阪神間で暮らす

テレビを持たず、ラジオを聞きながら新聞を読んでます

I am not Abe.   「首相の責任」自覚無し

2017-07-04 | 日記




 世界に対し、安倍首相がやっていることが本当の日本の姿じゃないと思い、 『 I am not Abe、 』 と声をあげる。


  「私や妻が関係していたということになれば、まさにこれは、もう私は総理大臣も、そりゃもう、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきりと申し上げておきたい」


  14年の選挙の時は『来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています。』 と言っていた。


  元官僚の古賀茂明氏は氏の著書「国家の暴走」に安倍首相の事を
  「この人物は、いとも簡単に、しかも堂々と、嘘をつける人間なのだ。」 と書いている。


 安倍政権が進めるアメリカのためのTPP批准に反対します。


  忘れていませんよ、12年の選挙時に貼られたポスター、どうなっているでしょう。
  言っている事とやっていることがさかさま。安倍自民は単にアメリカの隷属政党。

  「日本を耕す自民党」と言うのは外資に対し日本から搾取しやすいようにする。事か?
  「ウソつかない。」自体が嘘



  TPP、ISD条項で日本の国家主権は破壊されコングロマリットの餌食に
  

  農業だけじゃないよ、食料、医療、特許、環境、労働、投資、衛生植物検疫、越境サービス など21分野

  自民党が2012年暮れの衆議院選挙で公約したTPPに関して、自民党のウェッブをチェックしよう。

   
 拡大すると
   



 安倍政権の進めるアメリカのための戦争法施行および帝国憲法への改憲に反対します。



 〈あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。世界によって自分が変えられないようにするためである〉ガンジー

 〈一番こわいものはテロリストでも大不況でもなく、いつの間にか私たちがいろいろなことに疑問を持つのをやめ、気づいた時には声すら自由に出せない社会が作られてしまうことの方かもしれません〉アメリカで医療破産したある女性(堤未果、ルポ貧困大国アメリカⅡより)




 07/04(月)

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都議選 「首相の責任」自民見ぬふり

 自民党の歴史的惨敗で終わった東京都議選から一夜明け、安倍晋三首相が「反省」を口にした。あまりにも惨めな敗北に、政権幹部は首相の責任問題につながる敗因の総括ができず、結束を呼びかけあうしかないのが実情。悲願の憲法改正に向けた動きも視界不良になった「


総括棚上げ不満も

 「都民の厳しい声を謙虚に受け止め、深く反省したい。信頼回復に向け、襟をTさなければならない」

 3日朝の党役員会。首相は冒頭で反省を口にした。二階俊博幹事長も「反省すべき点は大いに反省したい」と続けた。

 下村博文幹事長代行は、党都連会長として敗北の責任をとって都連役員が辞任することを報告した。だが、挙党態勢で臨んだ選挙の敗北に、自らの責任に言及する党幹部はいなかった。ベテランは「責任を取るのは都連まで。それ以上になると大変だ」と語る。

 加計学園問題では首相自身のほかに萩生田光一官房副長官の名が挙がり、応援演説では稲田朋美防衛相が問題発言。下村氏には献金問題。首相はそうした側近たちをかばい、街頭演説でも抗議の声を上げる人を批判する。惨敗の責任を追及すればするほど、首相の責任に焦点が当たるのは避けられない――。そう考える政権中枢に、惨敗を総括する様子はない。

 都議選で自民が大敗した2日夜、首相と都内のフランス料理店で会食し、首相への責任問題にはならないとの認識で一致した麻生太郎副総理。3日は、この会食に同席した甘利明元経済再生相とともに、当初予定通り、山東派などと合流する59人の党内第2派閥の誕生を宣言した。

 新会長に就いた麻生氏は会見で「都議選等々、言われているが、引き続き安倍政権をきっちり支えていく。その真ん中で頑張っていく」と強調。首相の出身の細田派とは別の大派閥をつくり、「ポスト安倍」に備える。そのための合流ではあるが、首相が自ら退かない限りは支えるというのが基本姿勢。都議選惨敗の責任にも、一切触れなかった。

 こうした政権中枢の動きが露骨になると、これまでならば「安倍一強」のもとで党内が沈黙するのが通り相場だった。ところが、内閣支持率の低下と都議選惨敗を境に、そうした抑えが利かなくなり始めている。

 後藤田正純副幹事長は3日、都議選での街頭演説をめぐり、自らのフェイスブックを更新した。

 「私の街頭演説が、安倍批判をしたと党幹部に伝わり、クレームがきた」としたうえで、こう記した。「密告、引き締め、礼賛、おかしな管理をしている今の執行部をみると、結果は仕方ない」

