オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

「プライド 9」

2008年07月17日 17時12分58秒 | 漫画だって本だし。
プライド 9/一条ゆかり/集英社

「ほぼ」文庫本だから、もちろん漫画だってありなのだ。

んもー、ますます目が離せません。なんでこんな面白いのさ!
ほんとに、この人達はどこへ行くのか?どこまで行くのか?
新しいの読むたびにどんどん惹かれていくの、わかる。

…とか思ってたら

映画化

って!なんですかー!!

ちょっともー…
やめてくださいよもー…
…orz

しかもキャスティング見て吃驚。

蘭丸=渡辺大

ぇええぇっっ?!



彼に女装が、果たして似合うのか?

渡辺大さんをご存知ない方、さっそく検索していただくとほいほい出てくると思います。が、さらっと予備知識。
あの渡辺謙さんの息子さんですな。
おいらはテレビ版の「壬生義士伝」で見ました。確か主役:渡辺謙さんの少年期をやってられたはず。
お父さんに似てかなりのイケメンだったと記憶します。
その後「男たちの大和」にも出てましたし、昨年春?の特攻隊の映画(タイトル長くて忘れた。窪塚洋介くんが出てた←いや聞いてないから)にも。
期せずして兵隊さん役ですな。
なんていうの、顔立ちが男クサい。だって父・渡辺謙だし!タッパもあるしガタイだって良かったはずだ。
少なくとも女装がばれない(=女装が板についてる)ピアニスト、なんて線の細い王子様キャラは
…似合わないよ、間違いなく!!

唯一、納得したのは
菜都子ママ=高島礼子
だ。

せめてアニメだったら…
いやそれも微妙かもな。

この、大河小説を読む如し、の読後感…話の展開の幅広いこと!
原作がそのままで凄いのに二次作品(←←←)は…いらない(うわ言い切ったよ)んだってば!
映画がどういう脚本なのかは知りませんが、どう転んでも込み入った話になるのは間違いなく…
2時間やそこらでオチなんてつくはずもなく(ていうかオチなのか?)
てことは
…ポシャりそうな予感がひしひしと…



あのーあれか、NANAがあたったからって、二匹めの泥鰌ってやつか。
ほんとになんでもあり、ていうか、底が見えるなあ…
まあなんでもいいけど、原作を一人でも多くの人に読んでほしい。
これはもうね、
前にも言ったかもしれないけど
この本は漫画と思って舐めてちゃいけないんだぜ。大河小説がビジュアル化されたものだと思う方が近いんだって。

「救命センターからの手紙」

2008年07月16日 10時51分52秒 | ほぼ、文庫本 2008
救命センターからの手紙/渡辺祐一/集英社文庫

集英社文庫の「ナツイチ」ラインナップより。
これ表紙もナツイチ仕様なんだねえ、道理で爽やかだ…。

同じシリーズからもう一冊ゲットしているので、そのうちに読みます。
現場の言葉は、そこいらのチャチな作り事など圧倒的な重厚感ではねのける。
といって、血まみれドロドロのスプラッタムービーを展開することはなく(そんなのだったら読まない)。
生きるか死ぬかの命の話という重みは、淡々と、でも確実に届けられる。

読んでて、江口洋介の出てた「救命救急24時」(第2シリーズ)がちらちらしました。

「ふたたびの虹」

2008年07月16日 10時42分19秒 | ほぼ、文庫本 2008
ふたたびの虹/柴田よしき/祥伝社文庫

帯のイラスト(表裏で絵が違う)と「おばんざい屋」という言葉に惹かれて。

短編連作集なので、通勤車内でさくさく読める。
このくらいの長さなら、往復で一編読み切りなので、リズムもすこぶるよろしいですことよ。

話は、オフィス街にある「おおばんざい屋」(兼一杯飲み屋)を共通項にした人の、人間模様ちょいミステリーつき。
ミステリーというからにはちょっとしたハプニングがあり、大体はあまり突飛な事件ではなく(例外もあるけど)、そこそこの御都合主義的な解決または落としどころに繋がる。
…そういうところが、あんまりミステリー好きになれないところ。こんな風にうまくいくことなんて現実には滅多にないやん…ほなあえて解決させんでもええやん…
とか思う。ああ、そんな身も蓋もない…(苦笑)

ちょっとむずがゆい感じが、なんかこう…居心地よろしくない…
が、こういう店の一つも知っていたいお年頃(え)。
それぞれの短編にでてくる
かぼちゃの煮付け、桜飯、松茸の土瓶蒸し(鱧だしで!)、黒豆の枝豆、筍と若布の煮物…
なんぞという一品がなんとも食欲をそそる(ヤバい)。
解説で池上冬樹氏が書いているが、氏に言われずともおいらの脳裏には池波正太郎の「剣客商売」が出てきた(ちなみに池上氏によれば同じ池波正太郎の「鬼平犯科帳」なのだが)。

いわゆるグルメな小説にはさっぱり食指が動かないが、
普段の料理がきちんと書かれたものなら、おいらは好きらしい。小説(文字)だけでなく映像(写真集や映画)も含めて。
…食べることにはちっとも意欲的ではないのに。

え。本の感想?

