阪神間で暮らす

テレビを持たず、ラジオを聞きながら新聞を読んでます

I am not Abe.   「稼がない地方は応援しない」地方創生担当相

2017-07-30 | 日記




 世界に対し、安倍首相がやっていることが本当の日本の姿じゃないと思い、 『 I am not Abe、 』 と声をあげる。


  「私や妻が関係していたということになれば、まさにこれは、もう私は総理大臣も、そりゃもう、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきりと申し上げておきたい」


  14年の選挙の時は『来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています。』 と言っていた。


  元官僚の古賀茂明氏は氏の著書「国家の暴走」に安倍首相の事を
  「この人物は、いとも簡単に、しかも堂々と、嘘をつける人間なのだ。」 と書いている。


 安倍政権が進めるアメリカのためのTPP批准に反対します。


  忘れていませんよ、12年の選挙時に貼られたポスター、どうなっているでしょう。
  言っている事とやっていることがさかさま。安倍自民は単にアメリカの隷属政党。

  「日本を耕す自民党」と言うのは外資に対し日本から搾取しやすいようにする。事か?
  「ウソつかない。」自体が嘘



  TPP、ISD条項で日本の国家主権は破壊されコングロマリットの餌食に
  

  農業だけじゃないよ、食料、医療、特許、環境、労働、投資、衛生植物検疫、越境サービス など21分野

  自民党が2012年暮れの衆議院選挙で公約したTPPに関して、自民党のウェッブをチェックしよう。

   
 拡大すると
   



 安倍政権の進めるアメリカのための戦争法施行および帝国憲法への改憲に反対します。



 〈あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。世界によって自分が変えられないようにするためである〉ガンジー

 〈一番こわいものはテロリストでも大不況でもなく、いつの間にか私たちがいろいろなことに疑問を持つのをやめ、気づいた時には声すら自由に出せない社会が作られてしまうことの方かもしれません〉アメリカで医療破産したある女性(堤未果、ルポ貧困大国アメリカⅡより)




 07/30(日)

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山本大臣またトンデモ発言 「稼がない地方は応援しない」  【日刊ゲンダイ】

 山本幸三地方創生担当相は28日、地元の北九州市内で「地方創生」について講演した。

 主催したのは「加計ありき」で有名になった国家戦略特区ワーキンググループ(WG)座長の八田達夫氏が所長を務める「アジア成長研究所」。両者は特区WGで顔見知りになり、山本大臣が講演することになったという。何だかうさんくさい講演だと思っていたら案の定、トンデモ発言が飛び出した。

 山本大臣は「(地方は)稼がなければだめだ」と言った上で、「稼ぐことに頑張ろうという所はどんどん応援し、そうじゃない所は(応援)しませんということだ」と言い放った。まあこれは、失言でも何でもなく、山本大臣の本心だろう。

 過疎化など自力で解決し難い問題を抱える地方には何とも冷酷な発言だ。

 国家戦略特区諮問会議で竹中平蔵氏らと同じ空気を吸う中で、弱者切り捨ての思想が身についたのだろうが、地方創生大臣なら「そうじゃない所も頑張れるようにする」だろう。山本大臣はもっとも地方創生大臣にふさわしくない人物だ。
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 竹中に洗脳されたように書いているが元々そういう人間なんじゃない?
 地方創生って事なんか考えていない。
 


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枝野氏、立候補の意向 民進代表選「リーダーとしてやる」  【朝日新聞】

 民進党の枝野幸男元官房長官(53)は29日、さいたま市内で講演し、蓮肪氏の後任を選ぶ代表選に立候補する意向を明らかにした。

 「やりたいことを実現するためにはリーダーとしてやるのが適切だと判断した」と述べた。近く記者会見し、正式に表明する。

 枝野氏は「自己責任を強調し、自由競争をあおる風潮が社会全体に蔓延しつつある。これを食い止めるのが次の日本のリーダーの役割だ」と指摘。「お互いを支え合う社会を取り戻す旗を掲げて、自民党に代わる受け皿をつくる決意をしている」と述べた。

 野党共闘については「我が党の綱領や政策を実現するために協力してくれる人を排除する理由はない」と話した。

 代表選には、前原誠司元外相(55)も立候補する意向を固めており、一騎打ちの構図となりそうだ。
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 しっかりと野党共闘を進め自民一強を崩さないと。
 
