オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

あやし

2007年01月27日 22時21分55秒 | ほぼ、文庫本
あやし/宮部みゆき/角川文庫

キーワード/深川、江戸時代、政五郎、宮部みゆき

宮部みゆき強化月間(笑)。
とか言わなくても、読む時は続けて読むなあ。
なんかこう、時代劇、見たーい、っていう気分なのかも。
いや見てなくて読んでるんだけど。
(ちなみに今のNH@時代劇「新はんなり菊太郎」は見てない。
前のは見てたんだけどな。
なんか、なんだろ、菊さんはいいのになあ。)
て、だからそれはおいといて。
ここに政五郎が出てくる。「ぼんくら」に出てきた人ね。
さらには、茂七の影もちらりと。
政五郎が信頼しきっている親分、として出てきます。
名前は出てなかったなあ。そういうのがニクいよね。

話として、なんとなく理屈の通りそうなものもありますが、
灰神楽だけは、なんとも、よくわからなかった。
何度読んでもわからない。いまだに。
影牢の落としどころも今ひとつわかんないしな。
あの語り手は、誰?ていうか、人?
蜆塚も、終わりがなんか腑に落ちない。
でも、そういう話だから「あやし」く、良いのだ。
安達家の鬼、に出てくるおかあさまは、淡路恵子さんなんか
いいと思うねえ。

大奥

2007年01月25日 23時32分44秒 | 水曜日は映画の日
ポイントが溜まって1本タダで見られる、てんで見ました。
…水曜じゃないのに見たのは、だからさ。
しかも諸事情により、午前中しか時間がなくてさ。
じゃなかったら「それでもボクはやってない」見るよ!!
うわーん、なんで昼からしかやんないのー!

えー。

年末に大奥の2時間スペシャルを見ました。
だもんで、えー、たとえば浅野ゆう子や木村多江や松下由樹が
もっと出てくると思ってました。
…まあ、インパクトはあったけどな!
てか、この人たち、こわ!と思ったけどな、充分!!

えー。

おいらはこの映画の題材にもなってる「絵島生島事件」を知りません。
ただ、ドラマの大奥で、木村多江が絵島をやってた時に、ちら、と見た。
そうなの、それも一生懸命見たわけじゃないの。
なので、真相を知りません。
でも、その時と今回と、ちょっと描かれ方が違うなと。
どっちかっていうと前回のドラマのほうは、
今回の高島礼子と北村一輝の関係に近いかな。違うかな。

ともかく、キャスティングの豪華さは、見ててお正月気分に浸れます。
目の正月です(笑)。特に女優陣は百花繚乱です。
でも、年末のスペシャルでなんかあるよね、と匂わされてた
谷原章介がほんのチョイ役でびっくり。え、そこだけ?みたいな。
それは松下由樹や木村多江もそうだなあ。
いやいやそれでも、松下由樹の、京女(だよね?お公家さんの娘なんだっけか?)らしさにはびっくり。
この、なんちゅーか、物腰柔らかいし言葉もすごい丸いんやけど、
ものっそ、こわいとこなんか。ほんとに。
あと、隠し球キャラ(!)に竹中直人。
なんて贅沢な!!

…でもこれをなんで映画にしたかなあ。
ドラマではいかんのか?
と思いました。
…ああ、そうか、豪華すぎてテレビ放映じゃ
もとが取れないのか?(いや、知らないけど)

本所深川ふしぎ草紙

2007年01月25日 23時06分14秒 | ほぼ、文庫本
本所深川ふしぎ草紙/宮部みゆき/新潮文庫

キーワード/回向院の茂七、片葉の葦、置いてけ堀、落ち葉なしの椎など計七つの不思議

「あかんべえ」からこっち、宮部みゆきの時代劇に手が伸びる。
多分この本が、作者の時代劇歴(ってなんだそれ)の初期だと思う。
読んでて、やっぱりこの人はこういう短編集が読みやすいなあ、と思う。
でも、他書で書かれるような、がっつりどっぶり長編謎解き万歳(だから!なにそれ)みたいなのも好き。
本書はかつてNH@(某国営放送局)(伏字の意味なし)で放映してた、茂七の事件簿の原作。
てこともあって、どうにもこうにも、茂七親分の顔も声も年恰好も見た目も、高橋英樹になっちまう。
そうそう、「ぼんくら」に出てきた、政五郎さんは出てきませんでした。
この本で出てくる下っぴきは文次。
いやー、こういう時代モノはいつ読んでもいいねえ。

ぼんくら(上・下)

