オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

ガール

2009年02月07日 13時28分06秒 | ほぼ、文庫本 2009
ガール/奥田英朗/講談社文庫

中篇5つ、の集合体。主人公はどれもアラサーとアラフォーの間にある女性。
この話、新刊で出たのが2006年1月、らしいので、現在彼女達はアラフォー世代ってことか。
たかだか3年前ってだけなのに、今とは微妙に空気が違ってきてるなあ、と正直思ったんだけど
それはアレか、やっぱりこの、未曾有(みぞうゆう、とは読まないんですよ←←)の不況だから?
まあ、どんな世の中にあっても、きっと
女性って逞しく生きていけるように作られてると思うんだけど、とにかく、作中の彼女達は元気なんである。
解説にもあったよ、曰く
ガールの必須条件、それは「男前」であることだ。
…そこまで気張らなくてもいいんじゃないかと思うけども、B型のおいらはちょっと共感するところも、無きにしも非ず。ああそうそう、眉毛は男前だしな!(爆)
それにしても、この作者の本、「イン・ザ・プール」しか読んでないんだけど、
え、あのイン・ザ・プールの人がこの、ガールズトークみたいな本(違います)書いたのか!?
…作家って、奥が深いものなんだなあー。(←結構どうでもいいので棒読みで)(酷!)

東京DOLL

2009年01月29日 01時39分29秒 | ほぼ、文庫本 2009
東京DOLL/石田衣良/講談社文庫

この街では 恋だって とがっている。

とは、文庫本の帯コピーですが、いや別にとがってなくてもいいし?とか
とがってることにちっとも魅力を感じないし?とか
なんかそんな感じで、買ったもののなかなか手が出なかった1冊。おいらには珍しい。
ただ、石田衣良さんだし、読み始めたら最後までぐわっ、と流れに乗れるだろうとは思っていたから
あとは、機会をうかがってた、て感じ。案の定、職場の往復2.5回分、で読みきり。

出てくる人をなんとなく、ドラマにしたらこの人かなー、というイメージが浮かんできた。
主人公のゲームプロデューサーは上様(=堺雅人)、
その友達で共に会社の舵を切るグラフィッカーには谷原章介、
とか言うと話のイメージがつかみやすいかな。彼らが似合う話です(主観的にも程がある)。
最後の最後は痛快な展開もあったけれども、これは是非、続きを読みたいな。
作中でぼんやりと、部分的に明らかにされる、彼らが作ろうとしているゲーム
(シリーズ3作目までいずれもミリオンHITとなったRPG)の第4弾がものすごい気になる!
むしろこれを小説にしてください!なイキオイですよ(本末転倒も甚だしいよ!)。

イルカ

2009年01月28日 15時33分14秒 | ほぼ、文庫本 2009
イルカ/よしもとばなな/文春文庫

よしもとばななの本が、なんでいつもこう、ちょっと世の中をあきらめたような、
ちょっと脱力するような肩の力を入れないでいるような、悪く言うと手抜き、よく言うと、んーーーーーーー、
出家したような(え)感じがするんだろうと思ってたんですが、
このイルカを読んでてふと気が付いた。
自分が思ってる、いわゆる心の声、以外のところがほぼ全文「~だった。」「~いた。」 という過去形か、完了形。
だから、かもしれないな。自己完結してしまっているというか。
そういう意味では他人の付け入る隙がないっていうか、取りつく島がないっていうか、ね。
あと、過去でも未来でもなく、今、この今であることがまず第一にどかん、とあって
その今、というものは今を認識していくそばから過去、になっていく、
だからこそ今、をがっつり掴むことが生きるってことでは大事なんだ、というようなスタンス。
んー、わかる、ような気もするし、いやそれはちょっと、なところもある。
でも、間違いなく女性であれば本能として母性が(大なり小なり)備わっていると思うので
感覚的に、理屈じゃなくて、じんわり染みてくるような、
心に部屋があるとしたらその一番奥のところでロウソクがともるような、
なんかが残る、のではないかと思った一冊でした。マル。(なんだその、無理矢理なまとめは)

夜は短し歩けよ乙女

2009年01月25日 00時24分20秒 | ほぼ、文庫本 2009
夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦/角川文庫