 

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稲田大臣と真っ向対立 安倍官邸が恐れていた“陸自の前川”  【日刊ゲンダイ】

 8月3日の内閣改造まで居座るとみられていた稲田朋美防衛相が28日、正式に大臣を辞任した。自衛隊内部から追い落としの“リーク”が頻発し、追い詰められた末の辞任だった。稲田大臣の嫌われ方はハンパじゃない。

 稲田防衛相が「日報隠蔽」に関わっていたのかどうか――。自衛隊と稲田大臣は真っ向から対立している。陸自は特別監察の調べに対し、2月上旬に行われた会議の場で、稲田大臣に日報の取り扱いについて説明したと証言し、稲田大臣は「報告を受けた認識はない」と否定。特別監察は「日報データの存在について何らかの発言があった可能性は否定できない」と玉虫色の結論となった。

 安倍官邸は、稲田大臣を嫌う自衛隊から“第2の前川喜平”が現れることを心配していたという。自民党関係者がこう言う。

 「日報隠蔽に稲田大臣が関与したかどうかは、加計疑惑とまったく同じ構図です。片方が“加計ありきだった”と認め、片方が“加計ありきではない”と否定している。当事者の認識が百八十度違う。安倍官邸が恐れていたのは、野党から『稲田大臣が嘘をついているのか、陸自が嘘をついているのか、両者から話を聞く必要がある』と陸自幹部の参考人招致を要求されることでした。国会に呼ばれた陸自の幹部が『私は大臣に日報のことを報告しました』と、堂々と陳述する恐れが強かったからです。自衛官は率直だし、ただでさえ稲田大臣を嫌っていますからね。前川喜平氏のような男がもう1人、現れたら手に負えませんでした」

■蓮舫氏代表辞任で自民党に安堵感

 ところが、民進党の蓮舫氏が代表を辞任したことで懸念はなくなったという。

 「これまで民進党は、閉会中でも安保委を開くことと、臨時国会の早期開会を強く求めていました。押され気味の安倍官邸は、安保委を開くことを認めざるを得なかった。臨時国会も8月末の召集も予想された。稲田さんも安保委に出席する予定でした。ところが、民進党の蓮舫代表が突然、辞めたことで閉会中の審議は事実上なくなった。新体制がスタートしてからだ、と自民党は絶対に応じない。臨時国会の召集も、民進党の代表選が終わる9月中旬以降になるのは確実です。これでは第2の前川喜平氏も現れない。安倍首相は防戦一方でしたが、これから1カ月半、野党に攻められることはなくなった。安堵感が広がっています」(政界関係者)

 民進党はせっかくのチャンスを自分で潰してしまった。
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 敵に塩を送る民進党、野田はやめたとはいえ蓮舫の親方、自民に有利になるようにこの時期を選んだのか。
 自衛隊、防衛省から第二の前川が出ればよかったのに、クソ民進。
 


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軍用地を運用 “資産1億円”今井絵理子議員の手堅い財テク  【日刊ゲンダイ】

 資産形成に関しては意外と手堅いらしい――。「週刊新潮」に“略奪不倫”をすっぱ抜かれた今井絵理子参院議員(33)。

 「一線は越えていない」と、ドロ沼不倫をかたくなに否定しているが、“道ならぬ恋”とは裏腹に、堅実に資産を運用しているようだ。

 公開している「資産等報告」によると、今井の資産総額は約1億円。それが、ナント沖縄県の「軍用地」なのだ。

 私有地を軍用地として国が借り上げるため、その土地を持っていれば、借地料が年に1回、国から入る。国が払うとなれば、未払いや滞納もなく、安心なため、軍用地の購入は資産運用の一つとして人気がある。

 今井の持っている土地を調べてみると、那覇基地に337平方メートル、嘉手納基地に815平方メートルといった具合だ。前者には約4800万円、後者には約5000万円の資産価値があり、年間借地料は計約250万円となる。国会議員の年平均所得は約2500万円。借地料と合わせて、年収は約3000万円に上る。

 恋は手堅くいかなかったのだろうか……。
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 軍用地の話より略奪不倫を言いたいんでしょ、週刊文春のように正面からとりくめ!
 


