吏)として成し遂げられるだけの事を成し遂げた上で、身を引いた天保元年は泰平であつた。民の(2)キュウセキが米作の豊凶に繋つてゐる国では、豊年は泰平である。二年も豊作であつた。三年から気候が不順になつて、四年には東北の洪水のために、天明六七年以来の飢饉になつた。五年に稍常に復しさうに見えるかと思ふと、冬から六年の春に掛けて雨がない。六年には東北に螟虫が出来る。(ア)海嘯がある。とうとう去年は五月から雨続きで、冬のやうに寒く、秋は大風大水があり、東北を始として全国の不作になつた。己は隠居してから心を著述に専にして、古本大学刮目、洗心洞(イ)剳記、同附録抄、儒門空虚聚語、孝経(ウ)彙註の刻本が次第に完成し、剳記を富士山の石室に蔵し、又足代権太夫弘訓の勧によつて、宮崎、林崎の両文庫に納めて、学者としての志をも遂げたのだが、連年の飢饉、 (3)センミンの困窮を、目を塞いで見ずにはをられなかつた。そしてそれに対する町奉行以下諸役人の処置に平かなることが出来なかつた。(エ)賑恤もする。造酒に制限も加へる。併し民の疾苦は増すばかりで減じはせぬ。殊に去年から与力内山を使つて東町奉行跡部の遣つてゐる為事が気に食はぬ。幕命によつて江戸へ米を(4)カイソウするのは好い。併し(オ)些しの米を京都に(カ)輸ることをも拒んで、細民が大阪へ小買に出ると、捕縛するのは何事だ。
 己は王道の大体を学んで、功利の末技を知らぬ。上の驕奢と下の疲弊とがこれまでになつたのを見ては、己にも策の施すべきものが無い。
 併し理を以て推せば、これが人世必然の勢だとして旁看するか、町奉行以下諸役人や市中の富豪に進んで救済の法を講ぜさせるか、諸役人を誅し富豪を脅して其私蓄を散ずるかの三つより外あるまい。
 己は此不平に甘んじて旁看(ばうかん)してはをられぬ。己は諸役人や富豪が大阪のために謀つてくれようとも信ぜぬ。己はとうとう誅伐と脅迫とによつて事を済さうと思ひ立つた。(5)ロクダイの財を発するには、無道の商を滅さんではならぬと考へたのだ。・・・」(鴎外・大塩平八郎)

(B)「・・・貞固は津軽家の留守居役所で使つてゐる下役杉浦喜左衛門を遣つて、照を見させた。杉浦は(6)ロウジツな人物で、貞固が信任してゐたからである。照に逢つて来た杉浦は、盛んに照の美を賞して、其言語其挙止さへいかにもしとやかだと云つた。
 結納は取換された。婚礼の当日に、五百は比良野の家に往つて新婦を待ち受けることになつた。貞固と五百とが窓の下に対坐してゐると、新婦の(キ)轎は門内に(7)カき入れられた。五百は轎を出る女を見て驚いた。身の丈極て小さく、色は黒く鼻は低い。その上口が尖つて歯が出てゐる。五百は貞固を顧みた。貞固は苦笑をして、「お姉えさん、あれが花よめ御ですぜ」と云つた。
(注)ロウジツ:物事になれていて、しかも誠実なこと(広辞苑)。
・・・貞固は(ク)叉いてゐた手をほどいて云つた。「お姉えさん御心配をなさいますな。杉浦も悔まぬが好い、わたしは此婚礼をすることに決心しました。お坊主を恐れるのではないが、喧嘩を始めるのは面白くない。それにわたしはもう五十を越してゐる。器量好みをする年でもない」と云つた。・・・
・・・ 浅越一家は主人夫婦と女とで、若党一人を運れてゐた。主人は通称を玄隆と云つて、百八十石六人扶持の表医者である。玄隆は少い時 (8)フギョウセキのために父永寿に勘当せられてゐたが、永寿の歿するに及んで(ケ)末期養子として後を承け、次で抽斎の門人となり、又抽斎に紹介せられて海保漁村の塾に入つた。天保九年(1838)の生れで、抽斎に従学した安政四年には二十歳であつた。其後渋江氏と親んでゐて、共に江戸を立つた時は三十一歳である。玄隆の妻よしは 二十四歳、女ふくは(9)トウサイである。
・・・こゝに此一行に加はらうとして許されなかつたものがある。わたくしはこれを記するに当つて、当時の社会が今と殊なることの甚だしきを感ずる。奉公人が臣 僕の関係になつてゐたことは勿論であるが、出入の職人商人も亦情誼が頗る厚かつた。渋江の家に出入する中で、職人には飾屋長八と云ふものがあり、商人には 鮓屋久次郎と云ふものがあつた。長八は渋江氏の江戸を去る時墓木(10)キョウしてゐたが、久次郎は六十六歳の翁になつて生き(コ)存へてゐたのである。」(鴎外・渋江抽斎)
(注)トウサイ:数え1歳
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第10回 標準解答>
(一)
1.りつちく 2.ほうしょう 3.しょうそう 4.せんしん 5.さんけん 6.うんうん 7.ほう 8.ちゅうどく 9.さくさく
10.ていび 11.せんぺい 12.へいろく 13.こうじ 14.えつえん 15.びんりん 16.ぎんか 17.ひどう 18.じこう
19.どりく 20.ようめい
21.あしぶえ 22.ひとくさり 23.す 24.しばしば 25.かどだ 26.しりがい 27.しき 28.しおり 29.ぬぐ 30.うかが
(注)2019.4.3修正:設問11の読みを“せんべい(senbei)”から“せんぺい(senpei)”に修正。大字源ほかでも“せんぺい(senpei)”読みだった。
(二)
1.虚仮 2.綯 3.兵戟 4.栴檀 5.欣幸 6.褪 7.囊中・嚢中 8.八重葎 9.瀟洒・瀟灑 10.麈尾 11.薺 12.魘 13.褻 14.塵芥 15燼灰
(三)
1.艝・轌 2.鞆 3.鶫 4.鰘 5.迚
(四)
1.高臥 2.式微 3.渓澗 4.鉅(巨)公 5.蝸廬
(五)
問1
1.ア丹楹 2.イ記誦 3.ウ鼠窃 4.エ蒼蠅 5.オ竜驤 6.カ成蹊 7.キ囹圄8.ク絢爛 9.ケ続鳧 10.コ糲食 
問2
11.オ  12.キ  13.ア  14.コ  15.イ
(六)
1.すあい 2.ほろほろちょう 3.しいら 4.いささぐさ 5.おんべやき 6.しじら 7.いぬくぐ 8.へくそかずら 9.ひきだし 10.はつたけ   (2015.11.3追記: 5.の「おんべやき(御幣焼)」は熟字・当て字の位置づけではないかもしれません。悪しからずご了承ください。)
(七)
1.かいりゅう 2.めぐ 3.せんかい 4.いまし 5.ぼうりょう 6.むちう 7.じょご 8.くど 9.とくぶ 10.けが
(八)
1.解纜 2.不堪 3.哄笑 4.扶掖 5.僻陬 6.蘊蓄 7.梵刹 8刺青 9.権輿 10.瞞着
(九)
1.炎炎 2.罍 3.一簣 4.尸祝 5.荼薺 6.前程 7.巧冶 8.黄泉 9.惴惴 10.祝融
(十)
1.値遇 2.休戚 3. 4.廻漕 5.鹿台 6.老実 7.舁 8.不行迹(不行跡でも可か) 9.当歳 10.拱
(ア)つなみ (イ)さっき (ウ)いちゅう (エ)しんじゅつ (オ)すこ (カ)おく (キ)かご (ク)こまぬ (ケ)まつご (コ)ながら

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漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第9回

2015年08月26日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第9回)です。前回と同程度の難易度と思います。なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いづれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋

<訂正:08270625>①(五)の1.アの解答を訂正 ②(六)の1.の「鼠季」→「鼠李」に訂正。
<訂正:08291800>(七)のケ「縒踪」→「縒綜」に訂正。
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第9回>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.其の馬、蹻蹻たり 
2.小人、蹻蹻たり 
3.七日火食せず、藜羹、せず
4.七日火食せず、藜羹、せず
5.雑草を芟汰する   
6.紉箴して弊衣を繕う 
7.巉嶮を聿越する 
8.人を欺紿する 
9.民を綏氓す 
10.女子は頭髪辮して垂れず、錦纈、纓絡、環釧を著く 
11.女子は頭髪辮して垂れず、錦纈、纓絡、環釧を著く 
12.橘辺に酒を沽いて半壜空し 
13.湿地帯で芹茆を採取する  
14.大きな酒がめを罍罌という 
15.罕旗はためく 
16.鵜の群れが翅楞楞と飛んでいる
17.その行いを翊賛する 
18.天命に奉荅す 
19.鰧魚は夏が旬で美味といわれる 
20.黻冕は、韋でつくったひざかけと冠のことをいう
21.肩をめてやりすごす 
22.の端書き
23.、罕なり   
24.小人の徳はなり
25.の羽かざりのある冠を鷸冠という 
26.咸く、す  
27.が煮える 
28.を買うに牛犢を売る 
29.を扣く 
30.舷をく 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.キュウカツを叙する
2.タケヒゴで模型を作る
3.夜間、守衛にスイカされた 
4.トドマツの幼樹はクリスマス・ツリーとなる
5.神社のネギにお話を伺う 
6.ウシトラの方角は鬼門とされる 
7.弱者をヒエキする
8.ブリョウを託つ
9.ツクバいで手を洗う 
10.ケンセキ処分を受けてしまった
11.昔のヨシミで無理をお願いする  
12.マカり間違うと大変な事態が生じる 
13.民のコウケツを搾る  
14.カイコウ文字とは横文字のことだ
15.30年ぶりに旧友とカイコウした

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.京都にはクルマ引きが多い
2.デシグラム単位で取引する
3.イスカの嘴は上下食い違っている
4.エソは上等な蒲鉾の材料となる
5.痛みをコラえて走った

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.わずかなもの。わずかなさしつかえ。 
2.目的を達成するために執る臨機応変の処置・方便。 
3.目的を達成するまでの手段。方便の具。
4.かたじけなく心に感じること、深く感じて忘れないこと
5.悲哀のあまりはなはだしくやせ衰えること
<語群>
(かんどう、かんぱい、ほうく、せんてい、けんどう、きせき、ぼうせき、かいたい)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア(  )括羽  2.イ(  )反正  3.ウ(  )鼓瑟 4.エ(  )誰手  5.オ(  )玉折 
6.カ炊金(  )  7.キ神韻(  )  8.ク酔歩(  ) 9.ケ桑田(  )  10.コ筆力 (  )
<語群>
(せんぎょく、ひょうびょう、そうかい、はつらん、ぞくれい、こうう、こうてい、らんさい、ろくし、まんさん)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.たいへんな御馳走
12.学識を磨き有為な人物になる
13.天下の統一が誰の手になるかわからない状態。勝敗が決まらない状態。
14.詩文などに妙なる趣のあるさま
15.人の好みに合わないことをするたとえ。

