オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

じーさん武勇伝

2006年11月30日 23時42分07秒 | ほぼ、文庫本
じーさん武勇伝/竹内真/講談社文庫
キーワード/じーさん、畳屋、ばーさん(元女優)、小学校の先生(初恋)、沈没船、宝探し

キーワードは超適当、そこら中キーワードだらけ、て感じ。
これはタイトルもさることながら、表紙!
この日輪だかトマトだか(なわけなかろう)分からないでかい丸と、
小さいけれど威勢のいいシルエットにまず惹かれました。
なに、これ。

次に帯のキャッチコピー。白地に黒の角ゴシック体(しかも極太)で

拳ひとつで
ドデカい夢を!


さらに申し訳程度のサブキャッチが

勇気と希望の冒険コメディー

あっはっはっ!
大きく出やがったなコノヤロウ、買うたるさかいに、笑わせろや!
なイキオイ(だけ)で購入。

笑わせてもらいました。
爆笑とはいかんかったし、めっちゃウケるわけでもなかった
(どちらも満たしたのは「太陽がイッパイいっぱい」、過去ログから探してみてね)
けど、にやにやくすくす、ふへへっ、と。
一言で言うなら、明るい冒険浪漫たん(けっ、漢字出ないんでやんの。しょぼっ)。
SASだの米海軍だの海賊だの沈没船だの…ありえねえ!!!
んだけど、なんか、ええやん別に、面白いし。
んー、伊坂幸太郎を文章下手にした感じ(作家に対して失礼な!)。
ネタは面白いし、筋書きもええ。だが、文章として読ませる力が弱いか。
(でもおいらは読んだよ?)
このじーさんと結婚してえ!!(なんやてエ!?)

うへへ。

2006年11月29日 02時09分55秒 | 新・携帯日記
眠れなくて、仕事のついでにネットを見てました。
お気に入りのサイトで「ほぼ日刊イトイ新聞」ていうのがあって、
最近ご無沙汰してたので、つらつら見てました。

したら、
えへへ、
おいらを発見しました。

「ほぼ日手帳2007」ていうページがあります。
そこにアクセスします。
ほぼ毎日更新されているので、11月27日のところをぽち、と。
その日のスタンス(!)は「誕生日に書いてた言葉」を紹介する
とかなんとか、そんな感じです。
手帳のページの写真をめくるように(実際はめくれません)
クリック、クリック、クリックしていくと
「京都:すぎねえ」
という人が(ってオレだけど)書いたのが出てきます。
おいらです。間違いなく。へへ、へ。
おいら、自分の手帳の自分の誕生日に、そーんなこと書いてます。
うわははは!
(ちなみに来年の手帳にはまだ書いてません。)

この「ほぼ日手帳」については、おそらく本屋だのネットだの雑誌だの
いろんなところで目にする機会もあろうかと思います。
おいらは2004から使っています。
たかが手帳!にしては結構なお値段いたします。
ええ、正社員雇用でもなんでもないおいらにとっちゃ
ちょっと、こう、しばらく何かを我慢しようか、てな値段です。
でも、一年365日で日割り計算すると、なんてことないです。
これがあるから、今のおいらがあります。
大仰な物言いですが、強ち嘘でもありません。

転がしお銀

2006年11月25日 15時03分56秒 | ほぼ、文庫本
転がしお銀/内館牧子/文春文庫
キーワード/文政、奥州、城代家老、切腹、父と娘、町人、長屋、真相

ドラマの脚本家、横綱審議会、のこの人の本で時代劇、ということで買い。期待はそんなにしてないけど、ま、さらりと読めればいいかってことで。
城代家老の長男が部下の不始末の責任をとらされて無念の切腹。娘はそれを理由に七年の結婚生活をあっさりと離縁されて出戻り。
納得しかねる父と娘が、町人風情に身をやつし、江戸深川の蛤町、棟割長屋にねぐらを構え、事の真相を探るうち、長屋の人達を巻き込んで、惚れた腫れた斬った張ったの大騒ぎ。

さらりと面白かったけど、ちょっとハナにつくところもあり。
曰わく
「女だって世間が認める力をつければ、なにがあっても身を落とすことはないって」
「いつかはあたしも所帯を持って、幸せな母親になりたい。でも今はあたし自身に力をつけたいんです。」と。
確かにそう考えると、これは前向きで、女も仕事持って独りで立つことの賞賛にもなろう。でもなんかハナにつく。で、このあたりの落とし処が内館牧子やなという感じ。
話の筋は面白い。ハラハラもし、スカッともし、うるる…ともし。でもやっぱりハナにつく。ものを言う小説ばかりが良いわけでもないだろう。言わぬが花、の言葉もあるようにさ。

潔く柔く 4

2006年11月25日 10時05分33秒 | 漫画だって本だし。
潔く柔く 4/いくえみ綾/集英社

ええ、漫画です。この人と一条ゆかりはほぼ買ってるなあ。あ、これは前にも書きましたっけ。
そういえば「いくえみりょう」て名前みたいです。ローマ字表記でそうなってました、多分(この期に及んで多分て…)。
潔く柔くシリーズは、いろんな話が絶妙に絡み合った話で、大体コミックス1巻くらいの中編やさらに短い短編を読んでるんだけど、全体として一個の話になってるという、しかもそれぞれの話が時間軸?がばらばらで、だからこそ面白い。いろんな話が一つの時間軸で同時進行的にあちこちで進む、てんじゃなくて、それぞれで進むところが、ん~やられた、と。
今回だって、3巻から続いてた話が終わったけど、その終わりを見て、おわ!何よ、そうくるんかい!と。しかもおいらが気になってる話はまだおあずけ状態だしな。
ということで、つづく(笑)。