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深夜ICBM発射 稲田氏辞任でドタバタ日本を北朝鮮が高笑い  【日刊ゲンダイ】

 北朝鮮の高笑いが目に浮かぶ。来週の内閣改造直前に稲田防衛相が辞任した28日午後11時42分、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられるミサイルを発射した。約45分間、約1000キロ飛行し、日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられる。

 発射場所は慈江道の舞坪里。落下地点は北海道の積丹半島西約200キロ、奥尻島北西約150キロの日本のEEZ内の日本海上とみられる。通常より高い高度で打ち上げるロフテッド軌道だったもようで、韓国軍はこれまでの高度を900キロ更新する過去最高高度の約3700キロに達したことを明らかにした。

 岸田外相兼防衛相は、「最大射程は少なくとも5500キロを超えるとみられる」との認識を示したが、米ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院の米韓研究所はより低い角度で打ち上げた場合、9000~1万キロ飛行していた可能性があると分析。北朝鮮から米本土に到達する距離だ。

 夜間の発射は異例。深夜でも発射が可能で、奇襲攻撃能力を誇示する狙いとみられる。

 北朝鮮では、今月21日に北西部・亀城市でミサイル発射用機材を搬送している車両が確認され、朝鮮戦争の休戦協定が締結された27日の祖国解放戦争勝利記念日にミサイルを発射するのではないかと警戒されていた。

 発射が翌日になったのは、27日は悪天候に見舞われ、発射を断念したとの見方があるが、自衛隊幹部は「あえてこの日を狙った可能性はある」と話した。

 稲田防衛相のドタバタ辞任に合わせたあいさつ代わりの発射だった可能性もある。いやはや、完全になめられてる。
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 スパイ衛星から発射の火炎をキャッチしてイージス艦などに追尾させた、と言うが同時多発的に発射あるいは偽装発射(燃焼だけ)されたら追尾しきれるのか?
 今回はロフテッド軌道だったから長く追尾できたが通常軌道だったらあっという間に嘉手納、三沢や横田の米軍基地に達する。
 

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堺市長選 はや白熱 告示まで一ヶ月余り 現職VS維新  【朝日新聞】

 堺市長選の告示(9月10日)まで1カ月余りとなる中、3選を目指す竹山修身市長(67)と、新顔の永藤英機大阪府議(41)を擁立する大阪維新の会の動きが活発になっている。両陣営は29日、それぞれ堺市内でタウンミーティングを開催´竹山氏が前回同様、維新の大阪都構想への反対を打ち出せば、維新は竹山氏を「実績ゼロ」と批判し、争点をめぐる綱引きを繰り広げている。

 「堺と大阪府に二重行政はない。堺を守りたい」。29日、堺市西区であったタウンミーティングで竹山氏は、堺市も、大阪市を廃止して特別区に再編する都構想の対象になるという前提で、反都構想を訴えた。

 竹山氏は3月に立候補を表明。すでに校区単位などでタウンミーティングを50回ほど重ね、子育てやまちづくりなどの実績を訴えている。とりわけ、前回2013年の市長選で「反都構想」を訴えて維新の候補を破っており、反都構想の争点化も狙う。

 今月23日の事務所開きでは、支援者や、推薦を求めている自民党、民進党の国会議員・府議らが集結。この場で自民府連会長の中山泰秀衆院議員ら参加者は「都構想反対」と口をそろえ、民進府連代表の平野博文衆院議員も「都構想を潰す。この一言でがんばろう」と強調した。

 一方、維新も29日、永藤氏擁立後、初めて堺市内でタウンミーティングを開き、維新代表の松井一郎知事や政調会長の吉村洋文大阪市長らが参加した。

 今回、維新が争点化をはかるのは、竹山氏の2期8年の市政運営だ。永藤氏は南区でのタウンミーティングで堺は大阪市に比べて経済が停滞し、幼児教育無償化も進んでいないとし、「争点はただ一つ『停滞か、成長か』だ」と主張。市政刷新を呼びかけた。

 維新は今回、堺市を都構想の対象とするか否かの議論を封印。来秋実施を目指す大阪市の都構想住民投票の結果を見て、4年後の堺市長選で争点にするか検討すると説明している、松井氏はこの日、「堺がなくなることはない」と述べ、「(竹山氏の)8年を見てほしい。そのまま続けるのか、変えて成長する堺を作るのか」と訴えた。
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 大阪維新が勝手に言っている大阪都構想をつぶすためにも現職に勝ってもらわないといけない。