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.鼠李 2.琴柱 3.木茸 4.雨打 5.杠秤 6.葉盤 7.漏穴 8.瓢虫 9.山茶 10.鳳尾松

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.跳踉 ― イ.2.踉る 
ウ.3.彷彿 ― エ.4.彷う 
オ.5.髣髴 ― カ.6.髣る 
キ.7.淬厲 ― ク.8.淬める
ケ.9.縒綜 ― コ.10.縒れる

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.狭隘 2.恬澹 3.斬新 4.末裔 5.汚穢 
<類義語>
6.片田舎 7.韶光 8.音物 9.跋扈 10.大晦日

<語群>
(しょうけつ、かいかつ、ろうじつ、すうえん、しゅんこう、けつじょう、ほうしょ、しつよう、ちんとう、のうそ)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.チンヨウの影、再び改まる 
2.イッピを仮す  
3.鴻毛を以てロタンの上に焼く
4.リンチの道を極める 
5.に安んず   
6.キンカ一朝の夢
7.グンシツ、褌中に処(お)る
8.ナンガを読むを悔ゆ
9.チョウラ、喬松につく
10.権はショウスイなり

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・ (ア)頃くありて洋学紳士 (イ)遽かに云けるに、「僕久く先生の高名を聞けり。先生の学東西を (ウ)該ね先生の識古今を (エ)串くと。僕も亦宇内の形勢に於て窃かに看破する有り。願くは先生に就て一たび之を (オ)質すことを得ん。」・・・嗚呼民主の制度なる (カ)哉、民主の制度なる哉。君相 (1)センセンの制は愚昧にして自ら其過(あやまち)を覚らざる者なり。立憲の制は其過を知りて 僅に其半(なかば)を改むる者なり。民主の制は (2)ライライ落々として其胸中半点の (3)ジンオ無き者なり。」(中江兆民・三酔人経綸問答)

(B)「・・・ 此進言が抽斎の意より出で、兼松三郎がこれを承けて案を具し、両用人の賛同を得て呈せられたと云ふことは、 (4)コウハン皆これを知つてゐた。三郎は 石居(せきゝよ)と号した。その (5)リュウセツなるを以ての故に、抽斎は天狗と呼んでゐた。佐藤一斎、古賀侗庵(とうあん)の門人で、学殖 (6)セイハイを超え、嘗て (7)ショウヘイコウの舎長となつたこともある。当時弘前 (8)リショ(*事務官のこと)中の識者として聞えてゐた。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注1)コウハン:藩中すべて (注2)リュウセツ:注釈の「「リュウセツ」と読むべき」を採用した。

(C)「・・・読んでしまつて、堀は前から懐いてゐた憂慮は別として、此訴状の筆者に対する一種の侮蔑の念を起さずにはゐられなかつた。形式に絡まれた役人生涯に慣れてはゐても、成立してゐる秩序を維持するために、賞讃すべきものにしてある (キ)返忠(注)を、真の忠誠だと看ることは、生れ附いた人間の感情が許さない。
 その上自分の心中の私を去ることを (ク)難んずる人程却つて他人の意中の私を (ケ)訐くに敏なるものである。九郎右衛門は一しよに召し捕られたいと云ふ。それは責を引く潔い心ではなくて、与党を怖れ、世間を (9)ハバカる臆病である。又自殺するかも知れぬと云ふ。それは覚束ない。自殺することが出来るなら、なぜ先づ自殺して後に訴状を (コ)貽さうとはしない。又牢に入れてくれるなと云ふ。大阪の牢屋から生きて還るものゝ少いのは公然の秘密だから、病体でなくても、入らずに済めば入るまいとする筈である。横着者だなとは思つたが、役馴れた堀は、公儀のお役に立つ返忠のものを (10)シュウショウの間にも非難しようとはしない。家老に言ひ付けて、少年二人を目通りへ出させた。・・・」(鴎外・大塩平八郎)
(注)返忠:原文のまま。広辞苑では「返り忠」。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第9回 標準解答>
(一)
1.きょうきょう 2.きゃくきゃく 3.さん 4.さん 5.さんたい 6.じんしん 7.いつえつ 8.ぎたい 9.すいぼう 10.きんけつ 11.かんせん 12.はんたん 13.きんぼう 14.らいおう 15.かんき 16.しりょうりょう 17.よくさん 18.ほうとう 19.とうぎょ 20.ふつべん 
21.すぼ  22.しじ 23.たぐい 24.くさ 25.かわせみ 26.ころ 27.はらわた 28.や 29.ふなばた 30.たた
(二)
1.久闊 2.竹籤 3.誰何 4.椴松・椴 5.禰宜 6.艮・丑寅 7.裨益 8.無聊 9.蹲 10.譴責 11.好・誼・媾 12.罷 13.膏血 14.蟹行 15.邂逅
(三)
1.俥 2.瓰 3.鶍 4.鱛 5.怺
(四)
1.芥蔕 2.権道 3.筌蹄 4.感佩 5.毀瘠
(五)
問1
1.鏃礪 2.撥乱 3.好竽 4.鹿死 5.蘭摧 6.饌玉 7.縹渺 8.蹣跚 9.滄海 10.扛鼎
問2
11.カ 12.ア 13.エ 14.キ 15.ウ
(六)
1.くろうめもどき 2.ことじ 3.きくらげ 4.ゆた 5.ちきり・ちぎ・ちぎり・ちぎばかり 6.ひらで 7.くけあな 8.てんとうむし 9.つばき 10.そてつ
(七)
1.ちょうろう(注) 2.おど 3.ほうふつ 4.にかよ 5.ほうふつ 6.に 7.さいれい 8.つと 9.さくそう 10.みだ
(注)2017.9.5追記:「跳踉」の読み:大字源・新漢語林は“ちょうりょう”。踉:“ロウ”は慣用音。“リョウ”は漢・呉音。“チョウリョウ”の方が適切と思う。なお、漢検辞典には本熟語の掲載あるも読みは掲載されていない・・・。
(八)
1.開豁 2.執拗 3.陳套  4.曩祖  5.潔浄 6.陬遠 7.春光 8.苞苴 9.猖獗 10.臘日
(九)
1.椿葉 2.一臂 3.炉炭 4.臨池 5.堵 6.槿花 7.群蝨 8.南華 9.蔦蘿 10.称錘
(十)
(1)専擅 (2)磊磊 (3)塵汚 (4)闔藩 (5)隆準 (6)儕輩 (7)昌平黌 (8)吏胥 (9)憚 (10)周章
(ア)しばら (イ)にわ (ウ)か (エ)つらぬ (オ)ただ (カ)かな (キ)かえりちゅう (ク)かた (ケ)あば (コ)のこ
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漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第8回

2015年08月24日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第8回)です。第7回までチャレンジいただいた方がいらっしゃるので、第8回を配信します。
●難易度は前回までと同程度か、ちょっと易しめかと思います。よろしくお願いいたします👍

<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第8回>
<訂正>(六)の10.「笊籠」→「笊籬」、(八)の7.「長目」→「鳥目」 に訂正です。すみません。それから、(四)の問題の番号が「1.2.3.5.4.」となっていましたが、「1.2.3.4.5.」の誤りです。(ご指摘により、訂正させていただきました、有難うございました。) ー2015.8.24.22:29 訂正連絡ー
(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.大事を措置するに足る醋大が居る
2.赳赳たる武夫は公侯の干城
3.之がために誄讚を為り、其の懿徳を昭らかにす
4.卅万の衆、蝟集す
5.筲箍が弛緩する 
6.密室に篝灯して母をして知らしめず 
7.戦陣にて篩鑼を為す  
8.吉報を竚遅する 
9.草廬のことを篳竇ともいう 
10.巧みに人を簧惑する
11.王済は剔嬲して休むを得ず 
12.隣国を遏糴で困窮させる 
13.儀礼の際は、食後、酌酳
14.日月、爽蹉
15.牙籤に書名を記す
16.臑骨を折る 
17.草木を芟斫する 
18.鉗赭の罪人が居る 
19.雉犇して出ず 
20.莨尾艸は牛馬の食糧となる草である
21.錦のをさしかける 
22.で土器をつくる
23.釣りを購入する
24.軍が野営のため草原にまる
25.いて情けをかけたことが讐となった 
26.かな態度で人を許し受け入れる 
27.盗言孔だ甘し、乱、是を以てむ 
28.盗言だ甘し、乱、是を以て餤む 
29.あので別れる 
30.だけのお礼をする  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.「亠(なべぶた)」は、漢字の冠の一つだが、ケイサン冠ともいう。
2.ワラヅトに入っている納豆は今時珍しい 
3.上新粉は、上シン粉とも書く 
4.フテイの輩が屯している 
5.指輪をめる  
6.顔面にあるほおぼねのことをケンコツという 
7.まことしやかな話をコシラえる 
8.だいぶモウロクしてきたようだ
9.ミサゴが急降下して魚を捉える 
10.神社でオミクジを引く
11.人の波にまれて辟易する  
12.イグサは畳表に用いられる 
13.勝ち戦の後、兵器をロカクした 
14.死海はカンスイ湖である
15.カンスイして酔歩蹣跚する

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.ソマ道をそろそろと辿る
2.チドリ足でふらふら歩く
3.カケスは樫の実を好んで食べる
4.蒔絵のあるハンゾウを鑑賞する
5.白栲のタスキを掛ける

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.箕でふるいわけるように、悪いところをほうりすてること。あおりすてること。
2.ねんごろで真心のこもっているさま。
3.アキレス腱のこと  
4.かめの形にきざんだ、碑の台石 
5.草木のない山。はげやま。 
<語群>
(とくがく、しゃざん、こんせい、ひこつけん、はきゃく、しょうこつけん、しきゃく、きふ)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア(  )春草 
2.イ(  )怒涛 
3.ウ(  )藍縷 
4.エ(  )貴発 
5.オ(  )鮒魚 
6.カ曾母(  ) 
7.キ毀誉(  )
8.ク淡粧(  )
9.ケ万物(  )
10.コ異類(  )
<語群>
(せんれん、むげ、ほうへん、こてつ、ちとう、のうまつ、いんぷ、ひつろ、とうちょ、きょうらん)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.危険や災難が差し迫っていることの喩え。
12.異質なものが何の障害もなく通じ合うこと
13.大変苦労してはたらくこと
14.誤った噂も多くの人が口にしているうちに信じるようになるという喩え。
15.若いころの夢のはかないこと。若い時の夢

