小鳥日和

シジュウカラF(F夫)の探鳥備忘録

3/25(土)千葉・銚子(その2) カモメの年齢とセグロカモメの識別ポイントについて

2017-03-30 | 野鳥 千葉探鳥地

銚子の続きです。

 

■カモメの成鳥になるまでの年齢

ユリカモメなどの小型カモメは2 - 3年、 カモメなど中型カモメは3年、 大型カモメは4 - 5年で成鳥になります。

 

下記は大型カモメの「セグロカモメ」ですが、幼鳥、第1回~成鳥までを紹介します。

セグロカモメ/Vega Gull(幼鳥)

初列翼先端の色は「黒色」、雨覆(肩羽)は鱗状。 幼鳥の嘴は黒色。 

大きさは成鳥と変わりませんが・・・

セグロカモメ/Vega Gull(幼鳥)

セグロカモメ/Vega Gull(幼鳥→第1回冬羽)

①雨覆(肩羽)はイカリ状へ ②上面も白っぽくなり、③嘴は黒色とピンク色になる。

※写真の手前(右)はオオセグロカモメ(第1回冬羽)ですが、上記の変化点の差異をご確認ください。

セグロカモメ/Vega Gull(第2回冬羽)

雨覆(肩羽)は成鳥と同じ青灰色が見られる。

 

セグロカモメ/Vega Gull(第3回冬羽)

成鳥と同じ青灰色だが、雨覆、三列風切、尾羽に褐色部が残る。 

また、嘴の上下に黒色が残っている。

セグロカモメ/Vega Gull(成鳥)

大きさは60cm以上、足はピンク色、上面は青灰色、初列翼先端は黒色

嘴に黒色は無い。  (成鳥は黒色が混じりません。)

 

同じセグロカモメでもこれだけ変化していきます。

識別ポイントさえおさえておけば簡単ですよ! 


3/25(土)千葉・銚子

2017-03-29 | 野鳥 千葉探鳥地

今年も少し時期は遅いですが銚子へ行ってきました。

「カモメ」は苦手という声をよく耳にしますが、一般種だけでも識別できると楽しくなりますよ!

最初に銚子で一番多く見られるカモメについて紹介します。

 

■カモメの識別ポイントについて

識別のポイントは「大型(60cm)」、「中型(45cm)」、「小型(30~40cm)」に大分されます。

大型カモメは「足の色」 「嘴の色」 「上面(背中)の色」 「初列翼先端の色」 「尾羽」等で判別します。

 

 

大きさは「60cm」(カラスより大きい)、

足の色は「ピンク色」  

ピンク色は大型カモメの特徴で、一番わかり易い識別ポイントです。 

上面(背中)は、中程度の灰色「青灰色」、

初列翼先端の色は「黒色」

これらは、セグロカモメ/Vega Gullです。

セグロカモメ/Vega Gull(成鳥)

大きさは60cm以上、足はピンク色、上面は青灰色、初列翼先端は黒色 

 

 

オオセグロカモメ/Slaty-Backed Gull(成鳥冬羽)

大きさは60cm以上、足はピンク色、上面が濃い灰黒色、初列翼先端は黒色

 

大きさ、足の色、初列翼先端の色はセグロカモメと同じですが、

違いは上面(背中)が、濃い灰色であるところです。

 

(左)オオセグロカモメ/Slaty-Backed Gull、(右)セグロカモメ/Vega Gull 上面(背中)の色の違いを比べてみてください。

 

 

冬期の銚子(漁港)は、各地から「カモメ」たちが集結、その種類、数ともに世界的に有名です。

はじめての方は、識別ができる方に同行されるのがいいと思います。

ぜひチャレンジしてみてください!

 


3/20(祝)神奈川・湘南

2017-03-24 | 野鳥 神奈川探鳥地

ひらたい顔、トラ模様、それから耳のような羽・・・

トラフズクです。

 耳のように見える羽角をもっていますが、

実はこの羽は、飾り羽であって聴力には全く関係ありません。

夜行性のトラフズクは4-5羽が同じ木にとまり、眠っていました。 

おや、おや?