 Twitterコーナー、ご参考に

 慶應義塾大学経済学部の金子勝教授のツイッター

 元外務省国際情報局局長の孫崎享氏のツイッター

 自由党の 小沢一郎事務所のツイッター

 社民党参議院議員 福島みずほ氏のツイッター

 東京新聞 政治部のツイッター

 東京新聞 ほっとwebのツイッター

 市民連合のツイッター

 関西市民連合のツイッター

 SADL大阪のツイッター

 上智大学 中野晃一教授のツイッター

 法政大学法学部 山口二郎教授のツイッター


 その他、こちらもどうぞ 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 




昨日の神戸
 最低気温  27.1度(05:58) 前日差-0.4度)
 最高気温  33.6度(14:15) 前日差+1.4度)

  今朝の神戸最低気温  25.3度 (05:24)  7月下旬並み 平年より0.5度低い(熱帯夜)
   、

今日の神戸の
   日の出     5時08分 (昨日 5時07分)
   日の入り   19時03分 (昨日19時04分)

       日の出は昨日より一分遅く、日の入りは昨日より一分早くなった
   
       

 前線は北海道東沖に、西日本は晴れ、他は曇りが多い。
     
     
 明日の朝、前線は消え遠くに台風3つ、北海道の北東に高気圧、しかし並行して低気圧も、全体的に曇り?
     
     
 今朝は曇り、夜中に雷を伴う雨が3度ほどあったが朝はやんでいた、山はかすむ、水蒸気?、その後晴れ。
 今日の神戸の最高気温は31.6度、昨日より2.0度低く、平年より0.3度低かった。(真夏日)
 明日は曇り、朝の最低気温は26.8度、最高気温は33.9度、夜の気温は27.5度の予報。(熱帯夜、真暑日)。


 台風

 台風5号(ノルー、韓国、のろじか)小笠原近海を南南西に進んでいる、勢力が強くなっている、975hPa。

 台風9号(ネサット、カンボジア、漁師)は中国大陸に上陸、現在華南に、勢力990hPa、弱ってきた。

 台風10号(ハイタン、中国、海棠)はバシー海峡で北東に進む、台湾上陸後中国へ。






具体的状況における具体的行動がなければ、政治ではない

2017-07-30 | いろいろ

白川勝彦氏の「永田町徒然草」より

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具体的状況における具体的行動がなければ、政治ではない。

17年07月29日

No.


 昨晩は、稲田防衛大臣辞任のニュースを分析するために、NHK、テレビ朝日。TBSテレビを順に見て、最後はフジテレビの『ユアタイム』を見ていた最中であった。「海上保安庁は、北朝鮮が何らかの飛翔体を発射した。日本のEEZに落下する恐れがあるので、航空機や船舶は十分に注意するようにと発表した。』という臨時ニュースが流れた。先程見ていたテレビ朝日にチャンネルを戻したが、詳しい報道は無かった。

 こういう時はやはりNHKだと思って、チャンネルをまわした。これに関連する報道はやっていたようだが、菅官房長官が慌てて官邸に駆け込んでいく映像が映って来た。それから少し遅れて安倍首相が官邸に入ってきた。私が疑問に思ったのは、なぜ今回のミサイル発射の第一報が海上保安庁からであったということなのである。日本のEEZに落下する恐れがあると言われてもあまりにも範囲が広すぎる。どの辺に落ちる可能性があるを言ってもらわなければ、注意しようがない。

 それから後の事は、いつもの調子である。政治は「具体的状況における具体的分析」が重要なのだ。今回の発射は、前回のミサイルよりも飛行距離も長いようだ。アメリカの西海岸や東海岸まで到達するような距離だという。もちろんヨーロッパ各地にも到達するミサイルと言うことにもなる。日本政府として、毎回同じようなことを言うのではなく、今回は少し別の対策を講じて欲しい。バカの一つ覚えでは、政治ではない。

 稲田防衛大臣の辞任は、政治的に極めて重要な問題を内包している。問題の“日報”の隠蔽もしくは非公表に安倍首相も関与していた疑いがあるからだ。そのことを窺がわせる材料は、参議院予算員会・閉会中審査における小池晃参議院議員の質問の中に、十分にある。この点を追及しなければならない。こんなことは特別監察において出来ることではない。再来週に行われる閉会中審査でぜひ追及していって欲しい。

