オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

誰も守ってくれない

2009年01月29日 01時40分30秒 | 水曜日は映画の日
この映画の4ヶ月前という設定で、先週末に「誰も守れない」というドラマがありました。
録画してて未見のままだったのですが、先に映画を見た友達からメールで
「あのドラマ見てから映画に行く方がいいよ」
ときたので、昨夜遅く(ていうか今日未明)、見ましたよ、ドラマ。

うん。
確かに映画が始まって10分くらいは、そのドラマを見てないと、今一つ腑に落ちないところもあるかな、て感じもしましたが、絶対見てないと話繋がらないよー!な危機的なものでもなく(そらそうだろう)。
ただし、加害者の妹の保護、を命じられた刑事が、その代役を頼んだ木村佳乃が何者で、刑事とどういうつながりがあるのか、というところはドラマ見てないとちょっと歯がゆい思いをしたかも。
ものっそ含みがあるように見えたし、木村佳乃の無垢な場違いさ加減がものっそ無駄な深読み、をしそうだ。
あと、三島(松田龍平)とのかけあいの中ででてくる「背筋が凍るぜ」とか、「シャブ漬け(怖!)」とかいう言葉もね。言葉だけだけども。

で。

この映画で何がどうだったって、
本当に怖いのは一般人だ、てことですよ!

確かに、事件報道に過熱度ばりばりなマスコミにも、なんていうかな、騒動の責任の一端はある。
あるんだよ。ないとは言わない。
佐々木蔵之介ってブンヤ(新聞記者)が放つ
「(世間は、または、遺族は)加害者の家族にも、死んで償えって思ってるんだよ!」
という一言も相当な爆弾だし、なんていうか、社会正義は我にあり!的なスタンスが、見ていて延々、延々、あああもおう!これだからマスゴミってやつぁ!!!と、ずーっと思うの、イライラするし、胸クソ悪ぃしね!ぷんすか!
(あ、でも、マスコミの車を撒く三島刑事(=松田龍平)のドラテクは楽しかったなー。え、この車の足回りへにょへにょなのに、そこまでしていいの?一般道で?
ていうかこの映画は頭文字Dじゃないよね?←←ええ、違いますとも!)

でも、
本当の敵と
本当のワルは
一般人だ。

ネットを介して繋がり得る、顔も名前も知らない、そして何人いるかも分からない
冗談ではなく、 無 数 の 一 般 人 だ。(ひょえーーーーー)
…背筋が凍るねぇ。

えー、だってわたし、ネットもしないし携帯も持ってないから関係ないもーん、
とか思う人もいるかもしれないが、とんでもない。
あなたはそうかもしれないけれども、あなたの周りの人は果たしてどうか?皆無でしょうか?
「ネットの世界じゃ情報をより多く持ってる奴がカリスマなんだよ」
ていう、勝浦刑事の一言が、重い重い。

履き違えてはいけないのは、ここまできて、だからネットは云々とか
匿名だからこうなるんだとか、そーんな話をしたいんじゃないってこと。
今さらこのヴァーチャルな、情報垂れ流し場をなくすことは出来ないしな。

そもそもな、ここまで何でもアリなご時世にあって、やね

なんで、容疑者とその妹や家族を、一蓮托生みたいにすんのさ。
家族だし?同じ血が流れてるし?
けっ、そんなアータ、血統書にこだわるブリーダーみたいな話。
たとえば一卵性双生児であっても、それぞれに別人格の、別個の人間だ、てことくらいお子ちゃまでも分かるわい。
こういうね、「個」を無視する、一括りにする、ひっくるめる、のが一番ハラ立つので、そこは言うぞ。

いい加減、個人を個人として考えようよ。受け入れようよ。認めようよ。
自分の事だと「親だろうがなんだろうが関係ねー」とか言うなら人の事だって同じだろう、関係ないんだろう、そのクチが言うたんだろう。

ってかもう、うざいよ。

人はいろいろ。いろいろあって人なのよ。
みんな違ってみんないい、って金子みすゞも詠ってるじゃないの。
同じだってんならそれはもう、人ではないだろうすでに。ロボットか機械で事が済むだろう。
そうじゃなくて、人なんだからさ。

メールでヴァーチャルに心配してくれる(様子を見せる)トモダチよりも
リアルに現場で体を張って守ってくれる誰かがいるからこそ、
人は静かに強くなる ことができるんだと思うよ。
そして、この映画のシチュエーションだったら、おいらは間違いなく勝浦刑事に議事恋愛だなー!(聞いてねえ!)
あ、でも妹の年齢を鑑みるに、その対象は三島刑事かも!(ぅあのねぇ…)

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