2007年01月24日 09時49分48秒 | ほぼ、文庫本
ぼんくら(上・下)/宮部みゆき/講談社文庫

キーワード/出奔した差配、店子、地主、煮売屋、若い差配、家移り、回向院の茂七

なにがぼんくらなんだと思えば、同心にしてはすべてにおいて面倒臭がりの平四郎のこと。
てことに気がつくまで、少し時間がかかった。
最初のいくつかが、鉄瓶長屋を舞台にした捕り物の短編で、一章に一つの事件をとりあげる。
宮部みゆきの時代物は、「あかんべえ」みたいな長編もあるが、おいらには短編集の方が馴染みがある。
本書もてっきりそうだと思っていたのに、なんとまあ、その短編部分は前振りだったという。
こりゃまた念の入ったことで。
ただ、おいらなんぞは、前振りですっかり短編を読むアタマ、になっていたから
長編部分にくると、先の展開が待ちきれなくて随分と走って読み飛ばした。
ぼんくらで面倒臭がりの同心・平四郎が、どうして、いい働きぶりだと思ったら、
なんのことはない、おいらの読むのが倍速か三倍速になっていただけだという…。
作中の人物はみな、それぞれに愛すべき個性的な人達ばかりで、今風に言うなら「キャラ立ち」している。
宮部みゆきの時代物の、こういうところがたまりません!
主人公の平四郎は、面倒臭がりの同心てところで、どうにも高橋英樹が離れないんだけど
いやそれはちとお年を召されすぎだよなあ。
それよりも年若い差配さんが、谷原章介ぽくて。
いやいや、もうちょっと不器用そうな人がいいんだけど、
といって、原田龍二でもないなあ。
長屋の心だと平四郎に言わしめた、煮売屋のお徳は、本書ではすっかり肝っ玉おばちゃんだが
鷲尾真知子なんていいかも。もうちょっと若くてもいいけど。
ほかにも…あげるとキリがない。
いやあ、それにしても長編部分の謎解きは難儀した。謎はごく単純、謎解きする必要はないくらい。
けど、複雑。
事の真相が、ではなく、人間という生き物が。
話の結末は、両手を上げて万々歳、とはいかないけれど、
暗闇の中の一本の蝋燭ほどの「光明」が残されたのかもなあ。


12歳たちの伝説

2007年01月21日 23時05分33秒 | ほぼ、文庫本
12歳たちの伝説/後藤竜二/ピュアフル文庫

キーワード/ピュアフル文庫、学級崩壊、12歳、ゴリちゃん

キーワード、少なっ。
まあ、今になって後藤竜二を文庫本で読むことになろうとは。
この人の本は、小学生のおいらにとって、結構ストレートにすとん、ときた本でした。
初めて読んだのは「算数病院事件」だったかな。
学級文庫にあったような気がする。で、「あじさい学級の歌」かな、それも読んだな。
他にも岩波新書?だかなんだかで「俺たちの今日」とか、タイトルはもう忘れたけど、読んだよー。
当時、児童文学ってもっとこう、女の子向けみたいな、そうでもないかもしれないけど、なんだろうな、もっとひらひらした印象があって、読みながら、いやー面白いっちゃ面白いけど、なんか違うよなー、んーー、みたいに思ってたおいらにとって、この人の本は、骨太な感じがして、好きでした。
確かね、母とともに(ていうか、連れられて)講演会にも行ったよ。で、サインもらったよ!…今でも里のどこかには、ある、…はずだ。

で、この本だよ。
まず、帯のコピーに呼ばれました。曰く

子どもたちが無残に死んでいく
現場に立ち向かう、たくさんの言葉。
紛い物のない本はいつだって痛い。
(原文まま)

あさのあつこが解説で書いてたものをそのまま抜粋していた。
本屋でそれを目の端で捉えた瞬間、おいらの手にはこの本があった。

この本が全てだとは思わないし、リアルであるかどうかも問わない。
ただ、こういう本が書かれるということについて、ちょっと考えてみようかなと思う。
勿論、上にあげた帯のコピーにもどきりとした。
作家は人間であるし、その道のプロであるし、本を書くのは飯の種である。
だからまったく身の内にない言葉や思いは書けないだろうと思うし、
対社会という視点で見てまったく必要とされない、そんな気配すらないような事柄は本にはしないと思う。なぜなら、作家にとって本とは「商売道具」であるから。
それを踏まえて、言う。

――読め。
子どもも、大人も、少し前の子どもも、親も、教師も。
ただ、読め。

ブラインド・ゲーム 4

2007年01月21日 21時07分43秒 | 漫画だって本だし。
ブラインド・ゲーム 4/碧也ぴんく/ホーム社

キーワード/急成長、キメラの変形、決行、首都侵入、信也(現八)負傷

この巻に入って、話が急展開。目が回るぅ。
相変わらずヤス(小文吾)ったらセリフ少ないし、あったらあったでとってつけたような関西弁…
もーこれは作者の陰謀(大袈裟です)としか思えへん!ふンがー!!
そんな中、作者のご寵愛を一心に受ける信也(現八)はあらあらまあまあ、
これでもかこれでもか、の試練の連続。マジで命の保証ないよ。絶対絶命。万事休す。あいやー!
どーすんの?
どーすんのよ?
てか、どぉーオなんのよォォオー?!
でもね、多分誰も死なないよな、と踏んではいるの。やっぱ八犬伝は八人いないとさ!基本でしょう!
来月5巻が出て完結です。
震えて待て!(byくもぎり太郎)
ちなみに、「八犬伝」(同じ作者の漫画)では小文吾がお気に入りですが
本書では忠臣(ただおみ=道節)が好みです(あ、言い切ってるよ)。
おぼっちゃん育ちならではの、この、脳天気さ加減ていうか、
果てしなく前向き思考、かと思いきや、意外に苦労人。
それでもやはり、ひたすら明るいぼん、身近に置いときたいかも…。(なんですとー)