少し前に 「ブラック企業」に就職しちゃった若者の映画があって見逃したが、本書でもそれに触れていた。タイムリーな話題なんだね。
で、本書では「ブラック企業と言ってもひと口には括れない」とし、「肉食系」「草食系」「グレーカラー」の3タイプに分類した上で、それぞれの特徴を定義している。この切り口は面白い。そしてただブラック企業を批判するだけでなく、そこに就職してしまう人々(若者とは限らない)の行動パターンを描いているのだが、なるほどなぁと思う。
著者の真の狙いはブラック企業やそこに就職しちゃった人々の批判をすることになく、そういう企業や人々が存在する社会構造(大企業による下請け、孫請けとか、再チャレンジの難しい雇用構造)とかにある。ただし問題提起はできてもその是正には多大なエネルギーと時間を要する困難な作業であることは著者も認めており、短期的にはあまり救い様のない事態であることが分かってしまうのは何ともやりきれない。
何を隠そう自分の立場が本書中で痛烈に批判されている業種なので、書いてることが一々思い当たり、とっくに認識していることでも人から指摘されると実に耳が痛い。「既得権」手放してそれで確実に気の毒な方々を救えるのであれば、自分は待遇が悪くなっても構わないけどね…
2010年12月22日 通勤電車車中にて読了
で、本書では「ブラック企業と言ってもひと口には括れない」とし、「肉食系」「草食系」「グレーカラー」の3タイプに分類した上で、それぞれの特徴を定義している。この切り口は面白い。そしてただブラック企業を批判するだけでなく、そこに就職してしまう人々(若者とは限らない)の行動パターンを描いているのだが、なるほどなぁと思う。
著者の真の狙いはブラック企業やそこに就職しちゃった人々の批判をすることになく、そういう企業や人々が存在する社会構造(大企業による下請け、孫請けとか、再チャレンジの難しい雇用構造)とかにある。ただし問題提起はできてもその是正には多大なエネルギーと時間を要する困難な作業であることは著者も認めており、短期的にはあまり救い様のない事態であることが分かってしまうのは何ともやりきれない。
何を隠そう自分の立場が本書中で痛烈に批判されている業種なので、書いてることが一々思い当たり、とっくに認識していることでも人から指摘されると実に耳が痛い。「既得権」手放してそれで確実に気の毒な方々を救えるのであれば、自分は待遇が悪くなっても構わないけどね…
2010年12月22日 通勤電車車中にて読了