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.斎庭 2.女貞 3.鼠麹草 4.海鼠腸 5.編木 6.石茸 7.紫参 8.提子 9.鷸子 10.笊籬 

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1 鐫黜 ― 2 鐫ける 
イ.3 讙奮 ― 4 讙ぶ  
ウ.5 跖(蹠)地 ― 6 跖(蹠)む
エ.7 跟随 ― 8 跟う 
オ.9 踵武 ― 10 踵ぐ

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10

<対義語>
1.隠遁 2.掣肘 3.練達 4.都雅 5.荒蕪 

<類義語>
6.乾坤 7.鳥目  8.顚蹶  9.俗世間 10.善悪・良否

<語群>
(こうゆ、しゅくとく、しょうじょう、あとぶつ、ふかん、さち、えんぶ、ふえき、しゅつろ、ひぞく)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.バブの災い
2.江河はロウシを満たす能わず
3.ケイ、酸くして蚋聚まる
4.アンに拠りて顧眄す
5.キュウを負う
6.トキにも非時にも外れる
7.ケイヨウは少なきを以て貴となす
8.ショウスウ以て之を貫く
9.能弁者は便佞コウキュウのみ
10.悪言は口より出ださず、コウゴは耳に留めず

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

(A)「・・・書斎の襖をあけて見ると、ゆうべ泊つた八人の与党、・・・大井、安田等に取り巻かれて、平八郎は (ア)茵の上に端坐してゐた。・・・身の丈五尺五六寸の、面長な、色の白い男で、四十五歳にしては老人らしい所が無い。濃い、細い眉は弔つてゐるが、張の強い、鋭い目は眉程には弔つてゐない。広い額に青筋がある。髷は短く詰めて結つてゐる。 (イ)月題は薄い。一度  (1)カッケツしたことがあつて、口の悪い男には青 (2)ビョウタンと云はれたと云ふが、現(げ)にもと頷かれる。・・・」
「・・・ 岡田は又「はあ」と云つて耳を (ウ)欹てた。「君は中斎先生の弟子ではない。己は君に此場を立ち退いて貰ひたい。挙兵の時期が最も好い。若しどうすると問ふものがあつたら、お供をすると云ひ給へ。さう云つて置いて逃げるのだ。己はゆうべ寝られぬから墓誌銘を自撰した。それを今書いて君に遣る。それから京都東本願寺家の粟津陸奥之助と云ふものに、己の心血を (エ)灑いだ詩文稿が借してある。君は京都へ往つてそれを受け取つて、彦根にゐる兄下総の邸へ往つて大林権之進と云ふものに逢つて、詩文稿に墓誌銘を添へてわたしてくれ給へ。」かう云ひながら宇津木はゆつくり起きて、机に (オ)靠れたが、宿墨に筆を浸して、有り合せた美濃紙二枚に、一字の書損もなく (3)フクコウの文章を書いた。書き畢つて一読して、「さあ、これだ」と云つて岡田にわたした。岡田は草稿を受け取りながら、「併し先生」と何やら言ひ出しさうにした。・・・」(鴎外・大塩平八郎)

(B)「・・・ 文一郎は寺で人と成つて、渋江家で抽斎の亡くなつた頃、本家の文内の許に引き取られた。そして成善が近習小姓を仰附けられる少し前に、二十歳で信順(のぶゆき)の中小姓になつたのである。文一郎は頗る (4)シボウがあつて、心自らこれを   (カ)恃んでゐた。当時吉原の (5)コウギの許に足繁く通つて、遂に夫婦の誓をした。或夜文一郎はふと醒めて、傍に臥してゐる女を見ると、一眼を大きくみひらいて眠つてゐる。常に美しいとばかり思つてゐた面貌の異様に変じたのに驚いて、肌に粟を生じたが、忽ち又 (6)エンムに脅されてゐるのではないかと疑つて、急に身を起した。女が醒めてどうしたのかと問うた。文一郎が答は未だ半ならざるに、女は (7)マンケンに紅を潮して、偏盲のために義眼を装つてゐることを告げた。そして涙を流し つゝ、旧盟を破らずにゐてくれと頼んだ。文一郎は陽にこれを諾して帰つて、それ切(きり)此女と絶つたさうである。」(鴎外・渋江抽斎)
(注)コウギ:なれ親しんだ遊女  

(C)「・・・渋江氏の勤王は其 (8)ゲンイを詳にしない。しかし抽斎の父允成に至つて、師柴野栗山に啓発せられたことは疑を容れない・・・
・・・ 抽斎の王室に於ける、常に (9)コウコウの心を懐いてゐた。そして曾て一たびこれがために身命を危くしたことがある。保さんはこれを母五百に聞いたが、(キ)憾むらくは其月日を詳にしない。しかし本所に於ての出来事で、多分安政三年の頃であつたらしいと云ふことである・・・
或日手島良助と云ふものが抽斎に一の秘事を語つた。それは江戸にある某貴人の窮迫の事であつた。貴人は八百両の金が無いために、将に苦境に陥らんとしてをられる。手島はこれを調達せむと欲して奔走してゐるが、これを獲る道が無いと云ふのであつた。抽斎はこれを聞いて慨然として献金を思ひ立つた。抽斎は自家の窮乏を口実として、八百両を先取することの出来る無尽講を催した。そして親戚故旧を会して金を醵出せしめた。無尽講の夜、客が已に散じた後、五百は沐浴してゐた。明朝金を貴人の許に (ク)齎さむがためである。此金を(ケ)上る日は予め手島をして貴人に稟さしめて置いたのである。
 抽斎は忽ち (10)ハクタクの声を聞いた。仲間が (コ)誰何すると、某貴人の使だと云つた。抽斎は引見した。来たのは三人の侍である。内密に旨を伝へ たいから、人払をして貰ひたいと云ふ。抽斎は三人を奥の四畳半に延いた。三人の言ふ所によれば、貴人は明朝を待たずして金を獲ようとして、此使を発したと云ふことである。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注)ゲンイ:本末・もととすえ(広辞苑所載) コウコウ:心安んぜぬさま・うれえるさま(広辞苑所載) ハクタク:(大辞林)来訪の者が門戸をたたく音。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第8回 標準解答>
(一)
1.そだい 2.きゅうきゅう 3.るいさん 4.そうまん 5.そうこ・しょうこ 6.こうとう 7.しら 8.ちょち 9.ひつとう 10.こうわく 11.てきじょう 12.あつてき 13.しゃくいん 14.そうさ 15.げせん(がせん) 16.どうこつ 17.さんしゃく 18.けんしゃ 19.ちほん 20.ろうびそう
21.きぬがさ 22.いがた 23.いと 24.とど 25.し 26.ゆた 27.すす 28.はなは 29.ちまた 30.かたち
(二)
1.卦算 2.藁苞・藁苴 3.糝 4.不逞 5.嵌・填 6.顴骨 7.拵 8.耄碌 9.鶚・雎 10.御神籤・御御鬮 11.揉 12.藺草・藺 13.鹵獲 14.鹹水 15.酣酔
(三)
1.杣 2.鵆 3.鵥 4.楾 5.襷
(四)
1.簸却 2.懇誠・悃誠 3.踵骨腱 4.亀趺 5.赭山
(五)
問1
1.ア池塘  2.イ狂瀾  3.ウ篳路 4.エ賤斂  5.オ涸轍  6.カ投杼  7.キ褒貶  8.ク濃沫(濃抹)9.ケ殷富 10.コ無礙(無碍)
問2
11.オ  12.コ  13.ウ  14.カ  15.ア
(六)
1.ゆにわ 2.ねずみもち 3.ははこぐさ 4.このわた 5.びんざさら 6.いわたけ 7.はるとらのお 8.ひさげ 9.つぶり 10.いかき
(七)
1.せんちゅつ 2.しりぞ 3.かんぷん 4.よろこ 5.せきち 6.ふ 7.こんずい 8.したが 9.しょうぶ 10.つ
(八)
1.出廬 2.扶掖 3.不堪 4.鄙俗 5.膏腴 6.霄壤 7.阿堵物 8.蹉躓  9.閻浮  10.淑慝

(九)
1.馬舞 2.漏卮 3.醯 4.鞍 5.笈 6.斎 7.瓊瑶 8.誦数 9.口給 10.苟語

(十)
(1)喀血 (2)瓢箪 (3)腹藁(腹稿) (4)姿貌 (5)狎妓 (6)魘夢 (7)満臉 (8)源委(原委) (9)耿々 (10)剥啄
(ア)しとね (イ)さかやき (ウ)そばだ (エ)そそ (オ)もた (カ)たの (キ)うら (ク)もたら (ケ)たてまつ (コ)すいか


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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その32 模擬試験問題各回の中の補足

2015年08月24日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●これまでに出題した「syuusyuu模擬試験問題」各回の中の補足です。・・・何回目か、順不同、バラバラですがご容赦ください。
<「楫枕」>
 訓では「かじ(ぢ)まくら」・・・
 ①楫を枕にして寝ること、転じて、ア.船中に寝ること イ.船旅 ウ.海岸に近い家に寝ること
 ②かじ(船が、夜、碇泊しているのを、かじを枕にしているとみなしていう)
 という意味だそうです。
 ついでに、「かぢまくら 一夜ならぶる友船も 明日の泊りや己が浦浦」(玉葉和歌集)・・・って、風流な和歌も。
<「槊を横たえ、詩を賦す・・・」>
 この「槊」は、戈・矛・戟に比べて、長さが「長いもの」。
 「赤壁賦」(蘇軾)の中で、魏の曹操の事を詠ったものですね、「英雄は戦いの中でも風流を忘れないこと のたとえ」とか・・・。
<「郢人、其の鼻端を堊慢す・・・」>
 「郢人、其の鼻端を堊慢し、・・・匠石をして之をけずらしむ。匠石、斤を運(めぐ)らして風を成し、・・・堊を尽くせども鼻傷つかず」
 鼻にしろつち(白土)をべったり塗ったけど、全然傷つかなかったという・・・「運斤成風」「神工鬼斧」「 匠石運斤」などの元となる故事です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●またまた・・・漢検漢字辞典(第1版)には無かった読み・・・第2版には載っていたら教えてくださいね👍

*枉(むだ)に  *枋(ヘイ、え) *柢(もと)づく *梲(つえ) ・・・・・・・・・
*と、書きだしたところで、とっても多いことが判明、とても書ききれないので、やめます<(_ _)>
*なるべく漢検漢字辞典の範囲内でと考えていましたが、ちょっと無理です。また、わざわざ、知識・情報の質・量を(受検のためとはいえ)縮小させるのも、本末顚倒のような気がするので、あまり同辞典の内容には拘らないことにしました👍

*だれか、第1版と第2版の違い、整理してくれないかな(^^;)・・・第2版には第1版との違いが整理してあるのかしら???
(今度、図書館で見てみよう・・・アビスタにも新刊として発注、購入してもらいました・・・)