書いてあることは、同じサークルが縁で出会った黒髪の乙女と先輩が、紆余曲折
(そう、その紆余曲折っぷり、的外れっぷりとどっちつかずっぷり、が本一冊分の話に為し得たのだな!)
を経て個人的にお付き合いを始めるに至る、まさにその直前まで。
…これ、舞台となる大学が京大だってことは書いてあったっけなあ。
書いてなかったとしても、間違いなく京大。京大以外の何者でもない。
出てくる人出てくる人、胡散臭いわ浮き世離れしてるわ、そんでもちっとも違和感ないのは京大やからこそ。
そんでもって、時代設定を疑うような、いやむしろそんなものはあって無きが如し、の
パラレルワールド全開っぷりも、ああ、あの京大なら分かるわなんとなく、で納得してしまう、腑に落ちてしまう。
さすがは京大。恐れ入ったぞ京大。
もうね、京大の人ってね、国立大やしそれこそ京大やし、間違いなく頭ええねん。
ええねんけど、
アホでっせ~(どんがらがっしゃーん)。
おいらの知る京大生は(皆卒業しました)軒並み、愛すべきアホばっかしでっせほんまに。
ロザンの宇治原くんも京大。
ノーベル賞の益川先生も京大。
…推して知るべし、だよね?(大爆笑)(笑とけ笑とけー!)(旧帝大の学生をつかまえてアホ呼ばわりするおいらって、一体…)(いやそこは軽くスルーしていただいて)

んもー、こんなん読んだら「四畳半神話大系」も読まな!て気になってしもたやん~!
(自業自得です)

ラッシュライフ

2009年01月24日 01時21分00秒 | ほぼ、文庫本 2009
ラッシュライフ/伊坂幸太郎/新潮文庫

こ、これもちょっと長かったぞ?
しかもこれ、複数の人間をそれぞれに追っ掛けてて、
それがいつどこでカメラが切り替わるのかさっぱり掴めなくて
それぞれの話の流れも何もぶった切って、ハイ次この人の話ね、みたいに
ぱかっ☆ と切り替わるんです、見事にあっさり。
なので、何回戻ったことか!え、この人なんでここに居たっけ?とか
ちょっと待ってここに出てきたこの男、前に見たぞどこだっけ?とか。
それをせずにずーっとひたすら読んでって、我慢して我慢して、ただただ物語の最後に向かって読み進んでいくと
終わり2割、くらいで、ようやくそれぞれの流れが見えてきて、
もう、もう終わる、もう終わるって!というあたりで、それぞれがリンクする。
いや、リンクっていうのとは違うな、それこそエッシャーのだまし絵のように
いつの間にかそれぞれが階段を昇って(あるいは下りて)ぐるぐるぐるぐるしてるような図が見える。
そういえばこの「残り2割」って同じ作者の他の本を読んだときも思ったぞ。
んー、伊坂さんの長編て、そういう感じになるの多いなあ。いやおいらがね。ううむ。
お楽しみは、伊坂さんのほかの作品に出てくる人が、ちらっ、ちらっ、と出てくること。
…いや、さすがに死神は出てこないけどもな!

ジェネラル・ルージュの凱旋(下)

2009年01月19日 22時52分16秒 | ほぼ、文庫本 2009
ジェネラル・ルージュの凱旋(下)/海堂尊/宝島社文庫

んん、そうか、きっと映画は救命医であるところの上様←(堺雅人さん…もう上様がデフォルトですわ)大活躍なシーンと
その上様が査問にかけられるシーンとで構成されてるに違いない(言い切った!)。
だってそうじゃなかったら2時間になんて納まりませんから!
上巻でも逸話として上様大活躍なシーンがありますが、そりゃもう、逸話よりも今、現時点で大活躍の方が。
ていうか、その描写がすでに上様にしか見えない。そして震えるほど格好良いんだ上様が!!
…ッーーーーーーっっ!!!!*>▽<*ノシ(←声にならない。落ち着けオレ!)
た、楽しみ過ぎる…!

前作の「ナイチンゲールの沈黙」はもうちょっとこう、分かりにくい感じだったんだけども
多分それは、キーになるのがナースと歌姫(てことは女性)なので、今一つ気合が足りなかった(爆)のかも。
それに引き換え、この「ジェネラル」の、もうそのジェネラル(将軍)が!格好良すぎですからほんとに!(しつこい)
そんでもって、このあとに「螺鈿迷宮」へと進むのがいいのかな。
まああれは、別物の話なのでいつでも良いっちゃいいんだけど。

ジェネラル・ルージュの凱旋(上)

2009年01月19日 01時17分20秒 | ほぼ、文庫本 2009
ジェネラル・ルージュの凱旋(上)/海堂尊/宝島社文庫

これ、どんだけ映画になるんだろう…
というのが正直なところ。
多分、水島冴子だとか小児科の話とかはばっさりカットになるだろうな。
というわけで、ほんとはこの本を読む前に、前作「ナイチンゲールの沈黙」を読んだ方がいいし、
別の出版社から出てる「螺鈿迷宮」(角川文庫)を読んでないと分からないくだりも、ちょこっとある。
けど、映画化に先立って読むのであれば、その2作はスルーして問題ないと思われ。
まだ上巻なので全体的な感想は書きませんけれども
救命救急医の速水の逸話で、かつてのドラマ「救命病棟24時」の第2シリーズ(松雪泰子が出てたやつ)の
スタッドコールの場面を思い出しました。
多分このシーンは、速水医師を語るのには使われるシーンだろうなー、てことは
上様(堺雅人)大活躍シーンだろうなー。
…それだけでもう見に行く気満々ですよ!!