サブタイトルは「富士通・池田敏雄の生と死」。富士通のコンピューター事業をゼロから築き上げた中心人物に光を当ててその足跡を辿る。
読むと、富士通のコンピューター(大型機)がどういう背景で生まれ発展してきたか分かる。後発の辛さ、賭けた戦略の正しさ、読んでいて面白いが、それは会社の歴史として。
主人公・池田の天才ぶりは素晴らしいがその行動も凄まじい。その勤務態度は管理きびしい昨今の状況では決して会社に受け容れられないだろうし、たった一人の才能に社運を賭けるなんてリスキーな戦略をとる会社もあるまい。良くも悪くも「そういう時代があった」という過去物語なのだ。会社を通じ日本に貢献して幸せだった?たぶん本人はそんなことどうでも良かったのではないか。少なくとも若いうちは。
51歳で急逝した主人公は幾つくらいまで「会社でやりたい事を好きなようにやらせてもらった」と感じていたのだろう?最後は「やらなきゃならない事」の山の中で過労死みたいな感じで亡くなっているのだけど。凄い人だとは思うけど、素晴らしい人とは思えないし、その人生は豊かだとは映らない。まぁこの点は本人が考えれば良いことだ。振り回され支えてきた周囲の人たちはどうだったか?大変だけど後になれば良い経験だったと済ませられるものか。
本書ではFMシリーズに代表されるパソコン事業の大成功や、池田敏雄の家族のその後、富士通の辿った道(IBMスパイ事件)などには触れていない。ターゲットを絞った結果だが、物足りなくも感じるのはオーダーが厳しすぎるだろうか。
田原総一郎のインタビュー手法は嫌いだけど、本書では関係ない。逆に言えば、いかにも田原だなという匂いの記述もなかった。記述に至るまでの調査段階で彼らしさがあったのかもしれないが。彼はテレビ向きの人間なのかもしれないな。
2008年11月6日 自宅にて読了
読むと、富士通のコンピューター(大型機)がどういう背景で生まれ発展してきたか分かる。後発の辛さ、賭けた戦略の正しさ、読んでいて面白いが、それは会社の歴史として。
主人公・池田の天才ぶりは素晴らしいがその行動も凄まじい。その勤務態度は管理きびしい昨今の状況では決して会社に受け容れられないだろうし、たった一人の才能に社運を賭けるなんてリスキーな戦略をとる会社もあるまい。良くも悪くも「そういう時代があった」という過去物語なのだ。会社を通じ日本に貢献して幸せだった?たぶん本人はそんなことどうでも良かったのではないか。少なくとも若いうちは。
51歳で急逝した主人公は幾つくらいまで「会社でやりたい事を好きなようにやらせてもらった」と感じていたのだろう?最後は「やらなきゃならない事」の山の中で過労死みたいな感じで亡くなっているのだけど。凄い人だとは思うけど、素晴らしい人とは思えないし、その人生は豊かだとは映らない。まぁこの点は本人が考えれば良いことだ。振り回され支えてきた周囲の人たちはどうだったか?大変だけど後になれば良い経験だったと済ませられるものか。
本書ではFMシリーズに代表されるパソコン事業の大成功や、池田敏雄の家族のその後、富士通の辿った道(IBMスパイ事件)などには触れていない。ターゲットを絞った結果だが、物足りなくも感じるのはオーダーが厳しすぎるだろうか。
田原総一郎のインタビュー手法は嫌いだけど、本書では関係ない。逆に言えば、いかにも田原だなという匂いの記述もなかった。記述に至るまでの調査段階で彼らしさがあったのかもしれないが。彼はテレビ向きの人間なのかもしれないな。
2008年11月6日 自宅にて読了