*ということで、今後も、当ブログでは模試問題も含め、漢検漢字辞典の範疇から外れる語彙も多く出ると思いますので、お含み置きください。

👍👍👍 🐑 👍👍👍

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漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第7回

2015年08月20日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第7回)です。前回と同程度の難易度と思います。なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いづれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋
 
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第7回>
訂正(09041608)(五)の10.コ「巓委」→「顚委」に変更(内容に変わりはありませんが、漢検辞典に合わせました)。(九)の9.「シなるがゆえに・・・」→「なるがゆえに・・・」に変更。

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.九山、栞旅す 
2.楫枕に羇愁を催す
3.稜威に祗畏す 
4.祟悪起る 
5.3月上巳、禊飲す 
6.盗人、窩蔵
7.窶国の民、窮乏す
8.站頭にとどまる 
9.竟然、此の如し 
10.罅漏を補苴する
11.歓喜抃舞、竭歓
12.投笏し致仕す  
13.笋牙を食す 
14.君子の徳を脩むるは笄丱に始まる
15.筴問で登用する 
16.筧水、潺潺たり 
17.茅屋のことを篳牖ともいう
18.荊軻、「風蕭蕭として・・・」と変徴で詠ず
19.粤若、漢の丕基成れり  
20.其の肉、臑若たり 
21.の若芽は食用として珍重される 
22.乗客を船で本船まで送る  
23.、偏に学習不足に因る 
24.書にす 
25.神籤で
26.ろな説明を加える
27.印鑑のを持つ 
28.葛で之をねる 
29.羚羊、角をく 
30.事を為すにい哉

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.ヒウチイシを使って火をつける (「火打石」は不可)
2.アイヅチを打ち乍ら話を聞き続ける 
3.シソ漬けを食べる 
4.メシビツからごはんを装う 
5.儔輩の死にバンコクの涙を注ぐ 
6.老眼で目がカスんで良く見えない
7.古いばかりで役にたたないものをコットウ的存在という
8.てて加えて更に問題が生じた
9.トウテツ文とは古代中国の銅器に見られる奇異な獣面文様である 
10.欄干にモタれて詠吟する
11.君子はホウチュウを遠ざく 
12.葦(よし)を日除けに用いる
13.大根の心(芯)にが立っている 
14.巫女がヨウエンなしぐさを見せる
15.ヨウエンな地へ派遣される 
 
(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.かの人のオモカゲを追う 
2.牛尾魚とも書くコチは晩春、特に美味といわれる 
3.1キロリットルの量の水を汲みだす
4.筑波オロシが吹く
5.河川の清冽な水を好むカジカも美味といわれる

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.くどくど言う事
2.根拠のない説、架空の話、でたらめ
3.混じり気のない濃いあま酒
4.久しく会わないこと
5.他人の説を盗み取って自分の説とすること
<語群>
(るげん、ひょうせつ、とうせつ、じょご、けいかつ じゅんれい、だくろう、さっくう)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア(  )折衷  2.イ(  )時晦  3.ウ(  )走尿 4.エ(  )死義  5.オ(  )渉河
6.カ僧伽(  )  7.キ旋転(  )  8.ク拾遺(  ) 9.ケ孤苦(  ) 10.コ顚委(  )
<語群>
(ほけつ、さんし、とうせつ、じゅんよう、れいてい、しんしゃく、せいしゅん、いじょう、こうし、らんま) 
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.源流から末流まで勢いがはげいしこと
12.時世が悪い時は世に出ず好機が訪れるのを待つこと
13.日常生活、普段のくらしのこと
14.文字の誤り
15.見落としている過失や誤りを見つけて正し補うこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.生絹  2.年魚  3.善知鳥  4.陰行草  5.神籬 6.狗舌草 7.竹筒  8.尸童  9.鶏眼草 10.鶏魚

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1 糺結 ― 2 糺う 
イ.3 麁笨 ― 4 笨い
ウ.5 赧顔 ― 6 赧める
エ.7 絡繹 ― 8 繹なる
オ.9 罔極 ―10 罔い

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.雇傭  2.静謐 3.懈怠  4.荼毒  5.長生 
<類義語>
6.飼葉  7.農事 8.鋳型  9.沈淪 10.簷馬
<語群>
(ひえき、すうまつ、ふうたく、らくはく、かしょく、ようはん、かくしゅ、ちゅうよう、かっきん、けんじょう)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.スウカン甘きを加えず
2.国を治むる者はあえてカンカを侮らず
3.サイシを以て巨美を棄てず
4.財宝は地獄のイエヅト
5.レイサイ一点通ず
6.名は実のヒンなり
7.エイフを請う
8.溺を拯うに石をスイ
9.なるが故に能く勇なり
10.莫耶を鈍と為し、鉛刀をセンと為す

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

(A)「・・・先生未だ一面の識有らず又其名姓を知らざるも、其洋火酒を一見するや早已に二三分の酔を増したる心地せり。其一人は冠履被服並びに洋装にて、鼻目 (1)シュンソウに軀幹頎秀(キシュウ)に挙止発越に言辞明弁にして、定(さだ)んで是れ思想の閨中に生活し (2)リギの空気を呼吸し、論理の直線に (ア)ふて前往して実際迂曲の (3)ケイロに由ることを (イ)屑しとせざる一個の理学士なるべし。
 今一人は丈高く腕太く面(おもて)蒼く目深く、飛白の (4)トウや短後の袴や一見して其偉大を好み奇険(=危険)を喜び、性命の重きを餌にして功名の楽を釣る豪傑社会の人種たるを知る可し。
 坐定まり礼 (ウ)畢はり、 (エ)徐に彼洋火酒を傾け (5)ヒンシュ献酬して漸く佳境に入るに及び、先生 (オ)輒ち一人の客を呼で紳士君と称し今一人を呼で豪傑君と称して、其名姓を問はず。客も亦笑ふて敢て嗔らず。・・・」(中江兆民・三酔人経綸問答)

(B)「・・・或日阿部家の女中が宿に下つて芝居を看に往くと、ふと登場してゐる俳優の一人が養竹さんに似てゐるのに気が附いた。さう思つて、と見かう見するうちに、 女中はそれが養竹さんに相違ないと極めた。そして邸に帰つてから、これを (6)ホウバイに語つた。  (カ)固より一の可笑しい事として語つたので、初より枳園に危害を及ばさうとは思はなかつたのである。・・・
 さて此奇談が阿部邸の奥表(おくおもて)に伝播して見ると、上役はこれを棄て置かれぬ事と認めた。そこでいよいよ君侯に (キ)稟して禄を (ク)褫ふと云ふことになつてしまつた。・・・」
「・・・助太郎は武張つた男で、髪を (ケ)糸鬢に結ひ、黒紬の紋附を着てゐた。そしてもう藍原氏かなと云ふ嫁があつた。初め助太郎とかなとは、まだかなが藍原右衛門の女であつた時、 (7)ケツゲキ (コ)鑽つて相見えたゝめに、二人は親々の勘当を受けて、裏店の世帯を持つた。しかしどちらも可哀い子であつたので、間もなくわびがかなつて助太郎は表立つてかなを妻に迎へたのである。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注)「ケツゲキを鑽る」:私通のこと。孟子故事。

(C)「・・・九月十七日。昨夜深更より風吹出で俄に寒冷となる。朝太陽堂主人来談。午後雑司ヶ谷墓地を歩み小泉八雲の墓を掃ふ。塋域に椎の老樹在りて墓碑を蔽ふ。碑には右に正覚院 殿浄華八雲居士。左に明治三十七年九月二十六日寂。正面には小泉八雲墓と刻す。墓地を横ぎり鬼子母祠に (8)サイし、目白駅より電車に乗り新橋に至るや日既に没 し、商舗の燈火燦然たり。風月堂に食して帰る。
・・・大正十一年十月十二日。松莚子夫婦と自働車を与にして洛外の醍醐寺を訪ふ。堂舎の古雅、林泉の (9)ユウスイ、倶に (10)ジンカン(=俗世間のこと)の物ならず。・・・」(『摘々録 断腸亭日乗』 永井荷風の日記)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第7回 標準解答>
(一)
1.かんりょ 2.しゅうちん 3.しい 4.すいあく 5.けいいん 6.かぞう 7.くこく 8.たんとう 9.きょうぜん 10.ほしょ 11.けつかん・けっかん 12.とうこつ 13.じゅんが 14.けいかん 15.さくもん 16.けんすい 17.ひつゆう 18.へんち 19.えつじゃく 20.じゅじゃく 
21.ぬなわ・じゅんさい 22.はしけ 23.ただ 24.しる 25.うらな 26.ねんご 27.つまみ 28.たば 29.か 30.かた
(二)
1.燧石 2.相槌・相鎚 3.紫蘇 4.飯櫃(盧・筲) 5.万斛 6.翳 7.骨董 8.糅・搗 9.饕餮 10.凭・靠 11.庖厨 12.簀 13.鬆 14.妖艶 15.遥遠

(三)
1.俤 2.鯒 3.竏 4.颪 5.鮖

(四)
1.絮語 2.鑿空 3.醇醴 4.契闊 5.剽窃

(五)
問1
1.ア斟酌 2.イ遵養 3.ウ行屎 4.エ蹈節  5.オ三豕  6.カ藍摩 7.キ囲繞 8.ク補闕 9.ケ零丁 10.コ勢峻
問2
11.コ  12.イ 13.ウ 14.オ 15.ク

(六)
1.すずし 2.あゆ 3.うとう 4.ひきよもぎ 5.ひもろぎ 6.さわおぐるま  7. ささえ 8.よりまし 9.やはずそう 10.いさき

(七)
1.きゅうけつ 2.あざな 3.そほん 4.あら 5.たんがん 6.あから 7.らくえき 8.つら 9.もうきょく・ぼうきょく 10.な
 
(八)
1.馘首  2.喧擾  3.恪勤  4.裨益   5.中夭  6.芻秣  7.稼穡  8.鎔笵(範) 9.落魄  10.風鐸

(九)
1.芻豢 2.鰥寡 3.細疵 4.家苞 5.霊犀 6.賓 7.郢斧 8.錘 9.慈10.銛

(十)
(1)俊爽 (2)理義 (3)逕路(径路) (4)套 (5)賓主 (6)傍輩(朋輩) (7)穴隙 (8)賽 (9)幽邃 (10)塵寰
(ア)したが (イ)いさぎよ (ウ)お (エ)おもむろ (オ)すなわ (カ)もと (キ)もう (ク)うば (ケ)いとびん (コ)き

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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その29 模擬試験問題の補足  鬣