 民進党代表の蓮舫氏の辞任に基づき、代表選が始まる。民進党は、現在のところ、野党第一党なのだ。この党がどういう戦略・戦術をもって国政に臨むかということは日本の政治にとって極めて重要なのである。細かいことは言わないで、野党のど真ん中にいて、その役割を果たして欲しい。望むことは、それだけだ。このことは、また詳しく論じなければならないであろう。

 他にも言いたいことはいっぱいあるが、今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。
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怪しい稲田血祭報道 内閣総辞職が当たり前ではないか

2017-07-30 | いろいろ

より

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怪しい稲田血祭報道 内閣総辞職が当たり前ではないか

 内閣改造まで1週間。これまで居直ってきた稲田防衛相が、ようやく辞任だ。28日、南スーダンに派遣されていた自衛隊の日報問題で、特別防衛監察の結果が出るのに合わせ、「防衛省内が混乱した責任」を取って辞めることになった。

 「首相が本来、取るべきだった更迭という手段を使わず、本人の辞任という形でゴマカしたのは、首相にとっても稲田氏にとっても、最も傷が浅い方法を模索した結果でしょう。安倍首相は自分と思想が近く、可愛がっている稲田氏を重要ポストの防衛相に就けたものの、やはり彼女には荷が重かった。失態や問題発言が相次ぎ、不適格は明らかでした。国会で虚偽答弁を繰り返し、都議選の応援で自衛隊を政治利用するような発言をしたりと、何度も罷免すべき場面はあったのですが、更迭すれば、首相の任命責任に発展してしまう。それで、来月の内閣改造に合わせて交代させるつもりで引っ張ってきたのですが、加計学園問題などで安倍首相自身が追い込まれ、かばいきれなくなってきた。結局はトカゲのシッポ切りです」(九大名誉教授・斎藤文男氏=憲法)

 陸自が「廃棄した」としていた昨年7月の日報が12月に統合幕僚監部で発見されたことになっているが、陸自内にも電子データとして保管されていたことが今年1月に判明。その事実を公表するかどうか、防衛省最高幹部による緊急会議が2月15日に行われた。その会議に稲田も出席し、日報を非公表とする方針を了承したとされる。2日前の13日にも稲田が陸幕副長など幹部数人から報告を受けていたことを示す手書きのメモも流出。稲田が「けしからん、明日なんて答えよう」などと発言したとの記述があり、特別防衛監察の結果がどうであろうと、稲田の関与を否定できない状況になっていた。

姑息な疑惑隠しを許すのか

 来週、衆参両院で日報問題に関する閉会中審査が予定されており、稲田が大臣として出席すれば政権が火だるまになるのは必至。防衛省の事務方トップである黒江哲郎事務次官と、陸自トップの岡部俊哉陸上幕僚長が辞任するのに、稲田だけ無傷では組織が持たないという判断も働いただろう。

 折しも、自民党の今井絵理子参院議員の不倫疑惑が週刊誌に報じられ、森友学園の籠池前理事長夫妻は地検の任意聴取、民進党の蓮舫代表が辞任と、ニュースが盛りだくさんのタイミングに稲田辞任をぶつければ、インパクトが薄まるという政治判断もあったかもしれない。

 だが、日報隠蔽に稲田が関わっていたのかどうか、真相がウヤムヤなまま辞任で幕引きをはかられてはたまらない。姑息な疑惑隠しを許すわけにはいかないのだ。稲田本人はもちろん、何が起きても「問題ない」と言い続けた菅官房長官、度重なる罷免要求を「(稲田には)しっかりと責任を果たしてもらいたい」とハネつけてきた安倍首相にも、これまでかばい続けてきたのに、なぜ今になって、間近に迫った内閣改造を待たずに辞めさせるのか、しっかり説明責任を果たしてもらう必要がある。

 ついでに言えば、北朝鮮のミサイル警戒の真っただ中に、防衛省トップが辞めるというのもフザけた話だ。政府広報CMまで流して、さんざん北の脅威をあおってきたのは何だったのか。

