若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

矢野君の結婚式(祝婚歌/吉野弘)

2006年05月21日 | 近ごろの十四代目
青年会議所の仲間でもある矢野君がめでたく結婚しました。
誠実で、まじめで、ほがらかな矢野君。
素晴らしい夫婦になって欲しいと思います。

知人に教えてもらった詩人・吉野弘の詩があります。
このすてきな詩を矢野君に贈ります。


 祝婚歌 / 吉野弘「贈るうた」より

 二人が睦まじくいるためには
 愚かでいるほうがいい
 立派すぎないほうがいい
 立派すぎることは
 長持ちしないことだと気付いているほうがいい

 完璧をめざさないほうがいい
 完璧なんて不自然なことだと
 うそぶいているほうがいい

 二人のうちどちらかが
 ふざけているほうがいい
 ずっこけているほうがいい

 互いに非難することがあっても
 非難できる資格が自分にあったかどうか
 あとで疑わしくなるほうがいい

 正しいことを言うときは
 少しひかえめにするほうがいい
 正しいことを言うときは
 相手を傷つけやすいものだと
 気付いているほうがいい

 立派でありたいとか
 正しくありたいとかいう
 無理な緊張には
 色目を使わず
 ゆったり ゆたかに
 光を浴びているほうがいい

 健康で 風に吹かれながら
 生きていることのなつかしさに
 ふと胸が熱くなる
 そんな日があってもいい

 そして
 なぜ胸が熱くなるのか
 黙っていても
 二人にはわかるのであってほしい


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すてきな詩ですね。 (naosuke)
2006-05-24 00:59:08
しみじみと。。ふたりでいることの幸せを感じます。

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ナオスケさん、こんにちは♪ (十四代目)
2006-05-24 09:31:31
ご無沙汰です。

最近、福酒は飲んでいますか?

ナオスケさんご夫妻は、まさに

この詩のようなんでしょうね~♪
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とんでもないです (なおすけ)
2006-05-25 02:26:00
ほんとう、ご無沙汰ですね。



わたしは煩悩のかたまりで、ひねくれ者なので

夫の見返りを期待しない愛情には、ほんとうに感謝しているのですが、なかなかうまく伝えられません。



でもいつも同じ価値観で、ずっと一緒にいたいと思っています。

だからこんな詩を読むと、なんだかうれしくなるのです。

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