2015年08月19日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●模擬試験問題の補足(つづき)
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第3回>
「18.閭閻より興り、民事の艱難を知る」
*「閻魔」の「閻」ではなく、この「閻」は、里中の門・ちまたの意味。「閭」が里の(入口の)門。「閭閻」で、里門と里中の門、むらざと。転じて、村里に住む貧しい人の喩え・邑里の庶人という意味だそうです👋 こういうの、いままでは音読みできても意味までは分からんかった(^^;)
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第5回>
「1.大道、亶亶、その身を去るに遠からず」
*亶亶=坦坦の意で、道が平らなさま という意味。(現行の読みの中にはありません・・・でも、こういうの、出ますよね)
●漢和辞典から・・・
「鬣(リョウ、たてがみ)」・・・「たてがみ」以外に大した意味なんてないだろうと思っていたら・・・
大漢和辞典には、以下のように、いろんな意味が載ってました。対応する熟語の一部は勝手に当方で推量で当てているのもあります。
①鬣鬣(リョウリョウ):髪の毛が立つさま (字通では「髪のなびくさま」)、狎鬣(コウリョウ):次々に重なり接するさま 
②ひげ、あごひげ:「長鬣」とか「鬚鬣」とかが該当するか・・・
③かみ、け:髦鬣(ボウリョウ)
④馬のたてがみ:馬鬣(バリョウ)
⑤魚のあごのわきの小ひれ
⑥鳥の頭の毛・・・「鵁鶄」の翠鬣(スイリョウ)・・・
⑦蛇の鱗
⑧箒、箒の端
⑨まつば
・・・何が何だかわからんくなってきますが、⑤以下は無視(^^)

👋👋👋 🐑 T👋👋👋

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漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第6回

2015年08月17日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●「愛は惜しみなく与える」なのだ・・・なんちゃって(^^;)御一人でもご連絡いただいた方がいれば次へ進むことといたしました👋
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第6回)です。前回と同程度の難易度と思います。なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いづれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋

<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第6回>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.南に嘉魚有り 烝然として汕汕す 
2.四驪 済済たり 轡(ヒ)を垂るること濔濔たり
3.谺然として山中の壑(たに)が開ける 
4.庭燎、晢晢たり  
5.暘烏出づ  
6.その着物は暈繝に染めている 
7.すくもむしのような形をした鼻のことを「曷鼻」という  
8.朮(おけら)はアザミに似た草の名で、一名「山薊」という 
9.国の政柄を執る宰相のことを枋国という 
10.徳は大人を枳維し、大人は卿を枳維し、卿は大夫を枳維す
11.諸々、搏攫柢噬の獣、その歯角爪牙を用いるや・・・ 
12.草木が槭然と枯れ凋んでいる 
13.檐馬が涼しげに鳴っている
14.水声、淙汨たり 
15.湖泥により淤淀となっている 
16.小舟が湍滝に遭い、翻弄される
17.風が瀏莅と林木を揺らしている
18.橇車で雪道を行く
19.牀簟に臥す 
20.まだらうしのことを駁犖という
21.に乗って東夷へ往く
22.を横たえて詩を賦す 
23.不吉なが漂う 
24.い態度に感服する
25.百川沸滕し、水、がる 
26.にはまることを陥濘(カンネイ)という 
27.を被り正装する 
28.をはめられる 
29.大いにしむ  
30.乾いて水気がなくなりびた

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.上役をきおろす 
2.キワドいところで間に合った
3.ロクすっぽ、挨拶もできない若者が増えている 
4.失敗してショゲている
5.まだイチルの望みがある
6.息子をカタる「オレオレ詐欺」が頻発している
7.高崇たる山脈がショウリツしている
8.天子直筆のシンカンを見ることができた
9.心に少しくワダカマりがある
10.憲法がケイガイ化する恐れを心配する
11.生前の徳によりシゴウを賜った
12.前後からキョウゲキする 
13.キョウゲキな言動に、皆、驚きを禁じ得ない
14.1911年に起きた中国の革命をシンガイ革命と呼ぶ
15.世間をシンガイさせる犯罪が増えている

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.1級にヤガて合格するだろう
2.イカルは椋鳥ぐらいの大きさのスズメ目アトリ科の鳥だ
3.1ヘクトグラムの重さがあった
4.スイ臓の調子が悪い
5.キスを釣り上げた

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.喜びと悲しみ
2.ことばがはっきりしないこと、態度が煮えきらないこと
3.おそれあわてること
4.手をうって非常に喜ぶこと
5.人の行為をとがめ非難すること
<語群>
(かんきゅう、がんこ、きゅうせき、べんぶ、かんべん、さっとう、しっとう、こうきょ)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア(  )挙踵  2.イ(  )掻痒  3.ウ(  )附耳  4.エ(  )千里  5.オ(  )浅掲
6.カ史魚(  )  7.キ彫虫(  )  8.ク終南(  )  9.ケ載籍(  )  10.コ亮遺(  ) 
<語群>
(しんれい、こうかん、きんかく、まこ、てんこく、じくろ、しょうけい、ちゅつひん、えんけい、じょうそく) 

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.詩作などで細かな技巧にはしること
12.仮もがりの葬儀礼を退けてまで主君を諌めること
13.仕官の道が得やすいこと
14.物事が思いどおりになること
15.人に注意をする時には、相手が傷つかないような気遣いが必要ということ

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.金漆 2.大口魚 3.行器 4.皁莢 5.小舌 6.苦参 7.胡蘿蔔 8.郁子 9.馬陸 10.四照花

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
 ア.1 犒賚 ― 2 賚う
 イ.3 緇衲 ― 4 緇い
 ウ.5 戮力 ― 6 戮せる 
 エ.7 歃血 ― 8 歃る 
 オ.9 剏業 ― 10剏める

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.都邑  2.韜晦  3.嶮岨 4.磊落 5.広闊 
<類義語>
6.鳴箭  7.鉄漿 8.淅瀝 9.大海原 10.煢釐
<語群>
(たんい、そうえい、ひれき、しょうじょう、こうし、きょうあい、けんきょう、でっし、かふ、へきすう)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.タイカの材は一丘の木に非ず
2.イッサンを博す
3.コウフン花を生ず
4.蓼虫は苦さを知らず、ショチュウは臭さを知らず
5.カンキョウを煩わす
6.コチュウの天地に遊ぶ
7.コフを甦らしむ 
8.鴫のカンキン
9.シンマクに負えぬ
10.野猪にしてカイするもの

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

(A)「・・・抽斎の述志の詩は、今わたくしが中村不折さんに書いて貰つて、居間に懸けてゐる。わたくしは此頃抽斎を敬慕する余りに、此(1)フクを作らせたのである。
・・・わたくしは (ア)少い時から多読の癖があつて、随分多く書を買ふ。わたくしの俸銭の大部分は内地の書肆と、ベルリン、パリイの (2)ショコとの手に入つてしまふ。しかしわたくしは曾て珍本を求めたことがない。或る時ドイツのバルテルスの文学史の序を読むと、バルテルスが多く書を読まうとして、廉価の本を (3)ショウリョウし、文学史に引用した諸家の書も、大抵レクラム版の書に過ぎないと云つてあつた。わたくしはこれを読んで (イ)私かに殊域 (ウ)同嗜の人を獲たと思つた。それ ゆゑわたくしは漢籍に於ても宋 (4)ザンポンとか元 (4)ザンポンとか云ふものを顧みない。『経籍訪古志』は余りわたくしの用に立たない。わたくしは其著者が渋江と森とであつたことをも忘れてゐたのである。・・・」(鴎外・渋江抽斎)

(B)「・・・墨汁師も首肯して云つた。戴氏独立の表石の事は始て聞いた。池田氏の上のみではない。自分も (エ)黄檗の衣鉢を伝へた身であつて見れば、独立の (5)イセキの存滅を意に介せずにはゐられない。想ふに独立は寛文中九州から師隠元を黄檗山に (6)セイしに上る途中で寂(じゃく)したらしいから、江尸には墓はなかつただらう。嶺松寺の表石とはどんな物であつたか知らぬが、或は牙髪塔の類ででもあつたか。それは兎も角も、其石の行方も知りたい。心当りの向々へ問ひ合せて見ようと云つた。
・・・引き続いて二月に、森枳園の家に奇怪な事件が生じた。枳園は阿部家を逐はれて、祖母、母、妻勝(かつ)、生れて三歳の倅養真の四人を伴つて夜逃をしたのである。後に枳園の自ら撰んだ (7)ジュゾウ碑には「有故失禄」と書してあるが、その故は何かと云ふと、実に悲惨でもあり、又滑稽でもあつた。
 枳園は好劇家であつた。単に好劇と云ふだけなら、抽斎も同じ事である。しかし抽斎は俳優の技を、観棚(かんぼう=客席のこと)から望み見て楽むに過ぎない。枳園は自ら其 (8)カハクを学んだ。  (8)カハクを学んで足らず、遂に舞台に登つて、ツケ(拍子木に似た木)を撃つた。後には所謂相中(あいちゆう=歌舞伎役者の位)の間に混じて、並(ならび)大名などに扮し、又注進などの役をも勤めた。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注)ジュゾウ:生存中に立てておく墓

(C)「・・・七月九日。早朝より団子阪の邸に往く。森先生は午前七時頃遂に (9)コウを属せらる。悲しい哉。
・・・大正十一年七月十一日。玄文社合評会終りて後、小山内兄弟と自働車にて観潮楼に至り、鷗外先生の霊前に通夜す。此夜来るもの凡数十名。その中文壇 (10)ソウコの士(=文筆業)は僅に一四,五人のみ。・・・」(「摘々録 断腸亭日乗」永井荷風の日記)

(D)「・・・六月八日。 北白川宮御葬儀の当日なりとて劇場休業す。松莚子門弟を従へ箱根に遊ぶ。電話にて同行を勧められしが、昨日より右の眼に物 (オ)貰ひ出来て痛みあり。辞して徃かず。朝より眼を洗ふこと屢なり。読書に堪えざるを以て、午後杖を江東に曳く。深川高橋より行徳通の石油発動船に乗り、中川を横り、西船堀の岸に上り放水路の (カ)坡上を歩む。西岸には工場立続きたれど東岸には緑樹鬱蒼茅舎の散在するを見る。  (キ)廬萩深き処 (ク)行々子の声騒然たり。船堀橋を渡り小松川城東鉄道停車場に至る時雨に逢ふ。今日見たりし放水路堤防の風景は (ケ)恰も二十年前の墨堤に似たり。近郊の繁華 (コ)寔に驚くべし。・・・」(「摘々録 断腸亭日乗」永井荷風の日記)
(注)(キ)の「廬萩」の「廬」は「盧」か「蘆」の誤りかと思われる。「盧荻」か「蘆荻」と見做して回答すること。

