若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

IDM研究会 at 東京

2007年04月12日 | 近ごろの十四代目
今日は「IDM研究会」の4月例会に参加しました。久し振りの東京会場ということもあり、副社長ではなく僕が出向きました。今回はナチュラル・ハーモニー代表の河名秀郎さんのお話しを聴きましたが、実に興味深いものでした。

みなさん自然農法って耳にした事がありますか?

食育について盛んに議論されていますが、農業でいう「有機栽培」や「無農薬栽培」、「低農薬栽培」などについて正しい理解(それらの違い)は余りされていないように思います。「自然農法」もそれらとごっちゃにされてるかもしれません。「自然農法」とは、不耕起(耕さない)、不除草(除草しない)、不施肥(肥料を与えない)、無農薬(農薬を使用しない)を特徴とする農法で、肥料や農薬を使用する従来農法(有機農法も含む)と異なり、基本的に播種と収穫以外の作業を行わず、自然に任せた栽培を行うものです。

ナチュラル・ハーモニー代表の河名さんは自然農法で採れた野菜を販売する事業をされています。その創業秘話も興味深いものでしたが、僕が「!」と思ったのは河名さんのこんな一言でした。

「冷蔵庫に入れた野菜って放って置いたら腐るでしょう? 自然界では植物は腐るのではなく枯れますよね。『腐る』と『枯れる』はどこで分かれると思いますか?」

若竹屋の仕事はご存知の通り酒の製造です。酒米を醗酵させて酒を造る。そんな生業の中で『醗酵』と『腐敗』を分けるものは何か?という問いかけは新鮮なものでした。どう仕込んだら醗酵に進むのか、は知っています。しかし、その手順や生化学的な知識のことではなく、「野草は腐るのではく枯れる」という自然の摂理(逆に言えば腐る野菜は自然の摂理に適っていない)を一言で表したことに感じ入ったのでした。

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