 党役員会に出席した一人は「都議選は、首相への不信任だったが、首相は、自分が負けたと思っていない」と漏らした。

 別の党幹部はいう。「8年前の政権転落に比べれば、まだ、立ち直れる。これで反省できなければ終わりだからね。やっばり国民はよく見ているよ」


改憲シナリオ足かせに

 「これからの検討課題だ」。二階幹事長は3日の記者会見で、都議選の惨敗が首相主導の憲法改正シナリオに影響するかどうかを問われ、言葉を濁した。

 首相は先月24日、自民党の改憲原案を秋の臨時国会に提出する意向を表明した。憲法9条への自衛隊の明記について「現在の1項、2項は残しながら、自衛隊の意義と役割を書き込む案を検討する」と強調。党内に異論もあるなか、「安倍1強」体制のもとでトツプダウンで改憲論議を急がせる考えだ。

 だが、都議選惨敗の衝撃で「1強」の足元は揺らぎ始め、改憲シナリオには暗雲も垂れ込めている。

 「党内にはもっと丁寧な議論が必要という意見があるし、総裁の意向を是としない意見もある」。石破茂元幹事長は3日、改憲をめぐる首相提案について記者団にそう訴えた。「何が何でも臨時国会なのか。もう7月だから時間はない」とも指摘。首相は改憲原案について11月上旬には党内合意を得たい考えだが、党内には「首相のスケジュールは練り直しだ」(閣僚経験者)との声もあり、議論紛糾は必至の様相だ。

 公明党も首相の姿勢には距離を置く。ある党幹部は加計学園問題などで首相自らが疑念を招いているとし、「国民に疑われる首相が主導する憲法改正に理解が得られるのか」と批判。山口那津男代表も3日の政府与党連絡会議後、記者団に「自民党内の検討を見守りたい。いずれにしても、国会の憲法審査会で国民の理解を得ながら進めていくのが基本だ」と慎重な構えをみせた。

 一方、与党内のこうしたムードとは裏腹に、首相周辺はなお首相主導の改憲シナリオに固執する。首相に近い党幹部は「都議選の結果は、憲法改正スケジュ‐ルに影響しない。予定通り進める」と強調。政府高官も「憲法改正は自民党の党是だ。チャンスがあるのに、やらないほうがおかしい」と語る。

 首相がいったん示したシナリオを撤回すれば、首相の主導力が根本から揺らぎかねない面もある。側近の一人は「憲法改正の方針変更は、安倍政権そのものが問われるのに等しい」との見方を示す。

 首相はいまの衆院議員が任期満了を迎える来年12月中旬を見すえ、年明けからの通常国会で憲法改正の発議を目指す。ただい求心力が回復しないまま強引に議論を進めれば改憲勢力にミシン目が入り、3分の2の賛成が得られなくなる可能性もある。与党内の調整に手間取れば、発議ができないまま衆院解散・総選挙に追い込まれかねない。

 ベテラン議員は語る。「首相は憲法改正で期限を引いた。不満を持つ勢力は、その期限を必死にひっくり返そうとするだろう」
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 なんなんだろうね、明らかに「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と言う安倍首相の言葉は国民に対する挑戦であり、お友達しか味方じゃないそれ以外は敵という宣言。
 それに対し惨敗したのだから自民党の中から安倍下しの声が出てこないと嘘でしょう。
 もしこのままの体制(安倍首相)で行き、「国民は忘れる」とするのならもっと厳しいことになるんじゃないだろうか。

 それにしても北朝鮮のミサイル発射は何というタイミングの良さ(北朝鮮が弾道ミサイル発射 40分飛行、EEZ内に落下)、注文を出した者がいるのでは?
 
 

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崩壊自民、下落続けば内閣改造まで持たない  【日刊スポーツ】

 ★「都議選が荒れると政局に直結する」とは、2週間前の自民党幹部の言葉だ。それだけ結果を恐れていたものの、国会終了後に発覚した加計学園に関わるペーパーや疑惑に対して、野党4党は臨時国会召集を提案したが、首相・安倍晋三は拒否した。その間も魔の2回生と呼ばれる当選2回の自民党衆院議員・豊田真由子による秘書への暴行と暴言が発覚。さらには副総理兼財務相・麻生太郎の「あれ女性ですよ」発言。都議選の応援で防衛相・稲田朋美による憲法15条、公選法136条、自衛隊法61条違反となる「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」発言とその後の対応も政権への打撃になった。

 ★しかし、官邸も自民党も事態の深刻さに気付いておらず、通常の強気の対応に終始した。「印象操作」「レッテル貼り」「何の問題もない」などすべてを否定し、思い通りに進めようとする強引さは国会の答弁でも記者会見でも続いた。自民党幹事長・二階俊博は先月29日、都議選の応援でミサイル発射実験などを続ける北朝鮮のことを差別用語を使い批判。翌日の応援演説で「言葉ひとつ間違えたらすぐ話になる。どういうつもりで書いているか知らないが、我々はお金を払って(新聞などを)買っている。そのことを忘れてはだめだ。落とすなら落としてみろ。マスコミが選挙を左右すると思ったら大間違いだ」とメディアを挑発した。

