宮澤賢治の里より

下根子桜時代の真実の宮澤賢治を知りたくて、賢治の周辺を彷徨う。

『このままでいいのですか 『校本宮澤賢治全集』の杜撰』の目次

2023年09月18日 | 「賢治研究」の更なる発展のために

 ところで、ある著名な賢治研究者が私(鈴木守)の研究に関して、私の性格がおかしい(偏屈という意味?)から、その研究結果を受け容れがたいと言っているという。まあ、人間的に至らない点が多々あるはずの私だからおかしいかも知れないが、研究内容やその結果と私の性格とは関係がないはずである。
 おかしいと仰るのであれば、そもそも、私の研究は基本的には「仮説検証型」研究ですから、たったこれだけで十分です。私の検証結果に対してこのような反例があると、たった一つの反例を突きつけていただけば、私は素直に引き下がります。間違っていましたと。
 一方で、私は自分の研究結果には多少自信がないわけでもない。それは、石井洋二郎氏が鳴らす、
 あらゆることを疑い、あらゆる情報の真偽を自分の目で確認してみること、必ず一次情報に立ち返って自分の頭と足で検証してみること
という警鐘、つまり研究の基本を常に心掛けているつもりだからである。そしてまたそれは自恃ともなっている。
 そして実際、従前の定説や通説に鑑みれば、荒唐無稽だと言われそうな私の研究結果について、入沢康夫氏や大内秀明氏そして森義真氏からの支持もあるので、なおさらにである。

 そのようなことも訴えたいと願って著したのが、今回の拙著『このままでいいのですか 『校本宮澤賢治全集』の杜撰』でもある。そしてその目次は下掲のとおりである。

はじめに 1
第一章 杜撰 ───────────────────4
㈠ あらゆることを疑い 4
㈡ 一次情報に立ち返る 7
㈢ 自分の頭と足で検証 14
㈣ 杜撰が招いた冤罪 22
第二章 「倒産直前の筑摩書房は腐りきっていました」─ 31
㈠ 絶版回収事件 31
㈡ 二つは同じ構図 35
㈢ 賢治のためにも「総括見解」を 38
第三章 通説を疑う──────────────── 43
㈠ 賢治の甥の嘆き 43
㈡ 真偽を自分の目で確認 48
㈢ 読者の皆様がご自身でも検証を 84
第四章 賢治終焉前日の定説も杜撰 ─────────85
㈠ 賢治の聖人化 85
㈡ 菊池忠二氏の疑問 90
㈢ 賢治終焉前日の定説までもが杜撰だった  95
終 章 このままでいいのですか────────── 102
《さくいん》 106

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