ブラインド・ゲーム 1

2006年11月23日 11時29分58秒 | 漫画だって本だし。
ブラインド・ゲーム 1/碧也ぴんく/集英社(ホーム社漫画文庫)
キーワード/近未来、遺伝子操作、神女、8人、キメラ

南総里見八犬伝をベースにした漫画。
…ていうのは世の中にごまんとありますが、本書の作者はその名も「八犬伝」という、原作にかなり忠実な漫画(こりゃ相当勉強しはったんやなあ(涙)と思わずにはいられない逸品)を描いているので、おいらの期待度もどん!さらに倍!!な勢い。
八犬伝を知ってる人なら、出てくるキャラクターの名前やら立ち位置やらを、原作と比べてみると楽しめるかも。おいらはそうした。てか、自然にそうしてた。
ネタバレになるけど(やな人はとばして下されよ)始まって早々に犬飼現八がかなりかっちょいいキャラで出てきて、そう言えば作者は現八がお気に入りだったかなあ、と思い出してみたり。小文吾も1巻で出てくるんだけど、なかなかにやさぐれててちょっと意外。いや~恵まれた環境ではないと思ってたけど、手が後ろに回ることだけはしてないと思ってたんだよな。おいらの大好きキャラなんで、ちょっと切ない。でもやっぱり好き(聞いてねえ!)!あとは毛野がどう出てくるか、てのが楽しみ。
…来月、2巻が出るんですってさ!うひひ。


ゆめつげ

2006年11月20日 22時57分54秒 | ほぼ、文庫本
ゆめつげ/畠中恵/角川書店
キーワード/神官、夢、江戸末期、札差、一人息子、辻斬り、浪士

作者名で即借りてきた一冊。(万歳、図書館がまあそこそこに近くにある生活!)
この人の作品は文庫で2冊持ってる(もうすぐ新刊が出ます、勿論買いますったら)。妖しのもの達のわんさか出てくる捕物時代劇。これがまた、脇にいいキャラが揃っててねえ!…いやいや、今はそっちじゃなくて。
本書も「ゆめつげ」という、常人にはない力を持つ神官が主役の話。夢占や予知夢みたいなもんですな、そう言い切るには語弊があるけど。それを使って、札差の大店の一人息子を探し当てる。そのうちに人が一人、また一人と殺されていき、捕物調の話になるのかと思いきや、江戸末期という世情までもが絡んでくる。いやはや、読み進むのにちょっと難儀しました。その分、読んだー!感(充実感て言えよ)が大きかったな。でも、正直、話が込み入り過ぎててしんどかった。…ってどっちなんだよ!
江戸末期の話というと、やれ佐幕だ勤皇だ新撰組だ薩長だ、白刃煌めく血煙上がる、世はまさに戦国乱世の如く、…みたいな話が多うございます。が、刀も持たずお上も遠く天子様など雲の上、お天道様を見上げて暮らす日々を繋いで幾星霜、みたいな市井の人達にも、それぞれに等しく幕末の世はあったわけで。本書は、それを垣間見るような話でもありました。
…でも、おいらはやっぱり、たとえ表面的にしても平穏な江戸の世で、平穏だからこそ見える心の闇やこの世ならぬもの達の話、というのが好きだな。(早い話、「しゃばけ」から始まる妖しの物語のシリーズを読みたいわけだ!)(いやだから、今週の金曜日には出るって!)

ガールズ・ブルー

2006年11月20日 20時38分03秒 | ほぼ、文庫本
ガールズ・ブルー/あさのあつこ/文春文庫
キーワード/女子高生、17歳、ダイヤモンドと石炭、携帯、退学、万引き、売り、振られる、夏祭り、海、殺された猫、入院、犬

なんか、キーワードだけ見てるとストーリーが浮かんできそうだなあ。
あさのあつこの文庫本だってんで、平積みを即買い。ハマっているわけではなく、興味があって。「バッテリー」の作者の違う本てことで。…バッテリーはがんがんに売れてるし、図書館行っても揃ってないし(常に何巻目かは借りられてる)、といって文庫本を出てるだけ全部大人買いするほど散財できない!でもあさのあつこはかじってみたい。てことで。(この前の「No.6」は失敗した。一冊買ったつもりがシリーズものだった。)

さらっと楽しめました。なんたって、今日の通勤往復と帰宅後の数分間、合計40分くらいで読めたもん。さらさらっと。
若者の日常。17歳という時間空間の切り取り。かと言ってこれをそのまま今の子はそうなのか、と思うことはないし、大半がこうなのか、とモデルにすることはないし、おいらの時はどうだったかなあ、と自らを振り返ることなんてないし、比較もしない。それはそれ、これはこれ。本書は女子高生を題材にした小説だ。…というより、プロモ?(笑)
それなりに事件(か?)はあって、日常の中に個々の抱える悩みは確かにある。それを大きい小さい言うのはなんかちゃうやろと思うから言わない。悩みは悩みだ。いいんだよ。いいんだ。いいんだけど、わざわざ小説にするか?とも思う。
例えば同じ女子高生が主体となったもので、日常(だけやないけど)を扱ったもの、事件(これは正に事件!)や何やかやに巻き込まれる中から何かを得ようとする、「それでもあたしは女子高生だ」みたいなものなら、桐野夏生の「リアルワールド」がある。これを小説として買って読むなら納得する。
本書はなー、んー。んー…。…んー…。
これが「ヤングアダルト」と括られるものなのか?いいのか?こんな淡くて?重いだけが日常(現実)ではないとは言え?
…いいのだろう。だって「ヤングアダルト」なんだから。