小鳥日和

シジュウカラF(F夫)の探鳥備忘録

5/15、16 三宅島(その4)

2015-05-27 | 野鳥 東京探鳥地

 最後に三宅島の観光スポット(ジオスポット)を紹介します。

椎取神社

2000年噴火の泥流で埋まってしまった神社です。 埋没した神社のほかに泥流から逃れた鳥居の頭だけを見ることができます。泥流に埋もれてしまった、古い鳥居から泥流の深さを推し量ることができます。

2000年の噴火後の泥流と火山ガスにより森のほとんどが立ち枯れれてしまいました。

しかし今、森が少しずつ再生してくる過程を目の当たりに見ることができます

メガネ岩

溶岩流が波で侵食されてできた奇石です。 

 

火山体験遊歩道

遊歩道が新たに整備されており、間近で溶岩後を見ることができます。

 旧阿古小中学校跡
1983年噴火で噴出した溶岩が流れ下り、校舎を飲み込んだ跡がそのまま残っています。
この噴火では、多くの民家も溶岩に埋もれたそうです。

 

 火の山峠
眼下に広がる1940年噴火の溶岩でできた「赤場暁」(あかばっきょう)

2000年噴火の火山ガスで樹木が枯死した斜面が荒々しく広がっています

三七山展望台

サタドー岬

赤黒い溶岩が長い歳月をかけて波に浸食されて、つくられた断崖絶壁の岬。

 

■海鳥ツアー

翌日、午前中にアカコッコ館の周辺を散策、探鳥欲は尽きませんが午後には帰路につきました。

しかし、この「航路」も鳥好きにとっては、見逃せません。

海鳥を観察するため、島には上陸せずに海鳥観察だけで航路を往復なんて方もいるくらい、この航路では様々な海鳥を見ることができます。以下に海鳥について少し触れておきます。

■観察される海鳥(参考)

 ・アホウドリの仲間、ミズナギドリの仲間、トウゾクカモメの仲間、ウミスズメの仲間、その他、オーストンウミツバメ、アナドリ、ハイイロヒレアシシギ、アカエリヒレアシシギなど様々な海鳥が期待できます。

 ・また運が良ければイルカやクジラなども見られるそうです。 

(航路・海鳥の画像については、IWさん撮影分を掲載させていただいています。)

オオミズナギドリの群れ ※IWさん撮影

アリューシャンマジックならぬ、ミヤケマジック

翼下面が白いのは、オオミズナギドリです。翼下面が淡い、黒い(褐色)ものがハシボソミズナギドリ、もしくはハイイロミズナギドリです。ハシボソミズナギドリは少し小さく、それ故に羽ばたきも少ない飛翔なので、見慣れてくれば識別できます。

クロアシアホウドリ ※IWさん撮影

翼開長200cmとオオミズナギドリの2倍近くあり、ほんとうに大きいです。(参考までアホウドリの翼開長は240cmです。)

見られるとは思っていなかったため、本当にラッキーでした!この日2回も目の前を悠然と飛んでくれました。

オオミズナギドリとアカエリヒレアシシギ ※IWさん撮影

この日はその他にカンムリウミスズメ、ウミスズメ、ハイイロミズナギドリ、ハシボソミズナギドリ、アジサシの仲間などたくさんの海鳥が観察でき、気付けば13:30乗船から5時間以上も船上で立ちっぱなしで、海鳥ウオッチングをしていました。それ程、目が離せないくらい楽しい観察でした。

これら海鳥を見るためだけに八丈島間を往復されていたバードウォッチャーの方々にお会いし、色々と教えていただいたお蔭もあり、本当に刺激的で楽しい海鳥ウオッチングとなりました。

また、これらの海鳥を撮影して記録に残してくれたIWさんにも感謝です。ありがとうございました。

 

[確認した鳥]