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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第6回 標準解答>
(一)
1.さんさん 2.でいでい 3.かぜん 4.せいせい 5.ようう 6.うんげん 7.かつび 8.さんけい 9.へいこく 10.きい 11.ていぜい 12.せきぜん 13.えんば 14.そうこつ 15.おでん 16.たんろう 17.りゅうり 18.きょうしゃ 19.しょうてん 20.ばくらく 
21.いかだ 22.ほこ 23.き 24.いさぎよ 25.わきあ 26.ぬかるみ 27.かんむり 28.てかせ 29.たの 30.から

(二)
1.扱 2.際疾 3.陸(「碌」は当て字だがOKかも) 4.悄気 5.一縷 6.騙 7.聳立 8.宸翰 9.蟠 10.形骸 11.諡号 
12.挟撃・夾撃 13.矯激 14.辛亥 15.震駭

(三)
1.軈 2.鵤 3.瓸 4.膵 5.鱚

(四)
1.休戚 2.含糊 3.惶遽 4.歓抃 5.察当(撮当)

(五)
問1
1.ア 延頸 2.イ 麻姑 3.ウ 躡足 4.エ 舳艫 5.オ 深厲 6.カ 黜殯 7.キ 篆刻 8.ク 捷径 9.ケ 浩瀚 10.コ 巾幗
問2
11.キ 12.カ 13.ク 14.イ 15.ウ

(六)
1.こしあぶら 2.たら 3.ほかい 4.さいかち 5.ひこ 6.くらら 7.にんじん 8.むべ 9.やすで 10.やまぼうし

(七)
1.こうらい 2.たま 3.しとつ 4.くろ 5.りくりょく 6.あわ 7.そうけつ 8.すす 9.そうぎょう 10.はじ
 
(八)
1.僻陬 2.披瀝 3.坦夷  4.狷狭 5.狭隘 6.嚆矢 7.涅歯 8.蕭條(条) 9.滄瀛 10.寡婦

(九)
1.大廈 2.一粲 3.口吻 4.蛆虫 5.緩頬 6.壺中 7.涸鮒 8.看経 9.慎莫 10.介

(十)
(1)幅 (2)書估(原典は「估」。「賈」でも可か。) (3)渉猟 (4)槧本 (5)遺蹟(遺跡) (6)省 (7)寿蔵 (8)科白 (9)纊(「紘」でも可か。) (10)操觚
(ア)わか (イ)ひそ (ウ)どうし (エ)おうばく (オ)もら  (カ)はじょう (キ)ろてき (ク)よしきり(ぎょうぎょうし) (ケ)あたか (コ)まこと

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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その27 模擬試験問題の補足説明  閘

2015年08月17日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●いきなり閑話休題・・・先週の検索キーワード
 *先週、ほぼ毎日、「瀬瀬幔」を検索している方々がいました(日に10人にはいきません)が、何かあったんでしょうか?どうも世事に疎くなってて、なんでこの言葉が興味を引いているのか、よくわからん・・・。
 *直近の公開記事の閲覧数が多いのはいつものとおりですが、先週から「模擬試験問題」にかかわる熟語や故事成語類などの検索がポチポチあります。復習されているのか、それとも問題の正誤をチェックされているのか(^^;)、よくわかりませんが、うれしい(^^)特に、自分でも、後追いで検索してみて、自分のブログだけが、あるいは、自分のブログが上位で、見つかると、なんかうれしい・・・(^^)
●模擬試験問題の補足説明(つづき)
①syuusyuu漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第4回
「2.喪には三年の仂を用ふ」:出典は「礼記」。3年分の年度会計の1割を葬儀の費用に充てるという意味。標準解答の音読みは大漢和か字通所載の読みにしています。ネットでは違う読みとしているものもあるようです。他の辞典ではどうなっているか不明です。
「30.沙丘鉅鹿を去ること、斂、三百里・・・」:この訓読みは漢検漢字辞典(第1版)には載っていないようです。他に、同じ訓読みとなる漢字は、漢検対象内漢字では、「粗、略、麁」があります。
②syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第5回
「3.何の造做もない」:「做」←これは「作」の俗字。だから、「做」が出たら「作」に置き換えて読んだりすると大丈夫。
「22.心做し、やつれて見える」:上記と同様です。こっちは訓読みですが・・・。たとえば「見做す」=「見作す」(*作す=凖1読み)
「9.郢人、その鼻端を堊慢す」:四字熟語「運斧成風」の故事の中にある文です。
●漢和辞典から・・・
「閘門(コウモン)」の「閘」(コウ、オウ、ひのくち)
 これは漢検・漢字辞典では、「①水門。ひのくち。「閘門」 ②門をあけたてする。せきとめる。」と詳しく出ている。
 ②の意味はそのとおりですが、動詞としての訓読みは現行ではありません。(大漢和・字通とも②の意味は載せてました。)
 さて、訓読みの「ひのくち」・・・これは「樋の口」(広辞苑:水を出し、またはふさぐ戸口。樋(ひ)。水門。)・・・こんなの、ひらがなで「ひのくち」と書かれてあっても、良く知らんかった(^^;)

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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その26 模試問題補足

2015年08月16日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●「syuusyuu 模擬試験(チャレンジャー用)」
 1.第5回まで配信済み。現在、第9回目分を作成中(・・・ということは、第6回、第7回、第8回は完成済み👋)
   これからはチャレンジャーの方の進捗状況をみながら(といっても当方ではわからないが)、ちょっと間隔を空けて配信して
   いこうと考えています・・・ので、ぜひ、完了報告なり、コメントなり、よろしくお願いします。
   あ、リピーターの方はマイペースでお取り組みいただき、引き続き、チェック方、お願いできれば幸いです<m(__)m>
 2.そろそろ、第1回と第2回で、補足しておいた方が良いと思われるものを下記しておきます。
  <syuusyuu 模擬試験(チャレンジャー用)第1回>
  ①音読み問題 「1.吾れ、万物を齎送と為す」
   *柩、お墓の中に入れる場合、自分への贈り物という意味で「シソウ」と読む。
    単なる、物を送る・送りものという意味の場合は「セイソウ」と読む。
  ②熟語(音訓よみ) 「オ.9 躡景 ― 10 躡む 」
   *定番の「景(エイ)」・・・影をふむという意味・・・影の通用字として「景」を使う場合は「ケイ」ではなく、「エイ」と読む。
    (「説(セツ、エツ)」・・・喜ぶ意味の場合は「説」も「エツ」と読むのと同じですね)
  <syuusyuu 模擬試験(チャレンジャー用)第2回>
  ①文章題 「ショウケン(原文振りはソウケン)の具:気晴らしの手段(大辞林)」
   *原文は「銷遣(の具)」:大辞林にも載っているが、「遣」(うさ・うれいという意味)を消すという意味。銷夏(=消夏)と同じ使い方。
    だから、「消遣」でも意味は同じなので、〇になるかもしれませんね。
  ②文章題 「ショウショウ忌」
   *「小祥」=一周忌。  んで、(周辺知識として調べた人は調べたでしょうけど)3回忌のことは「大祥(タイショウ)」です。
●熟語の読み・一字訓読シリーズ・・・1級配当漢字について、ざっとですが、すべて調査完了👍あ~疲れた。けど、充実した取り組みでした👍
 *ノート5冊分ぐらいに書き留めております。現在配信しているのは2冊目~3冊目あたりでしょうか・・・。
 *それで、一字訓読シリーズの配信や模擬試験問題作成などで気にはなっているのですが、
  ①漢検・漢字辞典には説明されていない「訓読み」が意外に多いですね・・・第2版は知らないけど。
   たとえば、「諳誦」の「諳」・・・漢検漢字辞典(第1版)では「そらん・じる」のみ。読みとしては他に「な・れる」「さと・る」とあります。
   これらの熟語も紹介してい(き)ますがが、合格だけをめざされているのであれば、現在配信中のシリーズは読み飛ばした方が
   よいと思います。ちょっと余分な労力を使うことになります(^^;)
  ②模擬試験問題も、そういう観点から、極力、漢検漢字辞典の範囲内での読み・意味に限定するようにチェックしながら作成し
   始めています。が、まだまだ、逐一チェックするまでに至らないので、中には、同辞典から逸脱する問題もありますので、
   この点、お含み置きのうえで、問題に取り組んでください。

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漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第5回

2015年08月14日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第5回)です。前回と同程度の難易度と思います。チャレンジャーの方は、トライしてみてください・・・。なお、模試は第2回以降は(できれば)順番に解いていくことをおすすめします。前回問題を解いておくと、次回以降の問題が簡単、あるいは、より深く理解できるような問題構成に・・・一部分ですけど・・・配慮して作成していますので・・・👋👋👋なお、間違っているところやご不明な点などあれば、遠慮なく・・・というか、ぜひお知らせください。歓迎いたします。ただし、問題に対する補足説明は、未着手の他の方の手前、出来かねるかも知れませんが、「何処何処を見れば(調べれば)分かります」という程度のヒントや返事はできるかも知れません。いづれにしろ、なんなりとコメントください👋👋👋

<訂正>(08312214)(六)の1.の解答が間違っていました。解答を訂正。
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第5回>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.大道、亶亶、その身を去るに遠からず
2.何れの処にか感亨無からん
3.何の造做もない 
4.車が偈偈と疾駆する 
5.其れ必ず考覈する所あらん 
6.凭欄し吟詠する 
7.听然と笑う 
8.学問に耽嗜する 
9.郢人、その鼻端を堊慢す 
10.居る者は積倉あり、行く者は裹糧あるなり 
11.嫖姚校尉として驍名を馳す 
12.嵌竇潜みて瀬を洩らす 
13.幵零が棲息している   (注)「幵零」は鳥の名称で、野鳧のこと。
14.平生允当なるを賛するなり
15.西戎を廱偃す  
16.霹靂閃電、怕驚
17.学びて行わざる、之を名づけて掫囊と曰う
18.駿馬を晨鶩す 
19.醯醢を瓶に保存する 
20.暹国はタイ(シャム)の古国名である。
21.天にり、地に蹐する。
22.心し、やつれて見える
23.仏を廃して釈を
24.烏賊のを食す
25.その場にわぬ言葉・・・
26.を神に捧げる・
27.圧制のを逃れる
28.宥めして機嫌をとる
29.、感極まる
30.鬣の黒いの馬がいる

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.この釣堀ではヘラ鮒が釣れる
2.待ちボウけをくわされる
3.モウセンゴケは代表的な食虫植物だ
4.慢性皮膚病の一種に、ナマズ肌がある 
5.香をき込めて客を迎える
6.このドラ焼は美味しい
7.「ししびしお」のことをニクショウと書く
8.トリモチで蝉を捕る
9.カサに懸って攻める
10.ユダメを用いて強弓を調える
11.非望をキユするの愚を犯す
12.テイガクの情
13.好言口よりし、ユウゲン口よりす
14.勝利を知らせるショウショが届いた
15.議会の招集を命ずるショウショが発布された