 ★麻生も引き継ぐように「ここにいるマスコミの人は言っているだけだから。責任はなんも取らんわけです、この人たちは。それは事実でしょうが。しかも、かなりの部分、情報が間違っている。間違いありませんよ、俺、書かれている方だからよくわかる。読んだらこれも違う、これも違うなと。たぶん他の人も違うんだ。そんなものにお金まで払って読むかと。結果として、新聞は部数が減っている。自分でまいた種じゃないか」。極め付きは都議選最終日に屋外の応援に出た首相がヤジに激高し、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」だろう。

 ★もう幹部から若手まで、理性の歯止めが利かない。この10日余り、都議選期間の発言だけでも、自民党中枢は崩壊しているといえる。今日からメディアは、この高慢で不遜な政権に対して忖度(そんたく)する必要はない。国民にウソをつき続けごまかし続ける政権に対して、明確なNOを都民が突き付けたことを「一地方選挙」と片づけるのなら、本気で戦わなければなるまい。とはいえ新しい月に入り、メディア各社は今月の世論調査を行う。下落が続くようならば、内閣改造まで持つまい。自民党は新たな政権作りに動きださなければならなくなるだろう。
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 ほんと、自分たちが何を言っているのかわかってないがごとき、これで負けなきゃ都民はバカにされたところ。
 


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ポスト安倍けん制か 麻生氏に「大臣規範違反」報道のワケ  【日刊ゲンダイ】

 都議選での歴史的大敗でグラつき始めた安倍首相。党内では早くも“ポスト安倍”をめぐる水面下の権力闘争がささやかれ始めた。

 最有力とみられているのが麻生副総理兼財務相。3日、麻生派に山東派と谷垣グループの一部を吸収合併した「新麻生派」が誕生。最大派閥細田派(96人)に次ぐ59人の勢力となったのだが、このタイミングに合わせたかのように表面化したのが麻生副総理の大臣規範違反の報道。この日公開された「資産等補充報告書」で、麻生氏が昨年、大臣規範に反して、福岡市のゴルフ場会員権を購入していたことが報じられたのだ。

 大臣規範では罰則はないものの、ゴルフ会員権の売買自粛を定めている。衆院議事課によると、「資産等補充報告書」を公開したのはこの日の朝9時半。メディアには事前にコピーを配布しているとはいえ、麻生派の新たな船出に水を差す結果となったのは間違いない。

 「会員権購入自体は大した問題ではありません。ただ、都議選後、新麻生派結成当日というタイミングを考えると、麻生氏を警戒する安倍首相側が事前に情報を流し、公開を待って報じるように仕向けた可能性はゼロではないでしょう。対抗馬が登場し、安倍1強でなくなることは歓迎ですし、情報を暴露することもどんどんやったらいい。しかし、しょせんは自民党内の権力争いということを忘れてはいけない」(立正大名誉教授の金子勝氏)

 国民にとっては安倍首相、麻生副総理の両派が互いに足を引っ張り合い、潰れるのが最良だ。
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 メディアに事前にリーク、安倍、菅ならやりかねないな。
 


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自民後藤田氏、都議選巡り執行部批判「密告で管理」  【日刊スポーツ】

 自民党の後藤田正純副幹事長(衆院徳島1区)は3日、東京都議選を巡り、党執行部に対し「密告などおかしな管理をしている」と自身のホームページ(HP)で批判した。惨敗について「民心が離れた党に都民が反応した。今の執行部を見ると仕方ない」と指摘した。

 HPによると、後藤田氏が都議選の街頭演説で安倍政権の反省点に触れたところ、党幹部に伝わり「安倍晋三首相を批判した」とクレームを受けたという。後藤田氏はHPで「演説では、政権の問題点を述べた後、必ず政権の成果に理解を求めてきた」と説明した。

 中谷元・前防衛相も3日放送のテレビ番組で「THIS IS 大打撃」と皮肉った。Tは秘書への暴力を報じられ離党届を出した豊田真由子衆院議員、Hは学校法人「加計学園」問題で批判される萩生田光一官房副長官、Iは自衛隊の政治利用とも受け取られる発言をした稲田朋美防衛相、Sは加計学園側が献金を取りまとめた問題が浮上した下村博文党幹事長代行だとした。
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 選挙に勝てるからこういうことを言える、安倍チルドレンならこうはいかない。
 

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再処理工場建設費2・9兆円 青森・六ケ所 新基準対応で7500億円増 【朝日新聞】

 原発の使用済み燃料を再処理する日本原燃の「六ケ所再処理工場」(青森県)の建設費が、新規制基準への対応で約7500億円増えて約2兆9千億円になることが3日、分かった。当初の見込みの4倍近くに膨らむ。維持管理費も増え、完成後40年間の総事業費は1・3兆円増の13・9兆円に上る。こうした費用は電力各社から集められる。結果的に、電気料金として利用者が負担することになる。