 珍しく、目を開けて動いてくれました。

これまであまり知らなかったトラフズクの生態ですが、日本では周年生息する(留鳥)そうです。 

また、冬季に獲物を求めて不規則に渡りを行うこともあるらしく、

寒冷地に分布する個体は冬季に南下するらしいです。

トラフズク の雌雄 の見分けですが、(雌)は全体に褐色味が強く、胸の斑が太くはっきりしていて、

(雄)は全体に白っぽく、胸の斑が細い傾向があるそうです。

上記の白っぽい個体は雄でしょうか。

 

来年もこの場所へ帰ってきてほしいですね。


3/18(土)神奈川・相模原(その3)

2017-03-23 | 野鳥 神奈川探鳥地

 神奈川・相模原/林道散策の続きです。

 

「フィッ フィッ ピッホー」

 

 気が付くと、目の前に!

 

 ベニマシコ

 国内では、青森県下北半島やその北の北海道で繁殖し、冬になるとより南に越冬のため渡って来ます。

越冬期間中(10-4月)は、平野部、低い山間部で、湿原や芦原を好みます。

この日も、4-5羽の小さな群れで木や草の実をついばんでいました。

 繁殖期から夏は、さらに赤味を増すようです。

夏、北海道で繁殖期の個体を見てみたいですね。 

雌と思って撮りましたが、

若雄(第1回冬羽)のようです。

来年もまた、ここに帰ってきてほしいものです。

寒々しかった渓流の水も、この日は翡翠のようなきれいな色をしていました。

 

遠くでカワガラスの鳴き声が聞こえました。 今頃は、子育てで忙しいのでしょうね。

 

[確認した鳥]

カワウ、カンムリカイツブリ、カルガモ、ホシハジロ、ヒドリガモ、オオバン、コサギ、ダイサギ、アオサギ、ヤマセミ、トビ、ノスリ、モズ、カワガラス、カヤクグリ、ウソ、カワラヒワ、マヒワ、ホオジロ、アオジ、ベニマシコ、ウグイス、ハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイ、コゲラ、アオゲラ、シロハラ、ツグミ、ルリビタキ、ジョウビタキ、メジロ、エナガ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ムクドリ、キジバト、スズメ、カケス、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ガビチョウ


3/18(土)神奈川・相模原(その2)

2017-03-21 | 野鳥 神奈川探鳥地

神奈川・相模原/林道散策の続きです。

 

小鳥が好きな私にとって、冬季に「マヒワ」を観察できると嬉しさもひとしおです。

 

食性は植物食で、「植物の種子や芽」「植物の実」「植物の葉」「昆虫」などを食べます。

小さなくちばしで、松ぼっくりなどを上手にこじ開けて中の種子を食べますよ。

ハンノキ、ヤシャブシの木でよく見かけます。

マヒワは鳴き声は、群れ行動している時が多く「チュイーン、ジュイーン」とにぎやかです。

同じアトリ科のカワラヒワもジュイーンと鳴きます。 

山間部では、カワラヒワと一緒に行動している小さな群れを何度も見たことがあります。

 マヒワ♂

マヒワはヨーロッパ・アジア東部・北アメリカ・中央アメリカの山地などに分布しています。

寒い地域に住むマヒワは冬になると中国や朝鮮半島・日本などに渡りを行い越冬しますよ。

日本では「冬鳥」として各地に飛来し、平地から山地にかけての針葉樹林などに生息します。

私が探鳥を始めた2008年頃は、2-3月に都市公園でも見ることができましたが、

最近では、残念ながら身近に見ることができなくなりました。

マヒワ♀

マヒワのオスは上記の写真にあるように全体的に黄色みが強いですが、

メスの個体は淡い黄色と白色、黒色などの色をしています。


繁殖期以外は群れで生活し、その群れは一か所に留まる事無く、飛び回って採食しながら移動し続けます。

 

日本には「鶸色(ひわいろ)」という、緑がかった暗い黄色を指す色合いがあります。

これはマヒワのオスの体の色を模してつくられたそうです。

 

先ほどは減少傾向にあるといいましたが、案外、皆さんの近くの公園でも華やかなマヒワの群れを見つけることができるかもしれませんよ。

ぜひ、見つけてみてください。