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.穀物をカマスに入れて運ぶ
2.湖にニオが浮かんでいる
3.足袋のコハゼがはずれている
4.シボリ染めは染色法の一つだ  
5.シキミの果実は猛毒で「悪しき実」が名の由来という

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.みだりに迎合すること
2.しおからの類
3.墓参り
4.人の行状、経歴
5.日と月。日月。
<語群>
(そうたい、へいけい、かいしょうひん、きょうじゃく、けいしょうひん、ふんぼ、せんじょ、こうごう)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア(  )之契  2.イ(  )不霊  3.ウ(  )懸隔  4.エ(  )獲珠  5.オ(  )棋布
6.カ零絹(  )  7.キ咬文(  )  8.ク蓋瓦(  )  9.ケ宴安(  ) 10.コ鴉巣(  ) 
<語群>
(せきちょ、せいら、しゃくじ、たんり、てんじょう、きゅうせん、れいたく、めいがん、ちんどく、せいほう) 

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語からう一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.絹や紙のきれはし
12.危険を冒して大きな利益を得ること
13.互いに助け合う友人関係
14.ぐずぐずいう。いろいろ言う。
15.かたくなで道理に暗く、鈍いこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.乾海鼠 2.恭草  3.仙蓼 4.尻腰 5.蝸螺 6.黄楊  7.浮塵子 8.針孔 9.褞袍 10.栄螺

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10 
 ア.1 淹恤 ― 2 淹まる 
 イ.3 蕭疎 ― 4 蕭しい
 ウ.5 演繹 ― 6 繹す 
 エ.7 旌表 ― 8 旌める 
 オ.9 撕破 ― 10 撕く

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.齟齬  2.隠棲  3.劈頭  4.肥沃  5.仰視 
<類義語>
6.荒瘠  7.殲滅  8.推敲  9.蒼穹 10.擬議
<語群>
(おうさつ、へきくう、しゅつろ、とうび、こうぶ、ふんごう、ちゅうちょ、ふかん、ふえつ、せきろ)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.シュギョクの縁
2.カショの国に遊ぶ
3.ハンドクが愚痴も文殊の智恵
4.クンユウは器を同じくせず
5.考えとソクイは練るほど良い
6.ダツ多ければ、即ち、魚、擾れる
7.ソウリン実ちて囹圄空し
8.羹に懲りてナマスを吹く
9.アコギが浦に引く網
10.ナメクジに塩

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

(A)「・・・これから安政三年に至るまでの間には記すべき事が少い。姑く二三の消息を注すれば、先ず天保十四年に河原崎座が、先に移った中村、市村両座と共に猿若町に移って、勝諺蔵が立作者柴晋助となった。芝宇田川町にいたからである。河竹新七の名は暫らく立ってから、三代目桜田治助の勧に依って襲いだ。嘉永元年六月二十七日に、子之助の祖父伊兵衛が七十余歳で歿した。(ア)法諡は繁誉宝寿徳昌善士である。墓は願行寺(1)センエイの中にある。竜池の師、静廬もこの年八十三歳で歿した。寿阿弥曇の歿したのも同年である。寿阿弥と竜池父子とは(2)ソウシキではあっただろうが、その交の(イ)奈何を詳にしない。しかし後に子之助は清浄光寺から寿阿弥号を受けて、間接に真志屋の阿弥号を襲いだのである。三年に竜池の友諸持が都派を脱して宇治紫文と称した。安政元年に竜池父子の贔屓にした八代目団十郎が自刃した。二年は地震の年である。江戸遊所の不景気は未曾有で、(ウ)幇間(3)ロシ(4)テンプラを売り、町芸妓は葭簀張におでん燗酒を(エ)鬻いだそうである。山城河岸の雨露はこれを(オ)霑し尽すことが出来なかったであろう。・・・」(鴎外・「細木香以」)
(注)センエイ:祖先の墓 ロシ:屋台店のこと。

(B)「・・・独美、字は善卿、通称は瑞仙、錦橋又(5)センオウと号した。その(5)センオウと号したには面白い話がある。独美は或時大きい(カ)蝦蟇を夢に見た。それから『抱朴子)』を読んで、其夢を(6)ショウズイだと思つて、蝦蟇の画をかき、蝦蟇の彫刻をして人に贈つた。これが(5)センオウの号の由来である。
・・・種痘の術が普及して以来、世の人は(7)ホウソウを恐るゝことを忘れてゐる。しかし昔は人の此病を恐るゝこと、 (8)ロウを恐れ、癌を恐れ、癩を恐るゝよりも甚だしく、其流行の盛なるに当つては、社会は一種のパニックに襲はれた。池田氏の治法が徳川政府からも全国の人民からも歓迎せられたのは当然の事である。そこで抽斎も、一般医学を蘭軒に受けた後、特に痘科を京水に学ぶことになつた。丁度近時の医が細菌学や原虫学や生物化学を特修すると同じ事で ある。・・・」(鴎外・渋江抽斎)
(注)ロウ:肺病。肺結核。

(C)「・・・例へば大きな水流を私は心に描く。私はその流れが (キ)何処に源を発し、何処に流れ去るのかを知らない。然しその河は(9)ヨウヨウとして(ク)無辺際 から無辺際へと流れて行く。私は又その河の両岸をなす土壌の何物であるかをも知らない。然しそれはこの河が(ケ)億劫(10)ネンショをかけて自己の中から築き上げたものではなからうか。私の個性もまたその河の水の一滴だ。その水の押し流れる力は私を(コ)して何処かに押し流して行く。或る時には私は 岸辺近く流れて行く。そして岸辺との摩擦によつて私を囲む水も私自身も、中流の水にはおくれがちに流れ下る。更に或る時は、人がよく実際の河流で観察し得 るやうに、中流に近い水の速力の為めに蹴押(けお)されて逆流することさへある。・・・」(有島武雄「惜しみなく愛は奪ふ」)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第5回 標準解答>
(一)
1.たんたん 2.かんこう 3.ぞうさ 4.けつけつ 5.こうかく 6.ひょうらん 7.きんぜん 8.たんし 9.あまん(注) 10.かりょう 11.ひょうよう 12.かんとう 13.けんれい 14.いんとう 15.ようえん 16.はきょう 17.しゅうのう 18.しんぶ 19.けいかい 20.せんこく
21.せぐくま 22.な 23.そし 24.ひしお・しおから 25.そぐ 26.みてぐら・ぬさ 27.くびき 28.すか 29.みな 30.かわらげ
(注)2015.12.20補筆:「あまん」は字通での読み。大字源・漢字源「あくまん・おまん」、大漢和「を(お)まん」となっています。

(二)
1.篦 2.惚 3.毛氈苔 4.癜 5.薫・焚・炷 6.銅鑼 7.肉醬 8.鳥黐・黐 9.嵩 10.檠・榜 11.覬覦 12.棣鄂 13.莠言 14.捷書 15.詔書

(三)
1.叺 2.鳰 3.鞐 4.纐 5.梻

(四)
1.苟合 2.醢醬品 3.掃苔 4.景迹 5.萍桂

(五)
問1
1.ア 麗沢 2.イ 冥頑 3.ウ 天壌 4.エ 探驪 5.オ 星羅 6.カ 尺楮 7.キ 嚼字 8.ク 級甎 9.ケ 鴆毒・酖毒 10.コ 生鳳
問2
11.カ 12.エ 13.ア 14.キ 15.イ

(六)
1.ほしこ(いりこ) 2.ふだんそう 3.われもこう 4.しっこし 5.にな 6.つげ 7.うんか 8.めど、みず 9.どてら 10.さざえ

(七)
1.えんじゅつ 2.とど 3.しょうそ 4.ものさび 5.えんえき 6.ひきだ 7.せいひょう 8.ほ  9.しは 10.さ 
  
(八)
1.吻合 2.出廬 3.掉尾 4.荒蕪 5.俯瞰 6.斥鹵 7.鏖殺 8.斧鉞 9.碧空 10.躊躇

(九)
1.種玉 2.華胥 3.槃特 4.薫蕕 5.続飯 6.獺 7.倉廩 8.鱠・膾 9.阿漕 10.蛞蝓

(十)
(1)先塋 (2)相識 (3)露肆 (4)天麩羅 (5)蟾翁 (6)祥瑞 (7)疱瘡 (8)癆(通用字の「労」でも間違いではないが・・・) (9)漾々 (10)年所 

(ア)ほうし (イ)いかん (ウ)ほうかん (エ)ひさ (オ)うるお (カ)がま (キ)いずこ (ク)むへんさい (ケ)おくごう(原文ルビ)*「おっくう・おっこう」で可か。 (コ)らっ
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漢検1級 27-②に向けての学習状況  その25  模試問題の出題範囲

2015年08月13日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●漢検1級模擬試験問題(チャレンジャー用)第5回完成、明早朝配信予定です。
・今回の模擬試験問題作成に当たっては、だいたい5回分ぐらいの材料を揃えておいて一気に作りました。ダブったりするのが怖かったので(^^;)
・ちょっと早いペースでの配信で辟易されるかも知れませんが、ご容赦ください。
・第6回以降の材料もコツコツと学習しながら整理していますが、しばらくすると、ダブりの問題も出てきてしまうかも知れません。それはそれで復習にもなるかも知れませんので、これも平にご容赦いただけるとありがたいですね<(_ _)>。
●出題範囲&内容について・・・一応、ご参考まで・・・
<読み問題ー音読みー>
大漢和辞典と字通をメインに、見慣れない熟語ではあっても1級配当漢字とその熟語をベースに(その熟語がらみの故事や文章がある場合にはできるだけその前後の文章と合わせて)問題としております。・・・端折って短めの文にしたり、適当な文章が無い場合は意味が通じやすいように創作したりしているものもありますが・・・。
<読み問題ー訓読みー>
1級配当漢字の訓読み(極力、漢検漢和辞典にも載っている訓読みや意味のあるものを採用)と凖1以下の表外読みを中心に出題しています。過去問なども参考に、出そうなものや見落としやすい訓読みをベースに作っています。中には難問と思うものも少し入れ込んでます(^^;)
<書き問題>
基本的には過去問や問題集をベースに、広辞苑なども参考に、出題しています。
<国字>(略)
<語選択>
基本的には、広辞苑所載の熟語が中心です。ほとんど当ブログ内で紹介している熟語です。たまに、それらから外れる難問も紛れ込ませています。
<四字熟語>
漢検四字熟語辞典および漢検漢字辞典所載の四字熟語が中心。毎回、1~2問はそれ以外から出題・・・できるだけ連想しやすい四字熟語を拾ってます。これらも当ブログで紹介済みのものから選定しています。
<熟字訓・当て字>
漢検漢和辞典の巻末および同辞典中に掲載されているものから出題しています。それ以外からは出していないし、出さないつもりです。
<熟語の読み・一字訓読>
半分以上は過去問ベース、あとは目新しい熟語やその訓読みを紹介がてら出題・・・漢検漢和辞典もチェックして、極力、その範囲内で出そうとしていますが、それから逸脱するものもままあります(^^;)・・・これも、過去、ほとんど当ブログで紹介しているものから出題。
<対義語・類義語>
過去問中心に、広辞苑所載熟語を中心に出題。これもたまに、それから外れる熟語がありますが、応用力・連想力あれば出来そうな範囲内の熟語を出題するように努めています(^^;)
<故事・成語・諺>
過去問などからも若干採用することもありますが、極力、過去問にないようなものも紹介がてら出題しています。ほとんど当ブログ内で公開しているものです。
<文章題>
過去4回の文章題の出典のとおり・・・。その出典の中から拾っています。新たな出典までは、もう手が出ないかも(^^;)