 再処理を委託する認可法人「使用済燃料再処理機構」や原燃によると、東京電力福島第一原発の事故後に導入された新基準に適合するための安全対策として、重大事故時に指揮所となる緊急時対策所や冷却水をためる貯水槽の新設などに約7500億円かかる。

 六ケ所再処理工場は1989年に事業を申請した当初は97年に完成する予定で、建設費は7600億円を見込んでいた。しかし、設備のトラブルが相次ぎ、完成は22回延期されている。建設費は05年時点で2兆1980億円だったが、安全対策費が約7500億円増えることで約2兆9千億円に。40年間の運営費などを含めた総事業費も12・6兆円の見通しだったが、維持管理費などが増え、13・9兆円になる見込みだ。

 六ケ所再処理工場は本格稼働に向け、原子力規制委員会による審査が終盤を迎えている。原燃は18年度前半の完成を目指すとしているが、それは審査が昨年度で終わった場合の想定だった。しかし、一昨年に発覚した保安規定違反をめぐって虚偽報告が発覚。審査は遅れており、新基準への適合が認められるのは早くても今秋の見込みで、完成時期も遅れる公算が大きくなっている。

△六ケ所再処理工場 とは

 原発の使用済み燃料を再処理し、再び燃料として使う核燃料サイクル政策の中核施設。燃料を切断、化学処理してプルトニウムやウランを取り出しい残りの高レベル放射性廃棄物はガラスで固めて保管する。フル稼働すると、年800トンの使用済み燃料を処理し、約4トンのプルトニウムを抽出する能力がある。
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 「一昨年に発覚した保安規定違反をめぐって虚偽報告が発覚」ってプルトニュウムの抽出設備で事故があったら福島第一の比じゃない被害が出る、そんな設備であるという自覚がない、運営する資格がない。
 先日も書かれていたが、ウランは枯渇しない、再処理するだけ高くなる再処理工場はすでに破たんしている。
 再処理にこだわっているのはプルトニウム爆弾を持ちたい勢力がいるから。
 
 

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都民が安倍錯乱政治に退陣通告 この結果で続ける気か  【日刊ゲンダイ】

 逆風なんてものじゃない。これはもう有権者からの退場勧告だ。2日投開票された都議選で、自民党はまさかの23議席に沈む大惨敗。過去最低だった38議席を15議席も下回り、これ以上の議席減はちょっと考えられないくらいの歴史的な敗北である。それだけ、都民の怒りはすさまじかった。「思い知ったか!」と声を上げた有権者も多かったに違いない。

 執行部は「あくまで地方選」と、国政とは切り離して責任回避しようとしているが、それは無理な話だ。もちろん都議会自民党にも問題はあるが、大敗の主因が安倍首相の資質と強引な政権運営にあることは、もはや疑う余地がない。

 「この選挙は、安倍首相への信任投票だったといっていい。通常国会では、森友問題や加計問題で数々のデタラメが発覚した。どちらも首相自身の問題です。ところが、説明責任を果たすどころか、ごまかしや隠蔽、詭弁で逃げまくり、共謀罪を強行して国会を閉じてしまった。不誠実な安倍政権に鉄槌を下そうと、有権者は手ぐすね引いていました。都議選の最中にも数々の暴言や醜聞が政権中枢から飛び出したことで、有権者の怒りが爆発したのです」(政治評論家・本澤二郎氏)

 応援演説で、稲田防衛相が「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と問題発言。二階幹事長は「落とすなら落としてみろ。マスコミの人たちが選挙を左右すると思ったら大間違いだ」などと言っていた。

 極め付きが安倍だ。

 選挙戦で一度きりの街頭演説を行った最終日の秋葉原。候補者そっちのけで民進党の批判に演説時間を費やしていた安倍は、聴衆の「安倍辞めろ」コールにブチ切れ。「憎悪や誹謗中傷からは何も生まれない!」と語気を荒らげ、コールを続ける聴衆を指さして「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」とイキリ立った。自分への批判を許さず、民意を敵視。国民に対して憎悪を剥き出しにするとは、信じられない話だ。正気を失っているとしか思えない。

 これら一連の発言、行動から見えてくるのは、安倍自民の権力私物化と選民意識、数の力に驕った反知性主義だ。

 そこに多くの有権者が呆れ、嫌悪感を抱いたことが、都議選での空前の大惨敗につながった。

「これだけ負けると、もう解散も打てません。解散権を失った首相はレームダック同然。居直ったところで、いずれ野垂れ死ぬ運命です」(本澤二郎氏=前出)