…おばんざいの出てくるシーンは何回も読みたいです。(うっは!どんだけー!)

「長宗我部三代記 四国制覇の夢」

2008年07月04日 02時48分07秒 | ほぼ、文庫本 2008
長宗我部三代記/羽生道英/PHP文庫

長宗我部元親にはちょっと思い入れがあって。
いやまあ、それはほら、某ゲームで使い勝手がよかったとか、そういうオチなんだけど(苦笑)(しかもそれ、かーなーり!初期のゲームですからー!ファミコンですよ、ファミコン!スーファミですらないって!!)。
そのゲームの時の元親の顔がさー、サテンのマスターっぽくって(そこかよ)。

よく、長宗我部(元親)については
鳥なき島の蝙蝠(梟、とも)
なんてなことを言われたりする、つまりは、四国にそれほど強い相手がいなくて
その中で覇権を握ったとしても、それがナンボのもんじゃい、みたいな(…ち、違いますか)。
んー、まあ、後の世の人からすれば、そう言えなくもないだろうけどもさ、武将個人の力量としてみたときに、それほど劣るものでもなかろう、と思う(思いたい)。
だから、ていうのもあって、長宗我部を書いたものは、他の武将よりもちょっとだけ、手に取る頻度が高かったり(でも買う、までいかない)(爆)、読んでみようかな、と思う度合いが高かったりする。
大体がほら、おいら超メジャー級なところよりも、ちょいマイナー系の方が惹かれるんだもん(え、長宗我部はちょいどころじゃないマイナーですか)(失礼な)。

ですが。

正直、本書は読みづらかったぞー。
もっと小説っぽいかと思ったのに、意外に歴史書ていうか、物語性が薄かった。
書き方だよなー。
たとえて言うなら、おいらは歴史モノに結構食指が動きますが、それはなにも「歴史」を紐解きたいのではなくて、歴史をネタにした「小説」を読みたいのであってね。虚実混じっててもいいからさ。
PHPの武将小説(と勝手に読んでいる)はそらもう、えらい数がありますが、全部が全部小説ちっくなものばかりではないんだった…、てことを、本書を読みながら思い出しました。だから藤堂高虎とか滝川一益とか読まなかったんだもんな(作者忘れたけどな!)。

土佐、といえば、後々、幕末になって大活躍する土地柄であるわけですが、その根っこになることが、この戦国時代にすでに培われているんだなー、と、改めて、歴史ってのは繋がってるものなんだなあ、と思いました。
もうちょっとちゃんと読み込まないと駄目ですが、ざっくり言うと
長宗我部氏は早い話、関が原で徳川方につきたかったのに(とされている)止むを得ず石田方につかざるを得なかった。その後、家康に誠意を認められて(っていうのも、ものっそ口惜しい展開なんだけれども、ま、そこは戦国の世のならい、てやつで)土佐を半分取られただけで許される。
んですが、結局大坂冬の陣夏の陣で豊臣方についたことで、最後は元親の嫡男(長男ではない)盛親が捕らえられて六条河原で斬首刑になり、長宗我部氏は滅亡となります。
その代わりに土佐に入ってくるのが、山内一豊。で、そのずーっと後、幕末の土佐の領主が山内容堂。
そりゃね、土佐の人からすればね、トンビが油揚げをさらいにきた、ような山内一豊よりも、ずーっと自分達の御屋形様だった長宗我部の方に情も恩もあって然り、山内に関してはともすれば反逆の意を抱いても致し方なし、てところがあるわけで。
それがこう、めぐり巡って、坂本龍馬だの武市瑞山だのっていう反幕府側の中心となる人物が生まれる土壌となっていくわけですね(た、多分)。
…学生の頃、歴史をまともにやらなかった人(=おいらだよ、おいら)の頭で理解するのは、ま、こんなもんだ。(え、開き直り)

いずれにしても。
長宗我部氏ていうのは、たとえば四国・土佐ではなく、三好氏の領地であった(はずの)讃岐だの阿波だの、畿内に近い方に存在していたとしたらどうだったろう。あるいは本州にいたとしたら。
…歴史に「たら・れば」はつきもので、言うても詮無いことではあるけれども、ね。

宮じい

2008年07月01日 02時48分59秒 | 言霊
間違ったことを正しかったことにしようとしたち、いかんわえ。
神様じゃないがやき、あったことをなかったことにはできん。

(空の中/有川浩・著 より)


余計なことがどこにもない、簡単な言葉が連なっている、
だからこそ、ど真ん中にストレートに、届くのだ。