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漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第4回

2015年08月11日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●1級チャレンジャー用の模擬試験問題(第4回)を作成しました。前回よりは若干易化させているつもりです。チャレンジャーの方は、めげずにトライしてみてください・・・。今のうちに、数多くの問題にあたることが肝要です👋👋👋

<訂正>(08292320)(一)の8の解答を修正。(一)の25「・・・翼を搏いて・・・」→「・・・翼を搏って・・・」に修正。(解答もあわせて修正)。
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第4回>
(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.情懐、九旻に訴ふるのみ
2.喪には三年のを用ふ
3.節目の木、嚙蹄の馬多し
4.皇道を覃思す 
5.大晦日に鬼やらいの儺儺の声が聞こえる 
6.皇天、吾が邦を眷祐
7.農政の擺撼が要る
8.癰を嗽吮
9.勇往の気、蓬勃として人に逼る
10.乾坤、夐絶
11.俗論を造作して是れを沮歇する
12.豪傑を登崇して朝廷に措く
13.過不及已甚の行に非ず
14.大聖の制し服された袈裟こそ仏教の標幟である 
15.富貴を以て是れに諂屈
16 雄雉于に飛び 其の羽を泄泄
17.古の人、黄髪の番番たるに謀る
18.柬書相通ず
19.屈原、汨没
20.嬲悩の問題が出来した
21.是の道や、何ぞ以てしとするに足らん
22.竹で編まれたで船を曳く
23.石をえて美玉と妻を得る
24.田をすのに堪えない土地だ
25.大鷲が翼をって勢いよく飛んでいる
26.身心ともにれた
27.正式に妻をった
28.牛が草原で牟然といている
29.金塊をに仕舞う
30.沙丘鉅鹿を去ること、、三百里・・・

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.彗星をことをホコボシということがある・
2.人を使いコナ
3.証拠をデッちあげる
4.枝もタワわに実がなる  
5.舟をして待つ。
6.モッタイないお言葉をいただく
7.お正月にベイゴマで遊ぶ
8.ショウシャな邸宅が立ち並ぶ
9.栄華あれば必ずシュウスイあり
10.難問にヒルむことなく立ち向かう
11.カンナクズに火がついたように喋る
12.羅紗にシュスの裏地をつける
13.古来のロウシュウを打ち砕く
14.ケイガイ知己のごとし
15.師のケイガイに接する

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.ハタハタは醢汁鍋の材料だ
2.古来、チドリは詩歌で冬鳥とされる
3.とてもシャクに障る
4.シンシ張りは伸子張りとも書く
5.ハナシ家とは落語など話芸を業とする人のことだ

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.悪いことの糸口となること
2.あやまち、欠点、過失
3.他人の心中をおしはかること。推察。
4.人民をなで安んずること
5.雄のひつじが子をうむ=あり得ないことのたとえ。 
<語群>
(あんねい、ようにゅう、ていにゅう、ぶすい、さくよう、ほったん、したく、しか)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア (  )蹐地 2.イ (  )長目 3.ウ (  )三笑 4.エ (  )晏起  5.オ (  )狼貪
6.カ 燕頷(  ) 7.キ 親近(  ) 8.ク 歓喜(  ) 9.ケ 甘井(  ) 10.コ 含沙(  ) 
<語群>
(こけい、ようこん、せんけつ、せきえい、きょくてん、そうしん、くんしゃ、べんぶ、ほうせつ、こけい) 

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.熱中して他のことをすべて忘れてしまうこと
12.親しく接してその感化を受けること
13.陰険な方法で人に害を与えること
14.遠国で諸侯に封じられる人相
15.賢くて抜け目のない人相
 
(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.舎人  2.壁蝨  3.東雲  4.吃逆 5.木賊 6.扇骨木 7.蝙蝠  8.天仙果 9.馴鹿 10.虎魚

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10 
 ア.1 扞格 ― 2 扞ぐ 
 イ.3 朶頤 ― 4 朶かす
 ウ.5 蔗境 ― 6 蔗い 
 エ.7 徇地 ― 8 徇る 
 オ.9 稀罕 ― 10 罕に  

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.淡水  2.少壮  3.清浄  4.剛毅  5.緒言
<類義語>
6.豪商  7.開闢  8贈賻   9崩御  10.開帳
<語群>
(けいがん、きょうだ、ほうはん、おわい、たいこ、かんすい、こうでん、ろうもう、そらく、ばつご)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.遠慮ヒダルし 伊達寒し 
2.赳赳たる武夫は公侯のコウキュウ
3.キュウを反して薪を負う
4.シンに書す
5.ジシ、臭を覚えず
6.ヘッツイより女房
7.シコを攻む
8.を好むに、瑟を鼓す
9.コウテン極り罔し
10.テイトウも尚耳あり *「テイソウ」ともいう。 

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
 (A)「小泉純一は芝日蔭町の宿屋を出て、東京方眼図を片手に人にうるさく問うて、新橋停留場から上野行の電車に乗つた。・・・ (ア)扨、本郷三丁目で電車を降りて、追分から高等学校に附いて右に曲がつて、根津権現の表坂上にある袖浦館といふ下宿屋の前に到着したのは、十月二十何日かの午前八時であつた。
 此処は道が丁字路になつてゐる。権現前から登つて来る道が、自分の (1)タドつて来た道を (2)エンチョクに切る処に袖浦館はある。木材にペンキを塗つた、マツチの箱のやうな (イ)擬西洋造である。入口の (3)カモイの上に、木札が沢山並べて  (ウ)嵌めてある。それに下宿人の姓名が書いてある。
・・・雑巾を掴んで突つ立つた、ませた、おちやつぴいな小女の目に映じたのは、色の白い、卵から (エ)孵つたばかりの (4)ヒヨコのやうな目をしてゐる青年である。(5)サツマガスリ (オ)袷に小倉の袴を (6)ハいて、同じかすりのあわせ羽織を着てゐる。被物(かぶりもの)は柔かい茶褐の帽子で、足には紺足袋にさつま下駄を引つ掛けてゐる。当前(あたりまへ)の書生の風俗ではあるが、何から何まで新しい。これで昨夕(ゆふべ)始めて新橋に着いた田舎者とは誰にも見えない。小女は親しげに純一を見て、かう云つた。・・・」(鴎外・青年)
(B)「・・・先生の知人又は先生の人と為りを伝聞する者、先生酔裡の奇論を聴くが為め酒一樽肴一籠を携へ先生の (カ)廬を訪ひ、共に (キ)觴を挙げ七八分の酔を覘ふて (ク)故に邦家の務めを話出(いだ)し先生の説を釣り出して一時の楽と為す者 往々之有りて、先生も亦少しく自ら省知せり。
 因て念ふに「吾れ近日又邦国の事を説話する時は、痛く酔はざるの前に於て其中緊要の条項は一々記し置き他日再び取出し敷演(ふえん)して(7)イッペンの冊子を綴成する時は、或は自ら楽み人を娯ましむることを得ん、然り然り」と。
 近日霖雨 (8)モウモウとして連日開かず情意(9)ウットウとして極めて不快を覚へり。(ケ)適一日先生酒を呼び独酌して既に夫(か)の (10)クンゼン歩虚の境界に至りたる折柄、両人の客有り、金斧(きんぷ)と号する洋火酒を (コ)齎して至れり。」(中江兆民・三酔人経綸問答)


<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(チャレンジャー用) 第4回 標準解答>
(一)
1.きゅうびん 2.りょく 3.ごうてい 4.たんし 5.だだ 6.けんゆう 7.はいかん 8.そうせん 9.ほうぼつ 10.けいぜつ
11.そけつ 12.とうすう 13.いじん 14.ひょうし・ひょうじ 15.てんくつ 16.えいえい 17.はは 18.かんしょ 19.こつぼつ 20.じょうのう
21.よ 22.たけなわ 23.う 24.たがや 25.う 26.つか 27.めと 28.な 29.かねぐら 30.ほぼ 

(二)
1.桙星(戈星) 2.熟 3.捏 4.撓 5.艤 6.勿体 7.貝独楽 8.瀟洒(瀟灑) 9.愁悴 10.怯 11.鉋屑 12.繻子
13.陋習 14.傾蓋 15.謦咳

(三)
1.鱩・鰰 2.鵆 3.癪 4.籡 5.噺

(四)
1.作俑  2.疵瑕  3.揣度 4.撫綏 5.羝乳

(五)
問1
1.ア跼天 2.イ蜂準 3.ウ虎渓 4.エ蚤寝 5.オ羊很 6.カ虎頸 7.キ薫炙 8.ク抃舞 9.ケ先竭 10.コ射影
問2
11.ウ 12.キ 13.コ 14.カ 15.イ

(六)
1.とねり 2.だに 3.しののめ 4.しゃっくり 5.とくさ 6.かなめもち 7.こうもり 8.いぬびわ 9.トナカイ 10.おこぜ

(七)
1.かんかく 2.ふせ 3.だい 4.うご 5.しゃきょう 6.うま、おもしろ 7.じゅんち 8.めぐ 9.きかん 10.まれ
  
(八)
1.鹹水 2.老耄 3.汚穢 4.怯懦 5.跋語  6.大賈 7.剖判  8.香奠 9.徂落 10.啓龕

(九)
1.饑 2.好仇 3.裘 4.紳 5.自屎 6.竃 7.死虎 8.竽 9.昊天 10.鼎鐺

(十)
(1)辿 (2)鉛直 (3)鴨居 (4)雛 (5)薩摩絣 (6)穿 (7)一篇(一編) (8)濛濛 (9)鬱陶 (10)醺然 
(ア)さて (イ)まがい (ウ)は (エ)かえ (オ)あわせ (カ)いおり (キ)さかずき (ク)ことさら (ケ)たまたま (コ)もたら

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