 潮目は変わった。首都決戦で民意が安倍1強を突き崩したのだ。

■政治のイロハも知らない稲田大臣を庇いメディアに八つ当たりする錯乱政権にもはや政権担当能力なし

 安倍の蹉跌は、都議選の応援演説でトンデモ発言を繰り出した稲田防衛相を庇ったことにある。

 「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」――。憲法にも抵触しかねない大問題発言だし、自衛隊員が「選挙権行使を除く政治的行為」を制限されていることは社会人の常識だ。何より、自衛隊を政治に介入させるのは許されないこと。即刻、辞任するのが当たり前である。なのに、安倍は「お気に入り」だから更迭しなかった。ここでも“お友だち”に甘い安倍政権の体質が如実に表れ、有権者の反発を招いた。

 そのうえ稲田は釈明会見で「誤解を招きかねない発言」と繰り返し、まるでメディアや有権者の受け取り方が悪いと言わんばかり。この政権はこんなのばっかだ。

 疑惑を追及されるたび、安倍は「印象操作だ!」とヒステリックにわめき散らす。下村都連会長は「週刊文春」に加計学園からの闇献金疑惑が報じられると、「選挙妨害」と言い切った。

 麻生財務相は都議選の応援演説で「(マスコミ報道の)内容はかなりの部分が間違っている。書かれている本人だからよく分かる。こんなものをお金まで払って読むか」と発言。「結果として新聞は部数が減っている。自分でまいた種じゃないか」などと言っていた。

 「自民党こそ、自分でまいた種です。安倍政権が疑惑まみれで、次々と問題を起こすから、報道される。メディアに八つ当たりする前に、自分たちの言動を反省すべきですよ。メディアの姿勢を問題にするようでは、都合の悪い報道は『フェイクニュース』扱いする米国のトランプ大統領と何も変わらない。政治の根本が崩れています」(政治学者の五十嵐仁氏)

 こんな錯乱政権には、もはや政権担当能力はない。

今や「安倍帰れコール」は全国に広がる国民運動

 安倍本人が演説を始めると、湧き起こった「帰れ」コール――。選挙戦最終日、秋葉原駅前にこだました「退陣勧告」の大合唱は、全国民の怒りを代弁していた。

 アキバは政権を奪還した2012年の総選挙以来、国政選挙のたびに安倍自民党が必ず「マイク納め」の場所としてきた“聖地”だ。

 ヤジを恐れて街頭に立てなかった安倍が最初で最後の街頭演説の地にアキバを選んだのも、必勝パターンの験を担いだからだろう。

 そんな淡い期待を抱いた安倍を待ち受けていたのが想像をはるかに上回る怒号の嵐だった。

 その映像のインパクトは絶大で、SNSなどを通じて瞬く間に拡散。YouTubeにも「安倍帰れコール」の動画が次々と公開され、視聴回数は最も多いもので25万回を超えた。安倍の演説終了から、たった1日チョットで、これだけの広がりを見せているのだ。国民の多くが共感した裏返しだ。

 「空間と時間を超え、あっという間に人々を結びつけるのが、ネット時代のすさまじさです。これほどの勢いで拡散したのは『安倍帰れコール』が全国に広がる国民運動になりつつあるということでしょう。多くの国民の内に秘めた怒りに火を付けたのです。今後は安倍首相が視察などでアチコチに出かけるたび、『辞めろ』のプラカードを突き出される可能性がある。森友学園の籠池前理事長だって常に100万を持ってやってくるでしょう。首相が森友・加計両学園疑惑の説明責任から逃げ回る限り、この現象は続くのです」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

 過去の都議選はことごとくその先に起きる日本の政治状況を先取りしてきた。都民が発した「安倍辞めろ」コールが全国に拡大していくのは時間の問題だ。

■国民の怒りを知らないオレ様政権は内閣改造でごまかす算段だが、目くらましは見透かされている

 有権者にハッキリ退陣勧告を突き付けられたのに、国民の怒りを受け止めようとしないオレ様首相はまだまだ政権にしがみつく気でいる。

 その目玉が「7月前倒し論」も出てきた内閣改造だ。小泉進次郎衆院議員など党内の人気者を次々と入閣させ、加計疑惑や都議選の惨敗ムードから国民の目先を変えるつもりだ。

 この期に及んで安倍は気心の知れた甘利の再入閣を熱望しているというから、とことん国民をなめている。金銭疑惑でクビになった甘利を再登板させれば「火に油」に決まっている。こんな姑息な目くらましが通用するはずがない。前出の五野井郁夫氏が言う。

 「8月の予定だった改造を7月に前倒ししようが、レームダック政権に入閣したがるような物好きな自民党議員がどれほどいるでしょうか。人気者にはことごとく振られ、入閣待機組のベテランだけが顔を並べる滞貨一掃がオチです。そもそも、内閣改造程度で有権者の怒りの炎を鎮められると思っているのが大間違いです。今回の都議選は自民と共産が激しく争った結果、自民現職が落選した選挙区が品川、目黒、豊島、北、板橋、北多摩1、同3、同4と8つもある。自民の得票が共産より下回るのは国政選挙では考えられないこと。共産党員が激増したとは聞かないので、アレルギーを超え、政権批判票の受け皿になった証拠です。想定外の事態を巻き起こすほど有権者の怒りは頂点に達しているのです」