コジュリン、オオセッカ、ツバメチドリ、オーストンヤマガラ、タネコマドリ、モスケミソザザイ、ミヤケコゲラ、シチトウメジロ、アカコッコ、カラスバト、イイジマムシクイ、ウチヤマセンニュウ、カンムリウミスズメ、クロアシアホウドリ、ハシボソミズナギドリ、ハイイロミズナギソリ、アカエリヒレアシシギなど実に82種類の鳥を見聞きすることが出来ました。 

 

■最後に

 三宅島へ企画し誘っていただいたFさん、IWさん本当にありがとうございました。

また、茨城ではガイドをしてくださったIDさん、他探鳥旅行でお世話になった方々にはこの場をおかりしましてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、フィールドでお会いできる日を楽しみにしております。

 


5/15、16 三宅島(その3)

2015-05-27 | 野鳥 東京探鳥地

次に訪れたのは、島の北西部に位置する伊豆岬です。

この時期、ここではウチヤマセンニュウを見ることができます。

ウチヤマセンニュウは、冬期は中国南部で越冬し、夏期に日本へ飛来する夏鳥です。

ウグイスの仲間ですが非常に数が少なく、絶滅危惧種ⅡB類に指定されています。
三宅島は、そのウチヤマセンニュウの伊豆諸島最大の繁殖地で、そのなかでも伊豆岬は随一のポイントです。

伊豆岬の無人灯台

まずは、イソヒヨドリがお出迎え。

ウチヤマセンニュウ

鳴き声は「チチチ、チューッチューッ」

枝先でさえずることもあれば、さえずりながら飛び上がって、また草原へ身を隠します。

その飛び上がった瞬間で居場所を特定します。

風は強かったですが、人が少ないせいもあり、頻繁に姿を現してくれました。

 

また、この場所でカラスバトも見ることができました。

カラスバト

ハトの仲間としては大型で、全身が黒っぽく「クロバト」と呼ばれることがあるそうです。首と尾が長く、体の割に頭が小さく見えるので、飛んだ時にも体型の違いはよくわかります。

カラスバト(国の天然記念物)

「ウッウウー」という、牛のような特徴的な声で鳴きます。首から肩にかけての何とも言えない光沢があり綺麗なハトなのですが、私の画像ではそれが皆さんに伝わらないのが残念です。

体長が40cmもあり、大路池でもあちらこちらで鳴いていましたが、ほとんど姿を見ることができませんでした。

しかしここ伊豆岬では高木が無いことも幸いし、幸運にも何度も見ることができました。

 

 

■おまけ 

伊豆岬では、ハマボッスなどめずらしい多肉植物が自生していました。

 


5/15、16 三宅島(その2)

2015-05-27 | 野鳥 東京探鳥地

三宅島は、この島でしか見ることができない固有種(野鳥)がいます。

先に紹介しました国の天然記念物「アカコッコ」もそうですが、イイジマムシクイやカラスバト等々

おすすめは、三宅島自然ふれあいセンター「アカコッコ館」周辺です。その中でもアカコッコ館内に野鳥観察用の水場があり、ここに小鳥が集まってきます。初めての方には、情報収集も兼ねてぜひ訪問してみてください。

前回もその水場でタネコマドリ、モスケミソサザイ、シチトウメジロ、イーストンヤマガラを観察しました。もちろん、アカコッコも!

 

(アカコッコ館のHP)

http://park10.wakwak.com/~miyakejima/

 

以下にアカコッコ以外の固有種についても少しだけ紹介しておきます。

(固有種の画像については、IWさん撮影分を掲載させていただいています。)

 

ミヤケコゲラ ※IWさん撮影

「モスケミソサザイ」、「シチトウメジロ」共に本州のものと酷似していますが固有種です。

 オーストンヤマガラ

本州のヤマガラより産卵数が少なく、巣立ちビナの餌ねだりの期間が長いとのこと。

ヤマガラ (こちらは普段見かけるお馴染みのヤマガラですね。)