国家全体のガバナンスがおかしくなっている

 「そもそも、なぜ最初に日報を隠したのか。自衛隊を派遣した南スーダンが戦闘状態にあることが国民に知られてはマズイからでしょう。だから、日報に『戦闘』と記されていたことを国会で問われた稲田大臣も『戦闘ではなく武力衝突』と詭弁を弄していた。戦闘地域と認めれば、自衛隊のPKO派遣が憲法違反になってしまうからです。自衛隊の日報の隠蔽を首相も了承していたかは現時点で不明ですが、世界中に自衛隊を派遣し、憲法違反の武力行使を既成事実化したいがために、PKO5原則もなし崩しにしてしまったのが安倍首相です。そのために憲法9条も改正しようともくろんでいる。日報隠蔽問題の発端が、安倍政権のよこしまな思惑にあることは間違いありません」(斎藤文男氏=前出)

 稲田は今年2月の国会で、「法的な意味での戦闘行為はなかった」と、こう強弁していた。

 「(戦闘行為が)行われていたとすれば、それは憲法9条上の問題になりますよね。だから、戦闘行為ではないということになぜ意味があるかというと、憲法9条の問題に関わるということで、その意味において、戦闘行為ではないということでございます」

 南スーダンでは大統領派と反政府勢力との間で大規模な銃撃戦が発生し、数百人が死亡するなど内戦状態が続いていたが、それを「戦闘行為」と認めてしまうと、憲法違反になるので「武力衝突」と言い換えている。そう開き直ったのだ。

 ジャーナリストの布施祐仁氏が日報の情報公開請求をしたのが昨年9月。ちょうど、前年に安保法の成立を強行した安倍政権が、南スーダンPKO部隊に新任務の駆けつけ警護を付与するタイミングを探っていた頃だ。国会では、憲法との整合性なども含め、その是非が議論されていた。安倍は「南スーダンは永田町よりは危険」とナメた答弁をし、「戦闘は起こっていない」などと詭弁を弄し続けた。そして、昨年11月に駆けつけ警護が初めて付与された部隊が出発したのだ。

個人の資質の問題だけではない

 そういう時期に情報公開請求された日報が「不開示」にされ、後になって“発見”されたら、そこには「戦闘」の文字がハッキリと記載されていた。これはもう犯罪的ではないか。不都合な情報を隠蔽して新任務を付与し、戦争法の実績づくりを急いだとしか考えられない。

 これだけで、本来ならば即刻、内閣総辞職ものだ。それを稲田の「監督責任」にスリ替え、引責辞任などというきれいごとでフタをさせるわけにはいかないのである。

 ところが、今回の辞任騒動で、メディアが論じるのは稲田個人の問題ばかり。もちろん、稲田は問題だらけで、大臣どころか政治家の資格もないような人物だが、メディアは意図的に「個人の資質」に矮小化してはいないか?

 こうなると、ケチョンケチョンの血祭り報道も怪しいものだ。5月末に自衛隊が南スーダンから撤収。その直後から、安倍応援団の産経新聞が稲田批判の急先鋒に転じたのも、稲田と防衛省にすべておっかぶせて安倍を守るための方便に見えてくる。

 「日報問題は、防衛省のガバナンスというだけでなく、政権全体の問題です。加計学園問題とも共通していて、安倍首相にとって都合の悪い書類は隠蔽する、記憶もなくす。官邸の意向をくんで、あるものを『ない』と言い張るのは、官僚だってツライと思いますよ。行政が歪められ、国家全体のガバナンスがおかしくなっているのです。これは、稲田氏の引責辞任で終わらせていい話ではない。ここまで行政の混乱を招いた責任は政権トップにある。自民党議員の中にも『この際、総理が稲田さんやシンパを連れて離党し、ネトウヨ新党でもつくればいいのに』と言う人までいます。マトモな政治を取り戻すには、もう内閣総辞職しかありません。内閣改造なんて、本当にやれるのでしょうか。いまの安倍政権は、将棋で言えば、誰が見ても詰んでいるのに、投了しないで持ち時間を空費しているような状態です」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

 レームダック政権がこれ以上、生き永らえても、政治空白が続くだけ。それは、国民にとって不幸なことだ。
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 安倍首相にとっては戦闘状態の南スーダンで自衛隊員が駆けつけ警護で戦闘に巻き込まれ戦死してくれれば彼らの死を無駄にするな~、と戦闘状態を拡大実施できると考えていたのでは?