 燎原の火のごとく、燃え広がった国民の怒りを収める手段はただ一つ。退陣しかない。内閣改造でごまかせると思ったら、とんだ思い違いだ。

■これから始まる自民党内の内ゲバ、安倍降ろしの茶番劇

 昨夜、安倍は菅官房長官、麻生財務相、甘利前経済再生相と優雅なフレンチディナー。選挙結果を謙虚に受け止める考えで一致したという。

 「4人で会食し、『厳しい結果だが、安倍首相の下で結束してやっていこう』という方針を早々に打ち合わせたのでしょう。都連執行部が辞任することで責任を取り、“これは地方選挙”という流れをつくりたいのでしょうが、ここまで大敗するとそうはいかない。必ず党内から責任を問う声が上がってくるでしょう。自民党内はガタガタしてくるはずです」(ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)


 23議席という歴史的惨敗では、さすがに「都議選は地方選挙」と逃げるのは難しい。早速、石破元幹事長が「一地方選挙とすべきでない」と口火を切った。党内でいつ「安倍降ろし」が始まってもおかしくない。

 この状況にシメシメなのが実は麻生だ。3日、山東派と谷垣グループの一部を吸収合併し、第2派閥に躍進。消費増税したい財務省が熱心に麻生をバックアップしているともいう。

 岸田外相もヤル気満々で、「今は9条改憲を考えない」と発言し、安倍とは違うハト派路線を強調、党内向けアピールに余念がない。安倍との関係がギスギスしていると噂される菅も色気アリとされる。

 「既成事実化されてきた安倍さんの総裁3選も、にわかに黄信号が点灯しました。この都議選が政局の変わり目になりそうです」(政治評論家・野上忠興氏)

 しかし、安倍内閣の閣僚で“ポスト安倍”のたらい回しなんて茶番は許されない。日本一有権者の多い東京で「自民はNO」の判定が下されたのだ。自民は下野するのが当然だ。
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 自民党は本当に負けた原因をわかっていないのでは?
 改造内閣がどうなるのか、このまま安倍を首相にしておくのか、国民にとっては首相は自分たちが選んだんじゃない、自民が選んだだけ、自民が判断して変えるなり下野すべき。






 Twitterコーナー、ご参考に

 慶應義塾大学経済学部の金子勝教授のツイッター

 元外務省国際情報局局長、元防衛大学校人文社会科学群学群長の
    孫崎享氏のツイッター

 自由党の 小沢一郎事務所のツイッター

 社民党参議院議員 福島みずほ氏のツイッター

 東京新聞 政治部のツイッター

 東京新聞 ほっとwebのツイッター

 市民連合のツイッター

 関西市民連合のツイッター

 SADL大阪のツイッター

 上智大学 中野晃一教授のツイッター

 法政大学法学部 山口二郎教授のツイッター


 その他、こちらもどうぞ 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



昨日の神戸
 最低気温  25.7度(05:36) 前日差+1.4度)
 最高気温  30.0度(13:17) 前日差-2.4度)

  今日の神戸最低気温  25.2度 (15:33)  7月下旬並み 平年より2.2度高かった
   、

今日の神戸の
   日の出     4時51分 (昨日 4時51分)
   日の入り   19時16分 (昨日19時16分)

       日の出は昨日と同じ、日の入りも昨日と同じ
   
       

 梅雨前線は昨日と同じくらい、台風3号が紀伊水道あたりに迫る、台風の過ぎた九州は晴れに。
     
     
 明日の朝、梅雨前線は少し南へ下がり山陰から東海、関東を通る、台風は太平洋へ、ロシア沖の高気圧はまだ弱い、フィリピン東沖にまた熱低が。
     
     
 今朝は曇りだった、山は上の方に雨雲?、11時ごろまで曇りでその後雨、4時ごろには雨も風もやんだ、風が無いとすごく蒸し暑い。
 今日の神戸の最高気温は28.6度、昨日より1.4度低く、平年より0.3度高かった。
 明日は雨のち曇り、朝の最低気温は24.2度、最高気温は28.5度、夜の気温は24.7度の予報。

 台風3号(ナンマドル)長崎にに上陸、宇和島から四国横断、紀伊半島を抜ける。

 16時ごろの雨雲
    
 16時の衛星写真の雲、まだ渦巻いている
 





自民党の歴史的大惨敗の中味は ?

2017-07-04 | いろいろ

白川勝彦氏の「永田町徒然草」より

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自民党の歴史的大惨敗の中味は ? 