タネコマドリ

センター周辺、大路池周辺でよくさえずっています。さえずりは本州のコマドリによく似ています。

今回もよく姿を見かけました。

イイジマムシクイ (国の天然記念物) ※IWさん撮影

 

今回の探鳥で一番多く聞いたさえずりは、このイイジマムシクイではないでしょうか。

「 チュイチュイチュイ」という大きなさえずりを大路池周辺の森でたくさん聞くことができました。


5/15(金)三宅島

2015-05-25 | 野鳥 東京探鳥地

朝5:00三宅島(三池港)に到着!

レンタカーを借りて、早速、探鳥スタートです。

まずは島の南側、アカコッコ館周辺と大路池を散策。

大路池(およそ2000年前の噴火でできた火口湖)

三宅島を代表するウォッチングポイントでアカコッコ、イイジマムシクイ、カラスバトなど多くの野鳥を見ることができ、特に4~6月のイイジマムシクイの密度は世界最高とのことです。

大路池へ到着してまもなく、アカコッコ(国の天然記念物)が目の前に・・・

以前この島を訪れた時には、姿を見たのは一瞬でしたが、この時期はたくさん見ることができました。

ここ伊豆諸島とトカラ列島のみで繁殖する日本の固有種で、シロハラやアカハラ同様に照葉樹林や林のふちの畑でよく餌を探し、ミミズや昆虫類を食べています。

 

三宅島/アカコッコ-2(2015.05.15)

 

写りは悪いですが、アカコッコ♀だと思われます。頭から頸部にかけて黒色が薄いのが特長です。

(アカコッコ館のスタッフの方に聞いたところ、黒色の強い♀タイプもいるそうです。)

 こちらのアカコッコは若鳥でしょうか、♀でしょうか、詳細は不明ですが色々なタイプがあるようです。

 

三宅島/アカコッコ(2015.05.15)

 

迷子椎(まいごじい) 樹齢700年のスダジイの巨木。

「噴火を司る神の宿る神木」として祀られています。

数年前と違い、池の周囲には散策路が整備されており、鳥も見やすい環境になっていました。

桟橋

遠く稜線、枯れ木にとまるカラスバト

アマサギ

 

池の周辺では、そこかしこにアカコッコ、イイジマムシクイ、カラスバト、タネコマドリと普段聞きなれないのさえずりが聞こえてきます。

 

さすが三宅島ですね!

 


5/14(木)千葉・三番瀬

2015-05-25 | 野鳥 千葉探鳥地

茨城・浮島を後にして、三番瀬へ移動、

16時に到着。暗くなるまで干潟で探鳥予定です。

干潮まではまだ早かったですが、干潟が既に現れた場所にはシギチが集まっていました。

 ダイゼン

オオソリハシシギの群れ

メダイチドリ

前日13日にハジロクロハラアジサシ、付近ではメリケンキアシシギが確認されていましたが、

我々は見つけることが出来ませんでした。

キョウジョシギ

希少種を見つけることができませんでしたが、干潟の少ない大阪から来た友人には、三番瀬の鳥の数の多さに驚いてくれていました。

 

その後、谷津干潟へ立ち寄り、三宅島へ移動のため、竹芝埠頭へ移動しました。

東京湾レインボーブリッジと夜景

22:30東京発~翌5:00三宅島着、大型客船 さるびあ丸で一路、三宅島へ

 

[確認した鳥]

カワウ、ダイサギ、アオサギ、トビ、オオバン、コチドリ、シロチドリ、メダイチドリ、ダイゼン、キョウジョシギ、ミユビシギ、ハマシギ、トウネン、ソリハシシギ、キアシシギ、オバシギ、チュウシャクシギ、オオソリハシシギ、コアジサシ、アジサシ、スズガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ウグイス、ハクセキレイ、ツバメ、ムクドリ、スズメなど