17年07月03日

No.1917


 都議選の開票速報を、午前2時頃まで見ていた。自民党の当選者の数が確定したのは、ちょうどその頃だった。その数、23人。まさに、“歴史的大惨敗”である。投票率は、51.28%であった。前回よりも、7%強も高かった。各選挙区の当選者とその候補者の得票も見ないと、選挙の動向を分析できない。が、その内実も自民党にとっては、そら恐ろしいものだった。

 少し、うたた寝をした。今度は、各局の朝の報道が始まる。いろいろな視点があるので、これも重要だ。現在も続いているが、まぁ、これはいいだろう。やはり、政治を糺すのは、選挙しかない。有権者は、自分の選挙区で誰に投票すればどういう政治動向が期待できるを、かなり考えて投票した。その結果が、昨日の投票結果なのだ。

 これを分析することにより、次の国選選挙の課題が、必ず見えてくる。それをこれからすぐには、書けない。疲れ過ぎているから、後日に回そう。読者諸氏も、ぜひ考えていて欲しい。政治や選挙が面白いのは、こういうところがあるからだ。だから、50年以上もその虜になってしまったのだろう。

 今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。
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小池知事と都民ファーストでいいのか?

2017-07-04 | いろいろ

より

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小池知事と都民ファーストでいいのか? 仕切っているのは国民主権否定を公言する極右、安倍政権に全面協力の密約も

 ついに東京都議会議員選挙の投開票が明日に迫った。稲田朋美防衛相による自衛隊の政治利用発言に、豊田真由子衆院議員のパワハラ音声、そして下村博文元文科相の加計学園ヤミ献金疑惑など、自民党の不正が次から次へと飛び出していることによって、都議選では小池百合子都知事率いる都民ファーストの会が自民党への反発の「受け皿」となり、都議会第一党の座を奪う可能性が濃厚になってきた。

 安倍首相の暴走を抑止するためにも、自民党の議席が減るのは大歓迎だ。しかし、そのぶんの議席がそのまま都民ファーストに流れ込むという展開はありなのか。

 そもそも、都民ファーストは自民党に対抗する政党などではなく、その主張や思想はほとんど安倍自民党と大差ない。その象徴が、小池都知事の特別秘書である、野田数氏の存在だ。

 野田氏はもともと保守党時代の小池氏の秘書から都議になった人物だが、小池氏が都知事選に出馬した際、選対本部の責任者に抜擢され、小池都知事が都民ファーストの代表に就任するまで、同会の代表を務めていた。この経歴からもわかるように、野田氏は小池氏の側近中の側近で、今回の都議選の都民ファーストの公認候補の選定もほとんどこの野田氏が仕切っていたという。事実、5月頃には「オレが都議選候補者の公認権を持っている」と豪語していることを週刊誌に報じられている。

 ところが、この小池氏の名代として都民ファーストを牛耳る野田氏の主張というのが、安倍周りの政治家やネトウヨと同じ、いやひょっとするとそれ以上のゴリゴリの極右なのだ。

 野田氏は都議時代から、都立高校の歴史教科書から南京虐殺を削除するよう圧力をかけるなど、一貫して歴史修正主義の押し付けを行い、2012年には、石原慎太郎都知事の尖閣諸島購入に全面賛成して国会議員の「尖閣視察団」に参加。「週刊文春」(文藝春秋)に誇らしげに国旗を掲げる姿が大きく掲載された。

 また、当時から評論家を名乗って、「WiLL」(ワック)や「SAPIO」(小学館)、「正論」(産経新聞社)などの極右雑誌に寄稿していたが、そのなかには、戦前や戦中日本の軍国主義をもろに賛美するものもあった。

小池都知事の極右思想、ヘイト団体との接点も

 さらに、12年には、現行の日本国憲法を無効とし、戦前の「大日本帝国憲法」の復活を求める時代錯誤の請願を紹介議員として提出、「国民主権という傲慢な思想を直ちに放棄すべき」と主張した。

 国民主権を否定しているこんな人物が、小池都知事の右腕として政策を牛耳り、都民ファーストの公認を選定しているのだ。当然、候補者には改憲に賛同するという踏み絵を踏ませていると考えるべきだろう。

 しかも、この方向性はけっして、小池都知事の意に反したものではない。小池都知事自身も、2010年にヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)の関連団体である「そよ風」が主催する集会で講演を行うなど、安倍首相と同根の歴史修正主義者でありヘイト政治家であり、極右思想の持ち主だ。憲法についても「9条改正」を訴え、2003年の段階ですでに「集団的自衛権の解釈変更は国会の審議の場において、時の総理が『解釈を変えました』と叫べばよい」(「Voice」03年9月号/PHP)と主張していたほど。

 都知事になった後も、小池氏はそうした極右思想を隠していない。都知事就任後には、以前、国会議員懇談会の副会長まで務めた日本会議について「ここ数年は距離を置いているが、日本の国益、伝統、歴史は大切にするという点では賛成」と発言。昨年12月1日の所信表明でも「韓国人学校への都有地貸与の撤回」を功績として語り、今年3月16日の都議会予算特別委員会では「グローバル人材の育成の観点からも、国旗や国歌を大切にする心を育むということこそ重要」と言い、都立看護専門学校や首都大学東京での入学式・卒業式において、国旗の掲揚のみならず「国歌斉唱についても行うよう望んでいきたい」と述べた。その結果、この4月に行われた7つの都立看護専門学校の入学式では国歌斉唱が行われた。

 都民目線のリベラルな地域政党というイメージをふりまく都民ファーストだが、こうした知事と、特別秘書が仕切る政党がリベラルなはずがない。その実体は、ゴリゴリの改憲派、極右政党なのだ。

 となると、当然、浮上してくるのが、近い将来、国政で安倍自民党とタッグを組んで、改憲に全面協力する可能性だ。

 それは、思想的な共通性があるということだけではない。そもそも、小池都知事じたいが安倍自民党と関係が切れているわけではなく、裏でつながっている可能性がきわめて高いのだ。

 自民党都連に対しては厳しい対決姿勢を全面に打ち出している小池都知事だが、実はこの間、安倍自民党の批判をほとんどしていない。頻発した疑惑や失言にしても、はっきり批判したのは、直接、都議選に関わる稲田朋美防衛相の「自衛隊としてお願い」発言くらい。加計学園問題などについては、具体的なコメントをほとんど口にしていないのだ。都議選では都民ファーストと協力するものの、国政では自民党と連立を組むという微妙な立ち位置になっている公明党候補者でさえ、国政での自民批判を言葉にしているにもかかわらず、である。無論、内閣支持率低下の元凶たる安倍首相を直接批判することもない。

安倍首相と密約が…小池都知事のエゲツない野望

 小池都知事は、表向きは「五輪を控えて協力し合わなければならない総理との対立は避ける」というポーズを取っているが、本当の理由はそこにはないだろう。現に、今年1月10日に行われた安倍首相と菅義偉官房長官との会談で、小池都知事はこう話していたからだ。

「衆院選では総理と一緒に自民党の候補者を応援します」

 国政では安倍自民党を応援する──。この発言について、小池都知事は「記事は嘘」と一蹴、小池サイドの議員も「報道された内容は完全に官邸サイドからのリーク」と否定。たしかにこれは官邸のリークである可能性は高いが、しかし、小池都知事がそう約束した可能性は非常に高い。

 実際、小池都知事は五輪云々ではないところでも、安倍政権との関係を保ってきた。たとえば、今年4月19日には小泉政権時の要職らが赤坂の日本料理店で「同窓会」を開いたが、ここに小池都知事も出席。同会では、小池氏が保守党を離党した際に自民党に引っ張り上げた二階俊博幹事長らと思い出話に花を咲かせたというが、じつはこの会には、安倍首相も顔を出している。

 また、小池都知事は6月1日に自民党に離党届けを出し、自民党との決裂をアピールしたが、インターネット報道メディア「IWJ」の6月28日の報道によれば、小池氏の離党手続きは済んでおらず、自民党広報は〈離党扱いを協議する「党紀委員会」に対し、二階幹事長が離党手続きの申請をしていない〉と回答。小池都知事の籍は、いまだに自民党にあるのである。

 おそらく、小池都知事の作戦はこうだ。まず、都議選で日本新党が大躍進した1993年の再現をめざす。このときの都議選は国政で自民党が弱体した直後に行われ、細川護煕によって結党された日本新党は、小池氏が目玉候補となったその後の衆院選で35人が当選。政権交代によって細川連立政権が誕生、小池氏は総務政務次官に就任した。一方、都民ファーストの会は現在、地域政党にすぎないが、すでに国政研究会を発足させており、都議会選後は国政に進出することは目に見えている。

 だが、1993年と大きく違うのは、小池都知事が野党を束ねて連立政権をつくるのではなく、与党自民党へ合流を考えている点だ。国政選挙で一定数の議席を獲得した後は、改憲をめざす安倍政権に協力して恩を売り、最終的には自民党にもう一度戻って、改憲を実現した後の最初の総理大臣に就任する──。

 ようするに、小池都知事にとって今回の都議選の主眼は「東京大改革」などではなく、国政への復帰であり、一貫して目指してきた「日本初の女性総理大臣」の座。都民ファーストならぬ「自分ファースト」の選挙なのだ。

 この選挙戦で小池都知事は、よりにもよってトランプ大統領を真似た「MAKE TOKYO GREAT AGAIN」なる文言が入った百合子グリーンのタオルを首から下げ、「東京大改革を進めていく」などと喧伝しているが、まさにその思考はトランプに近いと言えるだろう。

 既存政党に対抗するオルタナティブ政党であるかのように装い、地域改革を掲げながら、結局は国政で自民党と一体化する。まさに、維新の会と同じ悪夢のような展開が繰り広げられようとしているのである。はたして、有権者はこのように馬鹿にされっぱなしでいいのか。都民の懸命な判断を求めたい。
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